表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

物の価値はとても大事

「し、しばらくお待ちくだしゃい!」


どうりでおかしいと思った。しかし何なんだこれは…

この金はもしかしたら売れば儲かったりするのだろうか…


「何か大きな声が聞こえましたけど...なにかありましたか?」


急ぎ足でグランデとタイニーが戻ってきた。


「いや、それが...」


と口を開こうとした時、店員が戻ってきて言った。



「このお札、一枚でどうでしょうか!」



…?

思わず咄嗟に「どう言うことですか?」

と聞こうとしたのだが、店員からの返事は喋るより早く、


「このお札は今の値段だと数倍の価値どころか、数十、数百倍の価値があります!勿論このお札で服一枚なんてことはありません!このお店の最高値のあちらも差し上げますのでどうか!」


正直なんでも良くなってきた。

その『あちら』というのも気にならなかったので、軽く「ああ、じゃあそれで…」と言った。

そこにアルマが。


「ちょ、ちょちょちょちょちょっと待ってください!あなた何したんですか!?」


これは話しておくべきか...


「いや、実はさ...」


と、とりあえず今起こったことを話した。


「そんなことがあったのか。」


「それで、そのもらった『あちら』ってのはなんなんですか?」


そうだった。何なんだろうか。


「それは勿論あちらの装備ですよ!」


店員がこう言うのだからさぞすごいのだろう。

さて、どんなものか...

店員の指先を追う。

といってもまあ、すごく強いものでもないと思うし、気楽にもらおうか。


えっと?


「すいません店員さん。あちらにはあの禍々しいやつしかないですよ?」


なんだろ、すーごい嫌な予感がする。


「はい!あちらがあなたにお渡しする当店最高値のもの、『冥闇』です!」


...


まあそうなる気はしてた。

するとウィンドウに「ピロン」と通知が来た。

?なんだ?


【装備品を入手しました。『ローブ』】

【レアリティ:青】


あぁ、さっき買ったやつか。


【装備品を入手しました。『冥闇』】

【レアリティ:紫】


これがさっきの...

なるほど、装備品にもレアリティがあるわけか。

どうやらこれは、

白、緑、青、紫、金の順で良くなるらしい。


【装備しますか?】

【ローブ】


おぉ、このまま装備できるのか。そりゃいい。

「装備する」


【ローブ】

【装備しました】


「あ!ローブを装備したんですね!」


どうやらあっちも気づいたらしい。


「どうだ、着心地は」


「なんか、動きやすくなった気がするな。」


てか、気がするというか、本当に動きやすい...?

なんとなく、ウィンドウを表示してみた。


【ローブ】


そうだ。説明を見てなかった。

一度見るか。


【説明】

【古くから伝わる伝統的な方法で作られたローブ。】

【速さが1.2倍】

【魔法の威力が2倍】


これは強いんじゃないか?

俺の爆発は魔法の部類だろうし、これがさらに強くなるとすると序盤にしては良いだろう。


「ほんとに動きやすくなったっぽいわ。」


そうだ、ついでにもらった方も見ておこうか。


【説明】

【かつて人々の生気を抜き、死の大地としたとされる魔王軍の装備のレプリカ。】

【能力 不明】


【装備条件を満たしていません】


なるほど。しかしレプリカなのに装備条件があるのか。よくわからないな。

まあけど、ひとまずこのローブがあれば大丈夫だろう。


さて、あと2日か。

あと2日、俺には何ができる?

わからない。けど、せめて言葉は伝えるべきだよな。


「お仲間さん、無事だと良いな。」


「ですね」

「だな」


よし、この2日間俺にできることを精一杯やろう。

なんせこれは、「異世界」だからな!




...ほんとに異世界だよな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