村の入り口は大体だれか喧嘩している
「さてまぁ、山から見えた一番近そうな村に、1度行って見ることにするか。」
少し頂上が焼けた山から、1歩ずつ背を向けて遠ざかっていく。
「もうあそこには当分行かなくて良いかな。」
少し離れた頃、後ろを振り返り、山を見た。
そういえば色々あって、この世界を受け入れきれていないところがあるかもしれないな。まぁ、あまりこういう転生に驚きがないのは、アニメやゲームなどで良くみるからだろう。
そして俺は心に決めた。
「俺はこの世界で生きていく!」
「ドゴォォォォォォォォォォォォン!!!!!」
何故か気持ちが高まっていたため、爆発範囲がデカくなっている。
「アハハ…」
気を付けないとな。
とまぁ、そんなことをしている内に、村の入り口が見えてきた。
それと……日本で言うなら16ぐらいの男女が2人。
「……!……!」
「……?」
何やら揉めているようだな。少し見に行くか。
「あんたが置いていったのが行けなかったんでしょ……!?」
泣いている……?
「んだと!?元はお前があのダンジョンに行こうだなんて言ったからだ!」
「なんでそんな……こんなことなら私も一緒に……」
「それはダメだ!バカなことを言うな!」
面倒事は嫌だな。ここは申し訳ないが、見なかったことに…
と思っていたのだが、気づいたら二人に話しかけていた。なにやってんだ…俺は…。
「すいません。村に入ろうと思ったのですが、耳に入ってしまい……部外者ではありますが、説明していただけませんか?もしかしたら、何か力になれるかもしれません。」
何を言っているんだろうか。俺はこんな話、首を突っ込む性格ではない。どうしたんだろうか俺は。
そう考える内に、少女から泣きながら一言。
「あなた…誰?」
とまぁ…想像はしていた。