決着-ディザスターVS総駕
「"失踪の領域"」
咆哮が響き渡る-
-グォオオン-
雷の如くライガードラゴンの姿が消える… 、
一瞬遅れてエビルドラゴンの前に姿を表す。
ライガードラゴンがエビルドラゴンを強襲、エビルドラゴンが瞬間的に黒槍で応戦。
「ハァ""アアアアア」
総駕の喉を殺すような叫び、感情の高まりが伝播する。
ライガードラゴンとエビルドラゴンの力が空を、空間すらも引き裂こうとする。
Disaster Schwarz EVIL Dragon
パワー3750down>>>パワー3000。
数値が変化前に戻されたエビルドラゴンを見てディザスターはピクリと眉を動かし、鼻で笑う。
「成る程、ステータスを元に戻された訳か」。
「それだけじゃ無い、失踪の領域発動中モンスターエフェクトは発揮できない」
DarkVanishingLIGERDragon
パワー3400/DS3➡️2。
パワー3400のライガードラゴンは、パワー3000のエビルドラゴンを圧倒…!
[グルルロォオオン]
ライガードラゴンがエビルドラゴンの肩に喰らいつく。
バキンッ
ディザスター TC6➡️残り5。
エビルドラゴンの肩から青い血液が流れる。
ターンが切り替わる。
ディザスターの第7ターン。
サイクロンがディザスターを襲おうとするーー
「ーー俺は手札のディザスターバードを使い、場のディザスターカードとこのカードをデッキに戻し1枚ドロー」。
場のディザスターサイクロンとディザスターグラウンドナイトはデッキに帰還、サイクロンのダメージが無力化される。
「ドロー…」。
ディザスターは引いたカードを見て口角を上げた。
[来たかTS ディザスタースパイラル]
ディザスターは待っていた。
["これで条件は全て揃った"]
「…全てに勝つ賭けになる」。
「俺はタイムカウンターを7つ取り除きカードをドローする」
ディザスターの手札は5枚、潤沢になる。
ディザスターの表情は変わらず、発汗もない、
しかし、心拍数が少しずつ上がるのを自覚する。
「バトル!ディザスターシュバルツエビルドラゴンでダークバニシングライガードラゴンにアタック‼︎」
[ギュオオオオン]
パワー3500のエビルドラゴンはパワー3400のライガードラゴンに突撃する。
総駕は眉間に皺を寄せながら、カードの力を揮う。
「無駄だ!!ダークバニシングライガードラゴンはDSを1つ取り除く事で、バトル時にモンスターエフェクトを打ち消す!」
DarkVanishingLIGERDragon
DS2➡️1へ。
「"失踪の領域"」
空間に灰色の波動が広がり、エビルドラゴンのステータスが下がり出す。
エビルドラゴンが黒槍を振り下ろすと、ライガードラゴンが前足で弾く。
二体の竜が打つかり合い、空を破る…。
-ジジジジ---
ディザスターは裂けた空を見上げる。
「…あれは」
目線の先には、夜空に聳え立つ赤き電波塔。
ライトアップされ一際目立つ、それは東京のシンボル的存在だった。
総駕は生唾を飲み込んだ。
「東京タワー」。
総駕の怒りが段々とフェードアウトしていき、表情は困惑に変わる。
ライガードラゴンがエビルドラゴンに噛みつき、
翼には爪痕が残される。
ディメンションソウルが失われる。
ディザスター TC 5➡️4。
裂けた空間を見た総駕は硬直したままだった。
ディザスターの視線は総駕に移る、
視線に気がついた総駕はディザスターに尋ねる。
「お、おいどうなってる?!」
抽象的な質問から、総駕が動揺しているのが見て取れた。
「恐らく、俺達のディメンションモンスターが打つかり合った事で地球とこの世界を結びつけたのだろう」
「冷静だな、知ってるのか?
