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なにこれ

「ジャングルすぎる…」


草が生い茂り、巨大な葉をつけた巨木が生え揃う場所で、16歳の少年が呟く。彼の名前はかなで れいという。青のダボついたジーンズ、ゆるい白文字で「とれもろ」と書かれた黒のクソダサいTシャツを着た少年は、どうみてもその場に相応しくはなかった。


ーー


12月1日、零は凍える寒さの中でコートに身を包みながら学校に通っていた。私立衛門高等学校と刻まれた石の横にある校門を通り抜け、3階にある自分の教室へ向かう。


「おはよ!」


「おお、零、おはよ!」


クラスメイト達へと挨拶をすると、返事が帰ってくる。友達もそこそこいる零は平和な日々を送っていた。


一番後ろの自分の席につき、暖房の効いた教室にホッと息をつき、文明の利器に感謝する。


とりたてて何もないが、悪くは無い日常である。いつも通り授業を受け、いつも通り友達と戯れ、たまに気になるあの子を見つめ、いつのまにか学校が終わる。


帰り支度をして、コートを羽織り、家路に着く。


『平和だな。なにか非現実的で面白いことがないかな。』


零は物心がついてからずっと、そんなことを考えていた。しかし、非現実的なことなんて起きなかった。非現実的なことが起こらないから現実だよな、と分かりつつ、非現実を望む気持ちはいつまでも消えなかった。物足りない気持ちも消えることは無かった。


三十分歩いて自宅につき、家族と夕食をとり、風呂に入った後、自室のベッドに寝転び、眠りにつく。



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