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カードバトル/ダブルディティー  作者: KIRIー
絶対装甲の王 編
38/91

竜滅者VS竜滅者 -背水の陣-

タイムクリスタルを目前に龍砕軒不便斎(りゅうさいけんふべんさい)の刃が止まる。

慶次は眉間に皺をよせる。

「やはりあるか」…。


TS(タイムスペル)一心同体」

直後ジークフリートのTCが砕ける!


ジークフリートTC残り1つ。


直後、(フィールド)の-絶対装甲の王-が仕掛ける…


「何ッ⁉︎…」

「一心同体は場の絶対装甲の王がいる際、自分のTCが0になるバトル判定前に使用出来る…それが相手のアタック時ならば自分のTCを1まで砕き、ジークフリートと攻撃モンスターを強制的にバトルさせる」


「けれど龍砕軒不便斎と互角だ!君のクリスタルはこのバトルで0になって終わりだ!!」


2体の竜滅者(ドラゴンスレイヤー)が斬撃を打つけ合う …、!!

伊達はそのプレッシャーに腕を顔の前にあげる

「なんつー圧だッ!」。


バキン…

慶次…TC残り7


シュゥゥウ

ジークフリートTC stay1

「」


「っ!?なに」

慶次は目を疑う!

仁王立ちのジークフリートに



「絶対装甲の王はDSを取り除き、破壊を免れる」

[-絶対装甲の王-ジークフリート DS(ディメンションソウル)無し。]


「何でバトルダメージを負わない!!」

慶次が声を荒げる


「一心同体により俺の敗北は…

絶対装甲の王が最後を迎えた時だ」。


伊達は顔を歪める

「慶次が叫ぶのも無理が無い…無茶苦茶だ

手札が無い状態で奴のたった2枚しか無い手札で運良く凌がれたんだ…」


「だが慶次のタイムクリスタルはまだ7個ある、

次のターンで相打ちを仕掛ければ」

伊達の言葉を慶次が遮る

「いやヤバいんだよ、次のターンは」。


「俺のターン」

ジークフリート手札2枚

「この時、ディメンションゾーンに表に存在するバルムンクとニーベルンゲンによりジークフリートは次のターン終わりまでパワー1000上昇」


「そうゆう訳か…」

伊達は慶次のセリフを理解する…。


「更に手札のジークブレイブを使用

パワーをアタック中500上昇しDM(ディメンションモンスター)同士のバトルに勝った時次の相手のドローを封じる!」


「行けっ!!我が分身-絶対装甲の王-よ!!

断罪の竜破断(パニッシュメントドラゴンスレイ)


龍砕軒不便斎ATK3800 vs

-絶対装甲の王-ジークフリートATK4300



七色の輝きが舞、破片が慶次の顔前を通過する

慶次 TC残り6


「これで貴様の逆転の一手は封じられた、そして絶対装甲の王は次のターン4800のパワーに上昇する」

自信を持ってジークフリートは言い切る…

だが、慶次の表情を見ると汗が頬を伝う…


慶次のステージ右手にはデッキに鎖が巻き付く。

ニッと慶次は笑いターンが切り替わる。


-絶対装甲の王-ATK3800>>4800。

龍砕軒不便斎ATK stay3800

「僕は諦めない!!」

第7ターン。


慶次のステージ左手のタイムカウンターが輝く。

「僕はタイムカウンターを7つ取り除きカードをドローする!!」

慶次のデッキに絡みつく鎖が砕かれる。


対面するジークフリートの鼓動が速くなる。


「運命を切り開くッ!」

右手を添え力強くカードを引く

「伝わるよ君の焦りが!心拍数が跳ね上がるのがね!」

慶次が笑ってみせるとジークフリートは叫ぶ

「黙れ!」。

沈黙する数秒間…。


伊達は引いたカードを目視する

『あれは…!!幻影翼(ファントムウィング)!?

ダメだこの状況じゃ…それは使えねぇ。』

恐る恐る慶次の顔に目を向けると、慶次の顔は怒りでも悲しみでも絶望でも無かった。

笑っているような清々しい様な。


引いたカードをステージに伏せる慶次

「ターンエンド」。


ジークフリートにターンが切り替わる

「俺のターン!」

今、この俺が安堵しているのか?…バカな

俺が今引いたカードはドライブを持つカード。


"drive"ジークフリートアクセラレーション

タイムカウンター手札を全て取り除き発揮、自分のTCの数デッキトップを宣言し宣言した種類のカードなら場の-絶対装甲の王-ジークフリートのパワーを500上昇させる。更にTC以上の宣言をする事が出来る、その場合宣言を外した場合DM(ディメンションモンスター)は破壊され、宣言した回数分タイムクリスタルを失う。



