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体育祭のあとのお話

今回は体育祭と夏休みまでの間のお話です。


昨日は重要な用事があったため、投稿が1日遅れました。申し訳ありません。

あー、昨日は久しぶりに多めに泳いだから疲れたなぁ。


舞香(ミカノ)と2日連続ライブ配信の翌日。

体育祭の代休だったから、前から考えていた事を実行したのだった。

それは、水泳講座の動画撮影。近くに、事前予約すると平日の午前中2時間だけ貸しきりに出来る屋内プール施設がある。そこの女性スタッフに撮影係をお願いして、これから水泳授業が始まる学生のための動画を撮ってきたのだった。お給料は、最近若い女性に人気のエステを受けられるチケットを渡しておいた。正直、施設を借りるお金より高かったけど仕方がない。お陰で少しその女性と仲良くなれたし、後悔はしてない。


元々は恵に頼むつもりだったけど、足を捻挫しちゃったから、仕方がない。お見舞いの品の代わりに、給料として準備していた、前から欲しがってたヘアアクセを撮影前に家に行き、渡してきた。



水泳講座の撮影は、2時間だけってこともあり、かなりサクサク進めた。事前に家で動きや心構えなどの撮影をしておき、プールでは体操と、泳ぎだけを撮ってきた。

公式大会にも出られる、しっかりとした競泳水着を着て撮影したから、ビキニとかを着た訳じゃないけど、健康的な女子高生の水着姿というだけで、視聴者は集まると思う。それに、あまり露骨に釣るのも良くないしね。


そして午後からは編集を急いでやった。事前撮影した説明パートは既に編集済みだったから、泳いできたのを編集し、説明パートとくっ付けて、いくつかの動画に分けて投稿した。


まず、水泳の準備編では、人体は力を抜けば水に浮くから、怖がりすぎないように!みたいな心構えを言った。体の柔軟性と筋力も大切だからと、日頃のストレッチや準備運動の重要性も話した。水面に仰向けで浮く動画と、水着で撮ったラジオ体操の動画をくっ付けた。


後は水泳の基本編で、蹴伸び(けのび)や泳ぎ始めの方法、ばた足とかの基本動作を説明し、実際にやった動画をくっ付けた。


そしてクロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4泳法の動画をそれぞれ作った。

なかなかに分かりやすい、良い動画が出来たと思う。




そんな事をした翌日、普通に学校があった。


私が登校すると、なんか注目を集めていた。

体育祭の応援合戦ではかなり目立ったし、仕方ないね。女子が何人か挨拶してくれたし、頑張った甲斐があったかも。未だに男からしか告白されないけど。





教室に入ると、教卓には大きなトロフィーが置いてあった。

体育祭は、私たちの団の総合優勝で終わった。


「おはよう彩未ちゃん。」

「あ、おはよ。」


元々クラスでは恵以外に話しかけられなかった私も、今では全員と話せるぐらいには成長した。

まあ、男子の名前は未だに覚えられないけど。

あと、前々から話しかけてきてた男子にも告白された。ごめんねって断ったけど。なお、相手は諦めてないらしく、この休みの間にもLINEで遊びのお誘いが来ていた。もちろん舞香を優先したけど。




「おはよう、恵。」

「彩未ちゃんおはよー。」

「足大丈夫?」

「うん。ちょっとずつ治ってきてるよ。今週は車で送り迎えしてもらうけどね。」

「それなら良かった。私のせいでごめん。」

「別に彩未ちゃんは悪くないよ。それにヘアアクセも貰ったしね。」


そう言って、恵はポニーテールの結び目を見せてくれた。ゴムにアクセサリーが付いたタイプのをプレゼントしたから、今日から使ってくれてるみたい。


「似合ってるよ。」

「そう?ありがと!あ、あの動画良かったよ。撮影係が出来なくて残念だよー。」

「分かりやすく出来てたかな?」

「うん、私も参考にして頑張ろうって思ったよ。」

「そっか。それなら良かった。」


キーンコーンカーンコーン


「あ、チャイムが鳴った。今日も頑張ろうね。」






こうして私のYouTuberと高校生としての生活は営まれていった。そして体育の水泳の授業で見本をしたり、テスト期間に勉強会配信をしたりしているうちに、夏休みになった。







「あまのちゃんお待たせ。」


待ち合わせ場所で待っていると、後ろから声をかけられた。振り返るとそこには、グレーのリブニットにネイビーのガウチョパンツを履き、オシャレなストローハットを被った美人なお姉さんがいた。


「あ…おはようございます…メルクさん。」


今日から2泊3日の伊勢・志摩旅行。その相手の最近登録者数が7万人を超えた人気美人YouTuberのメルクさん。

私は、美人な大人のお姉さんがオシャレな服を着ていて、魅力が100倍になったように感じられ、緊張してしまった。まるで恋人と初デートの前日の夜の男子高校生のように。


「それじゃあ行こっか。」

「あ、はい。」

「人が多いし、はぐれないように手を貸して?」

「あ、はい。どうぞこちらを。」


私は緊張で手汗をかいたから、それを服で拭いてから、差し出した。

すると、メルクさんの綺麗な手に掴まれて、しっかりと握られた。


「行くよ?」

「…あ、はい!」


一瞬呆然としてしまったうちに、メルクさんが歩きだした。私はメルクさんを後ろから見つめながら、はぐれないように追いかけた。

美人は、後ろ姿まで美人だった。

次回からメルクお姉さんとの旅行を数話書き、その後数話を書いた後に、一章完結ということで、一度休載させてください。


その間に前から考えていた別のお話を書きたいと思います。


ただ、休載ではなく、投稿頻度が落ちるだけという可能性もあります。


メルクお姉さんの服装は、

https://www.mine-3m.com/mine/news/image?news_id=18289

の6枚目の服装を参考にしてます。


お読みいただきありがとうございました。

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