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3話

「やぁアルル、この書類についてなんだけど…」

俺はポケットから取り出した封筒を差し出した。

「ようこそ、タマキさん!内容はご確認なされましたか?」

「うん、黒ひげっていうどうぐやが閉店するから新しいオーナーを探してるって書いてあったね。」

「はい、この街の中でもかなり大きな道具屋ですが現オーナーのおじいさんが歳だから引退したいとの事でして…」

そう言うとアルルはもう一つ書類を取り出した。

「そこでタマキさんに新しいオーナーさんになって貰いたいと思いまして、ご紹介しました!こちらをご覧下さい!」

俺は渡された書類に目を通した。

「どれどれ…道具屋新オーナー募集、必要資格商人系統の職業いずれかレベル80以上、鑑定眼のスキルレベル8以上、ランク紫以上のアイテム10個納品…か」

「はい、正直普通の人だと中々厳しい条件かと思います…」

「確かに…ちなみにこのランク紫以上のアイテムってのはなんでも良いの?」

「特に記載はありませんし、タマキさんがこのあとお暇でしたらご確認されに行きますか?」

「うん、道具屋にも興味はあるしアルルが良ければ一緒に行こう!」

そして俺はアルルと共にどうぐや黒ひげに向かった。


「いや…デカすぎるだろ…」

俺は目の前にそびえる城、もとい"どうぐや黒ひげ"に着いた。

「エドワードさーん!いらっしゃいますかー?」

アルルは大きな声で叫んだ。

「あぁ〜?誰だうるせぇ〜なぁ〜…」

店の奥から3mをゆうに超える大男が現れた。

(えっ…ドラゴン…?」

「誰がドラゴンだぁ?小娘…」

(やば、口に出てた⁉︎)

「すすす、すみません!悪気はなくて…」

俺は冷や汗をかいて謝る。

(ひぇ〜…本物のドラゴンより怖ぇぇよ.…)

「チッ…まぁいい俺を呼んだのかお前か?悪いがこの道具屋は店じまいだ、他ァ当りなァ…」

「いやっ、俺じゃなくて…」

そう言って俺は視線をアルルに向ける。

「こんにちは、エドワードさん!」

アルルはニコリと笑う。

「おぉ…倉庫の嬢ちゃんじゃねぇか…どうした?今日は」

3m以上はある大男と80cmほどの幼女が会話している…

(この絵面やばいな…)

「はい、道具屋の新オーナーについてなんですが…」

「あぁ、その事かあの条件じゃ来ねェだろ?カカカッ」

二人は楽しそうに会話している。

「いえ…それが…」

「何!?来たのか!?」

「はい、そこにいる…」

「ほぉ…あの小娘が…」

どうやら二人の会話が終わったようだ。

「おい小娘、お前が新オーナーになりたいって奴か?」

「は、はい!そうです!」

「カカカッ!そう畏まるな、さっきは悪かったな!」

(あれ?なんかさっきと雰囲気が…)

「い、いえ、ははは…」

「俺ァ、寝起きは機嫌が悪くてな…」

と大男は頭を指でポリポリと掻いている。

「それで?俺に聞きたい事ってなんだ?」

「あっ、はい…ランク紫以上のアイテムってのを見たんですがそれってどんなアイテムでもいいのかなって…」

俺がそう言うと大男は険しいとした顔をしたあと

「ふむ…物にもよるな…今日は持って来てるのか?」

と大男がいった。

「あっ、はい…少し待ってて下さい…」

そう言って俺はリュックを下ろして中から箱を取り出し手渡した?

「これは…?ポーションか?」

「はい…ちょっと私用で…」

「買ったのか?この量…」

「いえ…作りました…」

「えぇ!?作ったのか!?このポーションはランク紫どころか赤は間違いないぞ!?」

大男は驚いた表情で俺に詰め寄る。

「ひぇ…すみません…」

「ありゃ…すまんすまん驚かせてしまったな…」

「とりあえずなんだ、店ん中入れ!そこから話を聞こう!カカカッ!」

と言い大男は俺達を店の中に引き入れた。

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