絶対装甲の王ジークフリートATK2800

龍砕軒不便斎ATK 3800

「ドライブを使用した場合3回連続でデッキトップを当てる必要がある、ならば…」

ジークフリートは手を前に翳す

「タイムカウンターを7つ取り除きカードを引く」

引いたカードはTSインビジビリティ クローク

「発動条件は相手のアタック時。

互いにDs(ディメンションソウル)が尽きた今、次にパワーを上昇させたものが勝つ。次に奴がバトルを仕掛けた時が最後、インビジビリティクロークにより俺の勝利が確定する」。



第8ターン。


慶次、ジークフリートの鼓動が同じ脈を打つ。

緊迫感は伊達に伝染する…。


「慶次、頼む…勝ってくれ」


手に汗握るこの瞬間カードを引く花乃慶次。


「僕のターン、ドロー」

引いたカードを確認し目を見開く。


慶次は振り向き伊達の顔を見る。


「慶次、?」

「行くよ、伊達君。」

正面を向き慶次が真剣な表情をする

「バトルだ!」。


仮面の下で細く笑みを浮かべるジークフリート

「これで俺の勝ちだ…」

[俺のインビジビリティクロークは

場のジークフリートが戦闘する際、そのバトル中場に居ない扱いにしバトル後相手のパワーを500奪う]


ジークフリートの手が動く瞬間、慶次が降りかざす!!


TS(タイムスペル)発動!!」

慶次の手に持つそれはdriveカード、「なんだと」

ジークフリートは身構える。


「 driveカード…-背水の陣- 。

ドライブを持つカードはドライブカードで無ければ対抗出来ない。」

「この、、極限の状況下で」


-背水の陣-

タイムカウンター手札を全て取り除き発揮、自分のTCの数デッキトップを宣言し宣言した種類のカードなら場の武士を持つカードのパワーを500上昇させる、宣言が外れた場合に終了。更にTC以上の宣言をする事が出来る、その場合宣言をした回数分のTC(タイムクリスタル)は破壊される。


-絶対装甲(ぜったいそうこう)の王-ジークフリートvs龍砕軒不便斎(りゅうさいけんふべんさい)

両者ATK 3800。


「この初回宣言(ファーストチェック)で終わらせる。」


「クッ…」

ジークフリートが息を殺す。


「僕はよく天然って言われるけどだからかな感だけは鋭いんだよ!宣言はモンスターカード!」

慶次の宣言通りモンスターが捲られる

伊達がガッツポーズを取る

「キタッ!」

龍砕軒不便斎ATK3800≫4300up

「終わりだ!」

「まだだ…、俺が負ける、こんな事が。あってたまるか!!」

ジークフリートの全身からプレッシャーが溢れ出す!!

「なにっ」


「まさか彼奴もかよ」


「"drive"ジークフリートアクセラレーション!

モンスター ドライブ!!」

宣言通りジークフリートが当てる。


これによりジークフリートと慶次、両者のモンスターのパワーが並ぶ!!


「なら何度だって決めるだけさTS ドライブ!!」

「これで慶次が当てればジークフリートはタイムクリスタル以上のover driveをする事になる!…」


「ッ」

ジークフリートが硬直する。


慶次は迷わず捲り、当てる

龍砕軒不便斎のパワーが上回る。


「over drive!!monster !」

ジークフリートの決死のドライブ。


「彼奴化け物かよ!」

伊達が眉間に皺を寄せる。


再び慶次とジークフリートの分身はパワーが並ぶ…


慶次は言った

「忘れてない?ここで僕は driveを終了してもいいって事に」


伊達はハッとした、

「この手に汗握る極限の状況下でも慶次は冷静だ」


「だってバトルはこのまま行けば相打ち。そうなれば、まずはモンスターの破壊処理、一心同体を使用した絶対装甲の王はバトルに負けた扱いで、先に負けるのは君だよ!ジークフリート!」


「俺が負けるはずが無い!」

…何故だ、なぜ俺が奴に追い詰められている?

俺はこの世界に選ばれ、そして、この世界で最強の存在になったんだ!負けるはずがない!


「over drive!monster!」

ジークフリートの手の甲に血管が浮く、力強く引いたカードを見て笑う!

「俺は運命に勝った!

そして今貴様の龍砕軒不便斎を超える!」

-絶対装甲の王-の筋肉が身体が膨れ上がる!