このカードが何なのか?」
「さぁな ターンエンドだ」
総駕にターンが回る。
-第8ターン-
総駕 手札2枚。
総駕は自然と冷静さを取り戻していた。
タイムクリスタルは総駕が7つとリードしている…だが
「さっきのターンディザスターはモンスターも出さず、攻撃時にタイムスペルも使わなかった」
総駕の視線はディザスターの手元へ向かう。
「カウンターに会う可能性は高い」
しかし、エビルドラゴンのDSが1つになっている事で、パワーは250しか上がっていない。
エビルドラゴンのパワーは3250、
現状ダークバニシングのパワーの方が高い。
何方にせよ攻撃しなければ勝てない…。
「バトル」
ダークバニシングライガードラゴンでディザスターシュバルツエビルドラゴンにアタック。
すかさずディザスターが応戦する
「TS 幻影翼
このカードはパワー3000以上の自分のDMが攻撃された時パワーを300上昇し、これはディメンションソウルに変化する」
エビルドラゴンが咆哮する。
傷ついたエビルドラゴンの翼から黒炎が噴き出る。
「エビルドラゴンはDS一枚に付き250パワーが上がる」
パワー3250➡️3500⏩3800up。
「何っ!ディメンションソウルが2枚に」。
「くそッダークバニシングの最後のディメンションソウルを使いモンスターエフェクトを無効化する!」
「"失踪の領域"」
再び灰色の波動がエビルドラゴンを鈍らせる。
Disaster Schwarz EVIL Dragon
パワー3800⏩down3300
VSパワー3400 DarkVanishingLIGERDragon
再びディザスターのタイムクリスタルが砕ける…
バキンッ
ディザスターTC4➡️3。
ディザスターの第8ターン。
…カードを引き、総駕を見る。
総駕の表情は強張っていた。
ディザスターTC3
総駕TC7
残機で言えば総駕がリードしているが、
総駕の場のライガードラゴンのDSは0枚。
バトルに負けた瞬間、ダークバニシングライガードラゴンは破壊され、総駕はディメンションゾーンの表の分だけダメージを負う。
総駕は息が詰まるほどの緊張感を味わう、、。
エビルドラゴンがパワーを上げればライガードラゴンは破壊され破滅する。
「俺は手札のコスト4ディザスタークラウンのエフェクトを使う、互いの場にディメンションモンスターが居ればこのカードをDSに加え、相手はデッキの上をディメンションソウルに追加できる」
これでエビルドラゴンのパワーが変動3500となる。
「バトル」
Disaster Schwarz EVIL Dragonパワー3500
VS
パワー3400 DarkVanishingLIGERDragon
ダークバニシングのディメンションソウルが増えたが、総駕は温存する。
さっきのターン引いたタイムスペルのカウンターがあったからだ。
「TS アンクローバを使う!」
総駕の場に十字架に見立てたクローバーが現れる。
「このゲーム中、クラブのトランナイトを使っているなら場の攻撃されているモンスターのパワーを500上げる。さらに攻撃されたモンスターがディメンションモンスターなら、ディメンションソウルになる」
ライガードラゴンのパワーが3900まで上がる。
「待っていた俺はTSディザスタートルネードを発動、これは相手がタイムスペルを使った瞬間に使用出来る
トラッシュのTSを相手の場に対して使用し、相手の手札を1枚捨てさせる」。
総駕の手札が0枚になる。
「何の意味が⁈俺のライガードラゴンの方がパワーは上だ!」
「俺はお前のトラッシュにある、ディメンションシフトをダークバニシングライガードラゴンを指定して使う」
「何⁉︎…」。
総駕の時が止まる。
ダークバニシングライガードラゴンの禍々しい力が浄化され、アトミックバーンライガードラゴンの黄金の炎を取り戻す。
姿が戻ったライガーとエビルが打つかる。
Disaster Schwarz EVIL Dragonパワー3500
VSパワー2700 AtomicBurnLIGERDragon
ライガードラゴンのキャノンの周りに炎が重点され火炎弾を放つ、
エビルドラゴンが火炎弾を切り裂き黒槍がライガードラゴンを叩き落とす!。
総駕TC7➡️6。
AtomicBurnLIGERDragon
ディメンションソウルは現在2枚。
総駕にターンが切り替わる。
