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手紙と後悔を、俺はまだ何一つ知らない

作者: ヤン

いつも通り、金曜日に行きつけの場所へ行った。

丁度、一年前。

その時から、この関係は続いてる。

ネオンの光るホテルに、慣れた様子で腕を絡ませる女。

無駄にプライドは高いし、彼女づらして癪にさわるがまぁそこそこ上玉ではあった。


『浮気してもいいけど、俺はもういいよ』


つい先日の飲み会で、部長が言っていた言葉を思い出す。

その部長は社内でも“愛妻家”であることで有名な為、部長の一言は驚いた。


『痛い目合うから、この辺で止めておきなさい。

そのうち、取り返しのつかない事になるし、

何より、罪悪感が大きいぞ』


部長は笑いながら、でも真剣な目をして話した。

確かに、彼女が嫌いなわけでは無い。

入社して間も無い頃の必死に覚えようとしたのが過ぎ、新人も卒業した後から、俺は余裕が出てきた。

精神的にも、時間的にも。

彼女との距離も新人の時から変わるはずも無く、むしろ、彼女の方が忙しいくらいだ。

電話も変わらない。

メールも変わらない。

そう、何もかもが変わらなかった。

そんな時に出会った女。

彼女とは真反対の女に、つい出来心で手を出した。

最初は、大人しめだった女も、一年も経てば煩わしくなった。

最低なのはわかってる。

だからこそ、部長の話が心に突き刺さった。

『もう、終わりにしよう』

俺はそう、胸に誓って女と歩いた。




ベッドの上の置き手紙の存在と、その後の後悔を、俺はまだ何一つ知らない。

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― 新着の感想 ―
[一言] え???
[良い点] うーん、狩猟民族ですか
2019/09/23 14:36 退会済み
管理
[一言] 1年も裏切り続けてたんかい! クズ男め! ざまぁが足りない! 続き切望します!
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