初ライブ配信で妹自慢をやってみた!
ブクマや評価ありがとうございました!
主人公:野々上 彩未
黒髪で身長168cmの美少女。18歳。身長のわりには貧乳ぎみだが、スタイルは良い。動画内では伊達眼鏡をしていて、ツインテールにしている。普段はコンタクトで、髪も下ろしている。シスコン。元男だが、女性を演じるのが楽しくて、最近は前の口調を忘れてきている。というか精神が体に引っ張られている。
妹:野々上 舞香
彩未が美人な美少女だとすると、舞香は可愛さ全振りの美少女。身長は148cmで中学1年になったばかり。お姉ちゃんのことが大好きで、基本一緒にいる。絵が上手で、彩未のお手伝いをすることがある。
初めて動画投稿をした翌朝のこと。
「ふあぁ~。ねっむ。」
日曜の朝はいつものんびり寝ているため、起きて朝御飯を食べ終わった頃には10時になっていた。
「そういえば、ちょっと怖くて動画のコメントとか確かめてないんだよなぁ。よし、見てみよ。」
スマホを操作して、YouTubeを開く。
どうせなら1人ぐらいは登録者がいたら良いなぁ。
「えっとー…え?14人?マジですか?」
チャンネル登録者が14人と書かれていた。
動画の再生数は…106回。
「え、待って、思ってたより多いじゃん! やった!」
正直、一人ぐらい登録してくれてたら嬉しいと思ってたから、その14倍もいて、めっちゃ嬉しい!
「あ、動画にコメントがある! えーっと…『凄く美人ですね! これから頑張ってください!』だって! いや、ホントに嬉しい!」
ついガッツポーズをしてしまう。あ、ちょっとニヤケが止まらん。
「えへへへ…私の良さを分かっているとは…返信しちゃお!」
コメントがこんなに嬉しいなんて…これは今晩のライブ配信も頑張るっきゃないね!
舞香の描いてくれた絵を使ったOPが終わって、画面に私の顔が写った。私はライブ配信でもOPを入れるスタイルにした。だって、舞香の絵が可愛いしね。
「あ、こんばんはです。今からライブ配信を始めますね~。まず音量調節をするので、ちょっと待っててください。…まだ誰もいないけど。」
私はスマホにイヤホンを繋いで、あまのチャンネルのライブ配信画面を開く。
「あー、あー…ちょっと声が小さいな…あ、ゲーム音も入れてやってみないと。」
ゲームを起動して、また音量調節をする。
「あー、マイクテストー。というか、先にマイクテストしないといけないじゃん。まあいっか、ちゃんと聞こえてるみたいだし。
じゃあ今からゲームを始めていきますねー。
やるのは、イカちゃんでヌリヌリするゲームです。」
誰もまだ見ていない中、一人でカメラに向かって話続ける。ちょっと寂しい。
「あ、そういえば、配信のためにゲームのアカウントを作り直しました。だからチュートリアルからやっていきますね。」
コントローラーを操作して、イカちゃんを動かす。
「うーん…感度が合ってないから、後で調整しないと。」
独り言を話ながら、サクサクとチュートリアルを進める。
「確かここからショートカット出来たはず…あ、出来た。よし、終わったーっと。
コメントは…あ、人が来てくれてる!」
チャット
:こんばんは~!
:こんばんはです
「あ、2人もいる! こんばんは! 来てくださってありがとうございます! もし一緒にやりたい場合は、概要欄のフレンドコードがあるので、フレンド申請を送ってくださいね!」
あー、急にテンションが上がってきた! いよいよYouTuberになった感じがする!
「じゃあ今からナワバリをするので、試合の合間にコメントを読みますね!」
設定をして、マッチングを待つ。そして試合が始まり、イカちゃんたちが塗り始める。
「一応私もプレイ時間はそこそこに長いので、ナワバリぐらいは余裕ですね~。あ、敵倒しちゃった。せっかく塗りポイントを稼ごうと思ったのに…。」
そんな事を言いながらやってると、すぐに試合が終わった。
「よしっ、めっちゃ塗ったし、勝てたからポイントが美味しいです~。えっと、コメントは…。」
チャット
:あまのさん上手ですね
:こんばんはー
:ナイスです!
:こんばんは、遅れてごめんなさい!
「おー! 5人に増えた! こんばんはです! ぜひフレンド申請してくださいね~。」
ちょっとずつ人もコメントも増えてきたなぁ。ある程度知名度のあるゲームを選んで良かった。
「じゃあ申請が来たらどんどん登録していきますね~!」
「え、チャンネルの登録者が30人越えてるじゃん! ライブ配信にも41人も来てるし! うわっ、急に恥ずかしくなってきた…。」
チャット
:可愛い
:見てるよ~
:フレンド申請送りました!
