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サクラとレオナの会話(1)

 サクラもレオナもとある科学者で経営者の女性の体細胞クローンだった。二人とも誕生から二十五年経過していたが、二人は同じDNAを持っていてもその身体は大きく違っていた。


 サクラは脳組織に電脳が組み込まれ、レオナはある人体実験の後遺症で歩行が困難になっていた。ふたりとも人体実験のモルモットのような扱いを受けてきたのだ。だからミキらのように人をモルモットにすることに躊躇ためらいを殆ど感じなかった。


 その二人は互いの脳波交換装置によりテレパシーのように意思の疎通が可能になっていた。だから、ミキら三人をサイバノイドに調整した後も、打ち合わせを絶えず行っていた。


 「レオナ、とにかく三人のお人形さんの扱い、頼んだよ。それにしてもミキもアカリもアイミも思ったよりもガイノイドのように仕上がったわね。

 あとはプログラム構築のためにいろんなことをやらせるから。特にミキは危ない現場に行ってもらうから」


 「サクラ姉ちゃん了解! これから三人には今の自分の身体になれてもらおうね。それにしてもこのサイバノイドの身体ってすごいわね! こんなふうに自分の足で立てたの何年ぶりかな? 嬉しいよ!」


 「よかったわね! 外見はともかく自分の足で立てて! でも、わざわざサイバノイドスーツを着なくても良いじゃないの、あなた? ほらお母様が研究していた下半身のみのサポートスーツでもよかったんじゃないの?」 

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