-第9ターン-
総駕の手が止まる。
さっきまでパワーが高かったダークバニシングの力を失い、アトミックバーンに戻された事によって、エビルドラゴンとの攻撃力の差がかなり開いてしまった。
パワー2700のアトミックバーンライガードラゴンではエビルドラゴンのパワー3500に太刀打ち出来ない…。俺は手札もない。
例えデッキの一番上で、ライガーのパワーを上げれたとしてディザスターは手札もある。
こうも先が見えれば心が折れる。
強い…、、例え次の一回バトルに勝とうがディザスターのターンでライガードラゴンはパワー負けするのは明白だ。
「くそっ俺は、負けるのか」
総駕の目に涙が浮かぶ。
…総駕はカードを見ずに引き、ディザスターを見た。
諦めた目をした総駕にディザスターは問う
「天流寺、それがお前の全力か?」
「なに?…」
「諦めているんだろ違うか?」
総駕は声を荒げる
「ふざけんな!お前は今有利だからそんな事が言えんだ‼︎こんな状況でまだ諦めない奴の方がどうかしてる」
「俺が例え劣勢でも最後の瞬間まで、全力で足掻く」。
「最後の瞬間が分かるならば尚の事だ、
途中で諦めたならその瞬間から生きて居ない。
お前は今まで本当に生きてなどいない‼︎」
「何様のつもりだ‼︎」
「俺がお前の最後の瞬間を刻む男だ。
だから全力で来い!」
総駕は最後のドローしたカードをしっかりと見た。
「デッキはまだ戦おうとしていたんだ」。
そう言えばそうだった、シフトとの戦いの中
俺は負けそうになって諦めたんだ。
だけど、今に全力になる事でやっと勝てたんだ。
ディザスターの言う通りかも知れない、
「このままじゃ俺の短い人生、生き様なんて無いに等しい。だったら最後くらい、本気じゃなきゃかっこ悪い」。
「バトルTS トランプレッシャーを使用」
攻撃時デッキから好きなトランナイトをトラッシュに置きそのコスト×100場のモンスターのパワーを上げる。バトルに勝った時このカードはDSになる。
「俺はコスト13スペーシャルエクスカリバーキングをトラッシュに置きパワー1300をアトミックバーンライガードラゴンに加える」
AtomicBurnLIGERDragon
パワー2700⏩4000。
火炎弾がエビルドラゴンに迫る。
ディザスターは満足した表情を見せる。
[それでいい‼︎]
「俺はTS ディザスターシュバルツランスを使用する場のエビルドラゴンが攻撃された時、場にいない扱いにしバトルを無効化。その後、エビルドラゴンが攻撃をする」
「くっ、これじゃあいくらパワーをあげようと勝てなかったのか…」。
エビルドラゴンが闇に消え、ライガードラゴンの火炎弾が空を切る。
そして…ライガードラゴンはバトルが終わった事により、パワーが4000から2700に戻る。
ライガードラゴンが総駕の場に戻ろうとする瞬間、暗闇からエビルドラゴンが再び姿を現し、
ライガードラゴンに迫る。
「この瞬間‼︎俺はFTSを使用する、"ディザスタースパイラル"」。
「ファイナル、、タイムスペル⁉︎」。
総駕はこのままでも、ただライガードラゴンがバトルに負けるのを見るだけだった。
「ファイナルタイムスペルは、これ以降自分は他のタイムスペルを使用出来ない。
"ディザスタースパイラル"それは全てのカードの効果と処理を好きなように、同時に行う事が出来る」。
フィールド全体に炎や黒の波動が広がり、雷に豪風轟音が全てを破壊する。
タイムクリスタルの破壊音がフィールドに鳴り響く。
バキンッバキンッバキンッ
砕けるディザスターのタイムクリスタル
ディザスターTC3⏩0。
バキンッバキンッバキンッバキンッバキンッバキンッ
総駕TC6⏩0。
フィールドを黒が覆う。
ディザスター・総駕TC共に0に。
高層ビル群の窓ガラスは粉々に砕け、あたりは炎や雷により惨状と化す。
硝煙が漂い2人の生死は不明だった。
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モニタールームのパラパラは目を見開く。
「一体どうなっている…」。
ドゥクスは額に汗をかいていた
「決着は!2人はどうなったの⁉︎」
「どうやら次元の裂け目は閉じている、
決着も付いた、、、
両者敗北ですよ」。
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