:自己紹介して
「あ、えっと、こんばんはです! 自己紹介ですね。じゃあ一回抜けまーす。」
あ、もう22時前じゃん。そろそろ寝ないと肌が荒れちゃう。
「ごめんなさい、時間を見てなかったので、自己紹介して今日の配信は終わりますね!」
私は、ちゃんとカメラ目線で話し始めた。
「えっと、こんばんは! あまのチャンネルの、あまのです! このチャンネルでは、今日みたいにライブ配信をしたり、あと動画投稿もするつもりです。頻度は、それぞれ週1ぐらいで出来たら良いなぁって思ってます! あと、学生なので、テスト期間とかは動画投稿はしないつもりです。こんな感じで良いですか…?」
チャット
:あまのさんの紹介もして
:あまのちゃんは?
:あまのちゃんの情報をはよ
「あ、私のですか? えっと…18歳の現役女子高生です。住んでるところは秘密です。好きな食べ物はみかんで、好きなものはゲームとかサブカル系のやつです。あとは…。」
チャット
:好きな人とかは?
:彼氏いるの?
「えー、好きな人は…あ、妹です。彼氏はいません。これで大丈夫ですか?」
チャット
:妹ちゃんのことが好きなんだ
:可愛いの?
:妹ちゃん呼んできて
「妹は凄く可愛いですよ! あのOPの絵は妹が描いてくれたんですけど、絵が上手で、勉強もできて、私の事を好きって言ってくれるし、優しいし、天使だし、ずっと一緒にいたいほど可愛いです! あ、妹は呼んできませんからね! 私だけの妹です!」
チャット
:急に早口になったw
:キマシ…
:シスコンじゃんwww
「だって私の妹なんですよ? 小さいときから私が肌のケアをしてあげたり、お風呂では優しく洗ってあげたり、良い化粧水とかも買ってあげてるんです。もうね、最高に可愛いですよ!」
チャット
:妹のこと好きすぎww
:今日一番面白いwww
:妹と一緒にお風呂に入っているだと…!
:妹が配信を見てるかもしれないのにw
「良いじゃないですか! 可愛い妹がいたら、誰でも自慢しますよ! もっと妹の良いところを話したいけど、そろそろ寝ないと肌に良くないんで、終わりますね! また今度自慢してあげます!」
チャット
:気持ちは分かる
:次も妹自慢かw
:チャンネルを見つけて良かったw
「じゃあそろそろ終わりますね! 次は多分、今週中に動画を上げます。ではでは、おやすみなさい!」
手を数秒振ったあと、配信終了ボタンを押す。
「うぁ、あぁぁぁぁぁっ! やっちゃった! つい舞香の自慢をしてしまった…! 恥ずかしすぎる…!」
頭を抱えて唸ってしまう。いや、つい熱くなってしまった…。だって実際可愛いし、自慢したいやん…。
「うぅぅぅ…ま、いっか! 忘れて寝よーっと。」
パソコンをシャットダウンしたりしていると、
コンコン
っと部屋のドアが叩かれた。
「どーぞー。」
ドアが開くとそこには、顔を真っ赤にした舞香の姿があった。
「ど、どうしたの?」
「うぅ…お姉ちゃんのバカっ!50人ぐらいの前で私の話をするなんて…! それに! 今日の配信を残すつもりでしょ! 一生私の話が残っちゃうじゃん!」
「も、申し訳ございませんでした!!!」
私はすぐに妹の足元で土下座をした。
まさか本当に配信を見ていたなんて…!
「ごめん舞香、バカなお姉ちゃんを許して!」
「ホントにバカ! わ、私のことが大好きなのは嬉しいけど…皆の前で言わなくて良いじゃん!」
「ごめんなさい!」
「うぅ…ねぇ、お姉ちゃん。」
「は、はい…何でしょうか?私に出来ることなら何でもします…!」
「今何でもって…じゃ、じゃあ、今日は一緒に寝ようよ。」
「え、そんなことで良いの?昨日も一緒に寝たばかりじゃん。」
「そ、そうだけど…良いじゃん! お姉ちゃんは私と一緒に寝るの!」
「あ、はい。じゃあトイレ行ってくるから先にベッドに入っててね。」
「んじゃおやすみ~。」
「お姉ちゃんおやすみ。」
リモコンで電気を消して、二人でベッドに寝転がる。もちろんシングルサイズだから、ちょっと狭い。まあ、舞香の良い匂いを嗅げるから良いんだけどね。
「お姉ちゃん、手。」
「はいどうぞ。」
手を繋ぐ私たち。あぁ、舞香の手は柔らかいなぁ。
「ねぇお姉ちゃん、こっち向いて?」
「ん?どうしたの?」
手を繋いだまま、体の向きを変える。
「目を瞑って?」
「え、うん。」
何も見えない…何されるんだろう?ドキドキしてきた。
チュ
っとそんな音と同時に、唇に柔らかい感触が。
ビックリして目を開くと、目の前に舞香の顔があった。
「んっ!?…ま、舞香!?」
「んっ…お姉ちゃんのばーか。おやすみなさい!」
舞香が後ろを向いた。でも手は繋がったまま。
あーあー、せっかく今まで初めては置いてたのに。
「初めてだったのに…そんなのご褒美にしかならないよ…!」
うへへへへ…舞香が可愛すぎる…!
私は舞香に後ろから抱きついて、眠ったのだった。
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あまのチャンネル
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読んでいただきありがとうございました!
基本的に、少しずつ人気になっていくお話にするつもりです。