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カードバトル/ダブルディティー  作者: KIRIー
インターバル編 ディザスター/総駕パート
54/91

ディザスターVSジークフリート turn0

夜が更ける、

テーブルの上に幾つものカードが並ぶ。

ディザスターはそれ等を纏めて席を立った。


ホテルを出て街頭に照らされた道を歩いて行く、

沈黙の町をディザスターの足音だけが通り過ぎる。


この町が静かな理由は、この異次元世界だから

だけじゃない。

今日はインターバル5日目、あと数時間もすれば

2ndステージが始まる。普通ならば戦いに行くプレイヤー、ましてや出歩く奴なんて居るわけが無い。


しかし、ディザスターには戦いに行く理由があった。

慶次を、そして伊達を倒したプレイヤーとの決着を付ける必要があったからだ。


ディザスターは慶次のスマホの履歴からジークフリートとのコンタクトに成功した、そして、マップに記された座標に向かっていた。



目的地に近づくと、超高層ビルが立ち並ぶ、最低40m、そして100m越えがいくつも聳え立つ。


そして、一際目立つビルの下にジークフリートは待ち構えていた。


摩天楼の下で戦いが繰り広げられる。


「オレがディザスターだ…」

鎧の男ジークフリートに近づきながら言った。


「待っていた」。


ディザスターはデッキホルダーにデッキを装填しながら問いかける

「なぜオレとの戦いに拘る?」

「強者との戦いが俺の望みだ」


「…強い奴なら他にもいた筈だ

だがお前は名指しで俺を指名したんだ、答えて貰うぞ」


「俺はお前と同じカードゲームをプレイしていた」。



「お前は俺の目標だった」

「なに…」

意外な答えにディザスターは驚く。


そしてジークフリートは声を大にする

「だがお前は公式戦から身を引いた!

なぜだそれ程の実力が有りながら」

「ただのタイミングだ」。


ディザスターの答えは単純故にジークフリートは怒る。

「お前は世界大会をも制覇し、プロゲーマーとしてもやっていけた筈だ…」

「ゲームを仕事にするか、、確かにいい話だが

俺にとってモノの見方が変わる」

「それは逃げているだけだ」

「お前とは価値基準が違う」。


ディザスターは眉間に皺を寄せた…

[俺にとってゲームは、仲間と笑いながら楽しむものだった]

慶次や伊達の顔が浮かぶ。

[勝つ事だけが目的になれば、俺が本当に思うゲームは出来ない]。


「俺にはゲームで勝つ事だけが全てだった、

そしてお前を倒す事でその道が開けると信じていた…地球ではその機会は失われた」ジークフリートは拳を強く握り続ける…


「だが、この世界にお前が来た事は運命的だ!

俺の強さが唯一無二という事を証明する

勝つ者だけが絶対のDDT世界でな!!」。

ジークフリートがセリフを言い放った直後、

ディザスターの鋭い雰囲気が刺さる。


[勝つだけにしか価値が無い世界…

そんな独り善がりな世界こそ無価値だ]


「この世界、俺が終わらせる…」

ディザスターがデッキホルダーに手を掛ける

ジークフリートが構える。


両プレイヤーが言い放つ

『「タイムクリスタルセットアップ」』


キンッキンッキンッキンッ

連なり輝きを放つクリスタルが相手に向かい放射される。


『「サバイブ」』。


掛け声と同時にホルダーから展開されたカードを掴む、そして戦いの幕が上がる。

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