表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/38

レオナの改造(3)

 サクラもレオナも体細胞クローンであるので遺伝学的に言えば同一の存在だ。だが魂という物が存在するのであれば違った存在のはずだ、サクラもレオナも異なる自我を持っているのだから。


 そういった違いがあってもガイノイド姿になれば研究室の備品となり人権を否定される存在になった。レオナは自由に動けるようになったが、人間の少女レオナとしての存在は抹消されてしまった。


 レオナは自由に動けるようになったが、それは研究所内だけのことだ。この研究所の機ぐるみサイバノイドを着せられた者は、研究所外部に出ると完全に機械仕掛けの人形のように行動が制御されるのだ。実際にサクラも機ぐるみの内臓に入っている間は、主任研究員でありながら外では他の研究員に隷属させられる存在に落とされていた。


 「ねえレオナ。本当に良いの? それを着ていれば気持ち良いし歩けるけどモノ扱いなのよ!」


 サクラはレオナの外骨格の肩にそっと頬をすりつけていた。その固い外骨格の下に生身のもう一人の自分の身体を持つ少女が存在していると思うと愛おしかった。

 

 「いいよ、サクラ姉ちゃん。どうせ私は実験生物みたいな存在なんでしょ。だから位置づけが変わっただけで外の世界に出ていくときの扱いは同じなんだからね」


 レオナが指摘するように私たち二人はそのために創造された存在だった。全てはママ、いやオリジナルのために!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