結末の結末【第一話】
リレー小説(第三弾)設定事項
★全20話(一応(出来るだけこの間に完結したいと思っています))。
★一話1000文字以上。
★登場人物の制限なし。
★重複執筆可。
★ジャンル:ファンタジー。
★魔法等の概念の設定はお任せ。
★執筆予約制度再開(執筆著者様は、活動報告に掲示させていただきます)。
★執筆著者様は、執筆前にご連絡ください。
★執筆投稿後、必ず御一報ください。
★あらすじは、前話までの要約を明記。
★全ての物語を聖魔光闇がお気に入り登録します。
★後書きに、執筆著者様募集広告を添付。
それではよろしくお願い致します。
凶報だ。
強者は悪。
どれだけの死闘を繰り広げようとも、それまで君臨していた絶対的強者を倒せば、その倒した者は悪へと変貌する。
魔王。
その絶対的強者の魔力と戦闘能力。
それを凌駕するための六人の精鋭。
魔王との激闘の末、勝ち取った人類の勝利。
しかしそれは、六人の精鋭が悪へと変わる兆しでしかなかった。
剣術国家ベルセルク。精鋭六人が一人、エルドランの故郷。しかし、彼は今やベルセルクにはいない。ベルセルクに凱旋した彼を待っていたのは、彼を畏怖する国民の視線、そして態度のみだった。
拳闘士王国ルグラント。精鋭六人が一人、ハルモネアの修行国。しかし彼もそこにはいない。ルグラント修行僧達からの罵声・怒声に耐え兼ねた彼は、ただ一人、ルグラントを離れ、更なる修行の旅に出た。
魔導軍国スアムリア。精鋭六人が一人、ネーネの故郷。彼女は一人、スアムリアの側の小さな森で暮らしている。食料等は自給自足。彼女もまた、平和を妨げる悪として、故郷を追放されたのであった。
非戦闘民族ミリテ。遊牧民族であるミリテは、精鋭六人が一人、キャッミルダが戻った時には既に移動をしており、一人民族の後を追い続けている。
暗殺集団ダークライ。精鋭六人が一人、バングの隠れ家。しかし彼もまた、その凄まじすぎる戦闘能力故に、団員から避け者にされ、ダークライを一人飛び出した。今、彼が何処にいるのかすら誰も知らない。
そして俺。ミューグレン。故郷のベルセルク領内、グミング村に戻るも、悪魔の生まれ変わりと罵られ、火あぶりの刑にされる事となった。
「ち、ちょっと待ってくれよ村長! 俺は、俺は……」
言いたい事は沢山ある筈なのに言葉が出てこない。
「あの極悪非道の魔王を倒したミューグレンよ。貴様の力は、この世の平和の均衡を乱す。よって、この場において処刑とする」
もう、俺の言葉は届かない。
もう、俺の思いは届かない。
「魔王を倒したんだぞ! 平和が戻ったんだぞ! もう……悪は滅びたんだ!!」
負け犬の遠吠え。
張り付けにされた、俺の最後の叫び。その声も虚しく、足元に火が放たれる。
その熱さに悶絶し、仲間との死闘の数々が頭を過ぎる。
そして俺は、俺を縛っていた縄を引きちぎり、後ろを振り返る事なく村を飛び出した。
行く宛てはない。しかし、今、世界は救世主をただの蛮賊としてしか認識していなかった。
世界は広い。
広大な大地。
あの大空を駆け巡った飛行艇も、ベルセルクに押収され今はない。
水平線の見えるあの海を渡った船も、スアムリアに強奪され手元には残っていない。
今、動く手段は、この足のみ。
『でも、こんなに広かったっけなぁ……』
冒険を始めたあの日も徒歩だった。
見る物、聞く物、手にするものの殆どが初めての物で、疲れなんて感じなかったんだ。
でも、今はどうだ? 世界は広い。広大な大地が広がるのみ。行く宛ては? その先は?
確かに見えるのは蜃気楼だけか……。
小さなオアシスでコリンという女の子にであった。
俺は、自分をグレンだと偽り、コリンの住むムネハカという小さな集落で世話になる事にした。
ムネハカは放牧、農産を主産業とした自給自足集落。だからこそ、俺には好都合だった。俺を知る人など、殆どいないのだから。
俺は、コリンの家の農作業を手伝う事にした。これだけ汗を流して何かに打ち込むのは、久しぶりかもしれない。
けれども幸せなんてのは長く続くものではない。
元々、剣技が上達していた俺は、集落の誰かに見付かり通報され、集落は……。もう、黒い灰の塊だった。
悪魔の剣士を匿った罪で。
されどもこんな惨劇は、これまでに多く見てきた。多く体験してきた。だからこそ、俺は生きている。こんな状況の中においても生きているんだ。
灰になった家。持つと崩れ落ちるコリン。もうたくさんだ! こんな思いはたくさんだ! しかし、俺には行く宛てがない。そうして俺はまだ、ムネハカにいる。
そんな最中においても、奴らは容赦しない。モンスター共だ……。
リレー小説とは、不特定多数の著者による合同執筆の事をいいます。
この話の続きを書いてくださる著者様は、聖魔光闇までご一報下さい。
メッセージを確認後、正式に執筆依頼をさせていただきます。
また、執筆・投稿後にもご一報下さい。一言なりの感想と、お気に入り登録をさせていただきますので。(執筆著者様は、私の活動報告にて紹介させていただきます)
★また、別件ではありますが、リレー小説第二弾【またいつか一緒に】が未完のまま放置となっております。
もし宜しければ、そちらの執筆予約も承りますので、よろしくお願い致します。