#009 このまま依頼をこなせば何とかなる……と思っていました
「――ふぅ、なんとか運搬作業は終わったな。あとは品出しか」
「お疲れさん、二人とも。そういえばここは初めてか?」
「そうですね。まだ何もわからないことだらけです……」
「なるほどね。だったら常識らへんも教えて……」
「ここからは、私、ココエが教えて差し上げましょう!!」
とタケルより背が高い姉さんが飛び出した。
「あぁ、この子は私の娘だ。母は向こうで仕事をしているので二人で営業している」
「なるほどー」
「さぁさぁ、そうと決まればここのいろはを網羅!理解!活用できるまで説明しますよ!」
「はは、今日は機嫌がいいな!」
(すごいテンションだ……)(すごいテンションです……)
*
「ここの世界はポイントで商品の売買を行っているのです。カードやウィンドウでこんな風に管理しているのですよ」
「なるほど……カードというのはどこで手に入る?」
「それでしたら向こうの惑星で手に入りますが……そこは大家さんが管理しているので大丈夫ですよ」
「あぁなるほど。大家さん細かいことはすべてやってくれてるのか」
「そうですね。ただ……」
「依頼の件がきつすぎて今まで辞めた人は数知れず、だがな」
とノストが間を挟む。
「きつい仕事だが、がんばれよ?」
「いわれなくても」
*
初日の依頼を終え、帰宅するタケルとポポ。大家から支給される三食の食事と生活用品があったため不便なく生活できた。
それ以降もそこの町での依頼をこなし数日が経過した。しかし、故郷に帰る手がかりは何もつかめずにいた。
タケルとポポが生活に慣れ始めたある日――
いつも通りドアを開けるタケルが見たのは白いベルを鳴らす大家。そして――
「今日は大きな仕事を持ってきたのう~」
「なんだ急に、まぁ大家の依頼だから受けるが、内容は?」
すると大家はニヤリと笑みを浮かび、こう呟いた。
「魔王討伐」
「――は?」