青天の霹靂 改稿4/9
新作始めました。
関西弁(風)で書いてますが、もし気を悪くされましたすみません。
もし、これが夢だったらならいいのに。
ドラマだったら。
それか映画の中の1コマだったら、良かったのに…。
分かってる。
ゴレが現実やってこと。
ー2012年7月ー
北カルフォルニアの夏は今年も暑い。
あまりの暑さに、蝉さえも鳴くのを諦めてしまうほどだ。
午前10時前だと言うのに、家の前のアスファルトからはすでに陽炎が立ち上って来ている。
それでも湿度がない分、まだマシ。
コレで湿度があったら…死ぬわ。
今日も暑くなりそうだ。
来月に初めての出産を控えてた私は、大きなお腹を抱えたまま呆然とその場に立ち尽くしてた。
遡る事、5分前の事だ。
我が家のドアチャイムが鳴った。
でも、今日は誰も来るような予定はないはずだ。
旦那は仕事だし。お義母さん達は夫婦で何やら初孫誕生のための買い物に勤しんでいるらしく、朝から某ベービーグッズを売っている大型スーパーに行ってる。
誰やろ?
お父さんかな?
私の父が日本から出産祝いも兼ねて来てくれる予定だが、渡米は確か…来週のはず。
なら…一体誰?
恐る恐る、ドアの覗き穴から外の様子を見てみれば、初老の男性と童顔の赤毛の女性が立っていた。
刑事でもないし…。
一体何事?
ドアを開けてみた。
『こんにちわ。麻衣子さんですか?』
『そうですけど…(あやしい。何でこの人達、ウチの名前知っとんねん)どちら様ですか?』
『実は私達、こういう物ですけど』
私の目の前に出されたのは、顔写真付きの裁判所の職員の証明札。
裁判所?
一体何?
私が何したん?
何も悪い事してないよ。
軽くパニックを起こしかけてた私に、彼らはもっとパニックに陥る言葉を言って来た。
『今日、ここに来たのはですね。あなたの旦那様が、離婚届を提出された事を知らせるために来ました』
『え…う、うそ…』
思わず目眩がして来た。
『奥さん、大丈夫ですか?』
『…あ、は、はい…』
『こちらがその書類です』
私に手渡された真っ白な封筒には、これから始まる私と旦那と旦那の家族とを巻き込んだ大きな戦いになる事を感じさせるほど、不気味に白く自分の手の中に映えてた。
新作始めました。
アメリカでは、離婚する時は必ず裁判所に離婚届を出す事になっています。
それを相手に知らせるのが、第三者。
つまり、裁判所の職員なのです。
いきなり来られたら、コッチがたまりません。
読んで頂いてありがとうございます。