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ハチャメチャな世界でわたしが奮戦する物語   作者: タラコパスタ
はじまりの物語 グリモンド王子との邂逅
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冒険家ギルドからの特別依頼

教会の朝は早いです。

朝からニケ神に祈りを捧げる修道女に混じって、お祈りを捧げたあと、朝食を頂きました。

自己紹介はしていないので旅の修道女と思われたようで、あまり関心を頂かれず幸いでした。

それでも教会を出る前に教会の神父さんにお布施として金貨を5枚渡したところ、非常に驚かれていました。

どうもわたしが元勇者パーティ『龍の輝き』のメンバーだったことを知らなかったようです。

私にとってはお金はあまり重要じゃないのですが、他の方の食費の足しにはなります。

金貨5枚であれば贅沢さえしなければ修道女10人が1月間は食べていける程度になります。

勇者パーティの一員として、凶悪モンスターやダンジョン攻略で素材回収をして稼ぎまくった経歴や行く先々で重傷者の治療をしてきた経歴が大いに役に立っています。


朝食後に早速ですが冒険家ギルドに向かいました。

冒険家ギルドは、朝も早いです。

朝から実入りの良い、しかも安全な依頼を勝ち取ろうと冒険家達が頑張ってるのを横目で見ながらカウンターに行くと、昨日の受付嬢が手招きをしています。

「おはようございます、ジュリエッタ様」

「おはようございます」

「早速ですがギルドマスターがお待ちですので、二階の方について来てください」


悪い予感がするのですが、神からの神託もありますのであきらめて受付嬢の案内で2階のギルドマスター室に入りました。

まずはギルドマスターから挨拶がありました。

「おはようございますジュリエッタ様。ロードの冒険家ギルドとしてあなたを歓迎致します。」

「おはようございます。ご丁寧なあいさつ痛み入ります。」

「実は王宮からの依頼ということもあり、生半可な人には任せられない案件がありまして頭を抱えていたんです。ぜひ相談に乗って欲しいのです。」


ギルドマスターの説明は要約するとこのようになっています。

・このアスタリア王国の第一王子であるグリムンド王子がロードの街に来ている。

・このグリムンド王子が、わがまま放題に育てられて、人の言う事を聞いてくれない。

・王宮からはグリムンド王子のレベル上げと出来れば性格の矯正、教育を依頼されている。

・依頼を達成したあかつきには、褒賞が約束されている。

という典型的な我儘王子のお世話係というお仕事でした。


なんでわたしに依頼が来たかというと、他の人が依頼を受けたがらなかったからです。


高貴な方に万一の事があれば、比喩表現ではなく物理的に首が飛ぶ可能性もありますので、そんな危険は冒したくないというのが冒険家の一般的な考えなのでしょうね。

しかし、わたしはそれなりに実績もあるし、勇者パーティを抜けたばかりで暇そうでしたので、そこを見透かしてギルドが依頼してきたといった所なのでしょう。


とりあえずは、遠隔で鑑定魔法を操ってグリムンド王子を鑑定したところ以下が判りました。


王族 グリムンド・フォン・アスタリア

基礎レベル :Lv15

基本スキル :身体強化Lv1

特殊スキル :なし

称号    :アスタリカ王国グリムンド王子

年齢    :8才

職業    :王族 第一王子 魔法剣士Lv1 

性格    :わがまま


このステータスを見てピンときましたよ。普通はステータスに年齢や職業や性格なんか表示されません。

こんなことが出来るのはニケ神しかいませんので、ご神託はこれを何とかせよというご依頼だと悟りました。


それにしても 8才だと遊び盛りの子供じゃないですか。レベルアップに教育ですか。

はあ、いきなり子守りというむちゃぶりな神託が来ましたか・・・・この先の苦労が思いやられ疲れてきました。

「この方は今どこにいますか?」

「今は郊外で護衛の方と遊んでらっしゃるはずです。」

「とりあえずは探してみます。」

「そうだギルドカードを渡しておこう。」といい、わたしに黒いギルドカードを渡されました。

黒いギルドカードはSランク冒険家という意味です。

「ちょっといきなり冒険家ランクが高すぎませんか?」

「いやいや、これは報酬の一部の前渡しだよ。王宮の依頼でもあるしね。それに今まではギルドに加盟はしていなくても数々のダンジョンをクリアしてきた勇者パーティの一員だった方ですよ。このくらいはギルドマスタとして職権乱用にもなりませんから。」

「はあ。」(まあ今回はニケ神からのご依頼でもあるので断ると言う選択肢はないんですけどね)

とりあえず依頼を受けてギルドマスター室を後にしようとすると、

「そうそう、グリムンド王子にもこれを渡しておいてくれ。」と銀色のギルドカードという王族専用のギルドカードが手渡されました。

これについては、色々な意味があるのですが、王族と民間人を一緒にしておくと色々と比較され、不都合な事が生じるのを防ぐための配慮です。

そもそも冒険家ギルドのオーナーは王宮ですので、いかようにもできます。

付いている特典は、さすがは王族というべきか、名誉冒険家ギルド会員のSランク冒険家カードとほぼ同じであり、素材買取価格が普通の1.2倍増しというすばらしいものです。

冒険家ギルドの運営資金は素材買取価格や指定依頼の2割が取り分となっております。

冒険家ギルドのオーナーである王宮の方となれば、素材買取価格は実費となるのは当然なのかもしれません。


王族 グリムンド・フォン・アスタリア

基礎レベル :Lv15

基本スキル :身体強化Lv1

特殊スキル :なし

称号    :アスタリカ王国グリムンド王子

年齢    :8才

職業    :王族 第一王子 魔法剣士Lv1 

性格    :わがまま

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