「ATK4800!」

「それがどうした!」


「正直僕はもうダメかもしれないと何度も思った、だけど、僕には仲間が居る!だから絶対に負けられないんだ!モンスターザドライブ」


「僕は仲間を守る…!」


「まただパワーが、並んだ!」。


ジークフリートは笑う

「フハハハハ」

「何がおかしい?」

「先の貴様のプレッシャーに押されていた自分を笑っただけだ。オーバードライブの重みは俺が作り出した"幻"!俺が今戦っているのは俺自身だと言う事に気がついただけだ!!」


「over drive!! monster 、Time spellの順だ!」


伊達は行動を疑う

「アイツッ正気か外したら死ぬんだぞ二枚連続?!

ただのリスクだけの自殺行為!」


「俺が俺を超えなければ真の勝利は無い!

貴様など眼中にない事を証明する」


二枚のカードが宙に舞い、成功を示すように輝く。

-絶対装甲の王-ATK5800


「君が恐怖したのは僕だと言う事を分からせてあげるよ!」


「モンスター ドライブ!」

「次もモンスターだ!」


互いにパワーが並びジークフリートがチェックする

「タイムスペル 二回のドライブ」

-絶対装甲の王-ATK6800。


「ジークフリートここまで6回以上当ててやがる

何て強運だックソッ…

6回…?、、ッ」

伊達の背中に悪寒が走る。


慶次の顔が強張る…、


「これじゃ慶次もオーバードライブに突入しなきゃ行けねぇ…」

一発でも外しちまったら…死ぬ。


「やっぱり強い…

心臓が飛び出るような賭けを何度も彼は…

同じ土俵に立たされて分かる…」。


慶次は脳裏によぎる…「負ける」。



さっきまで調子に乗ってた、手が…

…手が震えて動かない。

「今、死ぬと思うと寒いんだ…凄く…」


「!!」

手に熱を感じる…


慶次と伊達が顔を見合わせる…


「行けるお前なら…、今は追い詰められてるかもしれねぇ、だが目の前のアイツも余裕はねぇ、今彼奴は自分に麻酔を掛けて誤魔化してるだけだ!」


慶次は捲る、7回目のドライブ…

「タイムスペル!!うぉおおおおお!」

龍砕軒不便斎の青紫のオーラが対面するジークフリートを飲み込む…。

慶次と伊達が顔を見合わせ笑う。


「アタック7300!!…

、、、馬鹿な」

「今テメェが恐怖しているのが慶次だと!

ハッキリしたようだなあ!!」

「俺はこの世界に選ばれし存在

絶えず運命は俺を味方する!!…time spell monster!!」


「これで我が分身のパワーは7800っ…」


2体の竜滅者(ドラゴンスレイヤー)のプレッシャーが大気を震わせる。


ハァッ…ハァハァ…

ジークフリートの呼吸、慶次の呼吸が荒くなる

「僕は!!ッ」

「クッ!っ!」

「来い!モンスター!」

慶次の指先がデッキに向かう。


……


強い光が突如視界を奪う…!


「ォオオオオオオオ!!」。


ジークフリートの叫びが2人の鼓膜を震わせる。


「慶次ッ?!」

真後ろに慶次の身体が倒れる…



「伊達…く…ん。」

「慶次!オイッ慶次しっかりしろよ!!!」

慶次の身体を光が包んで行く…


「ハァッ…ハァッ…ハァァー…」

息を荒くするジークフリート


「僕が消えちゃう…みたいだ…」

力は抜け弱々しく慶次は言った。


伊達は眉間に皺を寄せ真後ろに首を回す

「テメェ!!何しがった!!

慶次に何をした!!!!」



「慶次!デッキだ!捲れっ!引けよ!」

伊達がデッキを握りしめ、慶次の手を運ぶ。


慶次は微笑むとステージの上を指差す…。


慶次の目から光が失われ…瞳孔が開く…光に包まれ消えて行く…


「ァァ…ぉァアアァァァァァーー」

喉が裂けるような叫びを挙げる


「オェェエ…エェェ」

手の中で仲間が死んだ、、、

唾液を嘔吐する…手の震えが止まらない…。


ハァァァ、、アァァ…ハァぁ…。


伊達は最後に慶次が指差した方に目をやる。

それはステージに伏せられた幻影翼。


伊達が再び立ち上がるとフィールドのモンスター達が消え去り、ヒビ割れた惨劇の後だけが残る。


勝負は確かにあった…決着した…理不尽な結末で。


帽子を深く被り唇を噛み拳を握り、前を向こうとする

「見たくもない、テメェの面何かな」

ヒタヒタと地面に水滴が落ちる、

伊達は顔を挙げる。


「汚ねぇんだよ!!お前は勝負を汚した。

最後の最後にてめえの魂は慶次に負けたんだ!!」


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