35話
「ここが私の部屋だ、入ってくれ!」
「おぉ、なんて言うか…」
(まるで武器庫じゃないか…)
「ははっ、どうだいタマキ?私の作った子供達は!」
「えっ、これ全部作ったのか!?アレンが!?」
「あぁ!私の職業はウェポンスミス、武器の整備から作成まで全て私に任せてくれ!」
「ウェポンスミスか…鍛冶職人の上位職か…?聞いた事ないな…」
「あぁ、その通り!ウェポンスミスは鍛冶職人の転生職だよ。」
(転生職…!まさかアレンがそうだとは…)
俺はアーサーの話を思い出してみる少し気分が落ち込んだ。
「あはは、気にするなタマキ!これが私の運命なんだ。」
「怖くないのか?アレンは。」
「あぁ、怖くはない!私の生きた証はこの武器達が教えてくれるからな!」
「…そうか…」
手元にあった剣の鞘を撫でるアレンの顔を見て、俺は
「アレン、今日は朝まで遊び明かすぞ!」
そう言ってアレンの両肩を叩いた。
そして時間が流れ、夜のとばりが降りた。
「ダイヤよ、お主に聞きたい事がある。」
アーサー王は俺を酒場へと連れて、隣で共に酒を交わしながら話を始めた。
「聞きたい事、と言うのは…?」
「うむ、短刀直入に言わせて貰おう。」
そう言って、アーサー王はグラスの酒を一息に飲み干していった。
「タマキは、転生職なのか?」
「はは…違う…と思いますがかなり特別だとは思います。」
「ほぅ…その特別、というのは?」
「それは俺の口からは言えません、タマキに直接聞いてみてください。」
「ハハッ!確かにその通りだ!」
と言ってアーサー王はグラスに酒を注ぐと、店主とコソコソと話始めた。
「まぁ、この話はまた後日だ!ダイヤよ、今宵は楽しもうぞ!」
アーサー王がそう言うと、店の奥から複数の女性達が現れた。