告白の一手
海辺の小さな石の上に石を重ねる美里。
美里の元に智樹が走って来る。
「ねえ美里、何してるの?」
「え?昔の言い伝え。聞いたことない?ご先祖様への成仏だよ」
「もしかして今お盆だから?」
「そう」
優しく笑う美里を見て眉を上げて不服そうな顔の智樹。
「お盆は俺達墓参りで拝むじゃん」
「そうだけど?」
「どうせ拝むならさ、石を積み上げるのはもっと明るい理由にしようよ」
智樹は美里を見てからっと笑う。
「例えばどんな?」
「そうだな、願掛けとかどう?」
にやりと笑いながら言う智樹に美里は目を見開き笑う。
「願掛けか~!おもしろい~!やってみてよ!私、見届けるから」
「じゃあ、美里は今から俺の願掛けることに応援してくれる?」
「もちろんだよ」
「絶対?」
美里は小指を立て「絶対!指切ってもいいよ?」と笑う。
「じゃあ協力してくれるんだな?」
「もちろん」
ふふっいたずらっ子の顔で笑う智樹。
「何よ!バカにして~」
「まあ、何でもねえよ」
智樹は口を尖らす美里を横目に石を一つ一つ丁寧に積み上げていく。
「ちょっとゆっくりすぎない~?」
美里が智樹を茶化す。
「それほど俺の人生がかかってることなんだよ」
「ふうん」
智樹が7個目の石を積み上げる。
「ふう。できた」
「何を願ったの?」
「ん?教えね」
「何よ!教えてよ!ここまで言って教えないはないでしょ?」
智樹が一瞬目を伏せる。
智樹を見て目を丸くする美里。
智樹は顔を上げ真剣な目で美里の顔をまっすぐ見つめる。
「美里と付き合えますようにって願ったよ」
「え?」
顔を赤らめる美里。
「さっき協力するって言ったよね?」
またいたずらっ子のような顔で美里を見つめる智樹。
「こういうことだったの?」
「そう」
照れて笑う智樹。
「それで、答えは?」
「えっ……いいよ」
「本当に?それって約束のせい?」
「それだけじゃないよ。私も気になってたのは確かだから……付き合おう」
「やった~!」
嬉しそうに立ち上がる智樹。
智樹を愛おしそうに見つめる美里。




