#007 無料で住める物件があるんですか!?
カオスとスライドと別れてしばらく歩いた後
「ついたー!」
ようやく町についたタケルたち、道中の災難からか、かなり疲労していた
「お疲れのようだが、休む場所が探さないとだな」
「そうですね、そこらへんで聞いてみましょうか」
*
「宿とか空いてませんでしたね……」
「休める場所があるといいんだがな……」
悩むタケルとポポ、すると一人の若人が声をかけた。
「お困りかい?」
「あ、はい……」
「見かけたところ、あてがなくさまよっているように見える。実は一つだけ心当たりがあるが」
「ほんとですか!?でもお高いんでしょう……」
「いや、条件付きで無料だ」
「何!?」
一瞬驚いたタケル。
(しかし、そんなうまい話があるわけ……しかし他に当てはないか……)
「わかった。紹介してくれ」
「わかりました、では案内いたします」
*
若人のついていった二人、すこし丘を登った先に二階建ての一軒家が立っていた。
「着きました。こちらです」
「おおきいですね」
「ああ、タダなのがもっと怪しく思えるぐらいだ……」
「向こうのほうに大家さんがいらっしゃるのでまずそちらからお尋ねください」
若人は一軒家の入り口からすこし右奥にある小さな家を指をさした。
「わかった、ありがとうございます」
「いえいえ、それではご武運を……」
「……?」
若人の意味ありげな言葉に動揺する二人だが、とりあえず、小さな家へと向かった。
*
「ごめんください」
タケルがドアをノックするとタケルより少し背丈が低い年寄りのおばあさんがドアから姿を現した。
「こんなところに、なにかようかえ?」
「あそこの家の大家ですか、空き家ならそこに住みたいのですが」
「ほお、確かにわたしではあるの。しかし、そこに住むには条件をのんでもらうがいいかえ?」
「はい、大丈夫です」
「ふむ、わかった。家の中を案内しておこう。そのついでに条件を話そうかの。」
大家は不敵な笑みを密かに浮かべ、二人を家の中に招き入れた。
*
「――とまぁこんな感じかえ」
家の間取りは一階にキッチンとリビングとバスルームといった基本的な設計に加え、和室、個室一つずつとなっており、リビングはそのまま外に出れるようになっている。キッチンのほうにも一つドアがあり、そこからも外に出れる。
そして、二階には個室が4つ、廊下の上にロフトがあり、かなりしっかりした造りになっていた。
「結構な間取りだ、しかし、ほかに選択肢はないし、贅沢だが、これでいいか」
「そうですね。それで条件というのは」
「そうじゃのう、条件とは――」
息をのむ二人、こんな家に住むのだから、対価の程を覚悟した。
そして大家がゆっくりと口を開く――
「依頼をこなすことじゃ」