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オーディション
オーディション当日。あたしは指定されたスタジオにやってきた。そこにはあたしと同じようなプロポーションの良い女性が何人かいた。みんなライバルだと思うと頑張らないといけないと闘志を燃やしていたが、それにしてもリポーターってわたし出来たかな? そんな事を考えていた。
選考が始ったが、面接の後何故か競泳水着を渡された。まさか体当たりリポートのテストでもやるのかと思ったら、三次元スキャナーに入ってくれといわれた。一体何のことかと思っていたが、いわれるがまま入ってみた。そして待合室で待機する事、一時間。わたしの名前が呼ばれ行ってみると面接官役の男から合格を告げられた。
私は嬉しくってたまらなかったが、男は変な事を言い出した。話に寄れば今度の新番組のリポーターは最新型の装備を付けるため、一ヶ月間はその姿で過ごさないといけないというのだ。それって着ぐるみでも入るってことかな? とは思ったけど、報酬が思っていたよりも多かったので、二つ返事で了承してしまった。
思えばこれが変なことの始まりだった。