選ばれた理由
それにしてもサクラって何者? そんな疑問が浮かんでいた。最初に出てきたアラフォーのオバサンや偉そうな親父連中を差し置いてなんで、ここででしゃばっているのだろうか? いくらサイバロイド被験者だといってもおかしい点だった。
「まああなたたちサイバロイドの内蔵になれば快適ですわ。そのかわりしっかりとガイノイドとして働いてもらいますわ。そうそう、どうしてあなた達三人を被験者として選んだか教えてやりますわ」そういうと目の前のスクリーンに私たちの全身の画像が映し出された。その姿はオーディションのときに着せられた競泳水着だった。
「それは、あなたたちの全身の詳細なデーターですわ。今まで製作したサイバロイドの予備部品や試作部品などを構成してとりあえずガイノイドの稼動データー収集に使うので、どうしても体格が近い女性が必要になったのですわ」
って、ことは私はたんに体の大きさが都合が良かったというわけなの? と少し憤慨していたがもう悪態をつくことも、罵声を発する事も出来なかった。
「まあ、ある程度は新造しましたけど。そしたら、あなた達三人なら比較的新造する部品も少ないし、それに閉じ込めても精神的に持ちこたえると判断したのですわ。そうそう、これからあなたたちがどんな姿になるのかシュミレーションしたのを見せてあげますわ」
そういってサクラは私たちがどのような措置を受けて機械の身体になる過程を見せ始めた。




