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ガイノイドリポーター・パワーオン(1)

 ミキはどれぐらい眠っていたのか判らなくなっていた。全くの暗闇のなかにいたからだ。しかも身体が全く動かない、自分の身体なのに五感が鈍くなっていた。一体何が起きたの?


 そう思っていたら、思い出した。自分の身体が機械の中に閉じ込められたことを。そうだ、へんな研究所の狂った技術者によって機ぐるみを着せられたんだった!


 ミキは身体を動かそうとしたが金縛りのようになっていた。まるで麻酔にでもかけられているようだった。機ぐるみとはこういうものなの? 呼吸もしていないしどうなっているのよ! 

 戸惑っていたら突如目の前にモニターが現われた。そのモニターには覗き込む女とガイノイドが写っていた。サクラとレオナだった。


 「ドウ、お目覚め? サイバロイドの中にはいってご機嫌いかが? あなたもわたしたちのように機械と一体化したのよ。これから最低一ヶ月はその姿でいてね」


 ミキは上半身を起こし自分の身体を見た。そこには今朝までの自分が知っている身体ではなくなっていた。柔らかい肌の代わりに硬質な素材と幾分柔軟性はあるが作り物の素材に覆われていた。また手の平は紅葉のような艶のある指ではなく、スリットの入った手袋のような金属素材に覆われていた。


 思わずミキは顔を触ったが、その感覚も温かみはあっても肉の弾力感ではなく触っても型崩れしないものになっていた。また胸も誇張されたかのようにドーム型になっていた。

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