#004 森に大きな魔物がいるのはお決まりのパターン
ギャォォォォォォ!
「「うわぁあああああ!」」
大きな鳥の咆哮に叫ぶタケルとポポ。
「ぐへへ、美味しそうなエサがこんなところにあるじゃねぇか!」
「俺は食べ物じゃねぇ!」
「僕も食べ物じゃないですよぉ!」
「うるせぇ!どっちも食いもんだ!食らってやる!」
慌てふためく二匹を沈めるように大鳥は叫び、そして襲いかかる!
それを飛び込むように避けるタケルとポポ。
「ポポ!捕まれ!」
「はっはい!」
ポポはタケルの肩に乗り、一目散に逃げ出す。
「逃すかぁ!」
大鳥は振り返り二匹を追いかけ始めた。
*
「くそ!どこ行きやがった!」
辺りを見回す大鳥の様子を見るタケル
「あいつ、木をなぎ倒しながら追いかけて! だが、その分動きは遅いみたいでうまく隠れることができたな」
「でも、このままじゃきりがないですよ!」
長時間の追いかけっこによって息切れし始めるタケルを心配そうに見つめるポポ
「はぁ……はぁ…………!! 安心しろ、今妙案を思いついた」
と向こうに素手で持てそうな大きなツタを指差すタケル。
「これで、引っ掛ける。転ばせておけば、なんとか脱出できるまでは持つだろう。」
「しかし、決定的な一撃には……あっ、あそこ見てください。」
「崖か。いい方法だな。 つまり、ツタで奴を転ばせ、怒り狂った先に崖に誘導して落とすわけか」
「そういうことです」
「しかし、奴には翼があるから飛んで戻ってくる可能性がある。転ばせた後、翼を踏んで痛めつけてから崖に落とすか」
「それかなり残酷では……」
「そうでもしないと生きていけないからな。それに、崖を落とすこともできるなら翼を踏むのもそう変わらないはずだが」
「うっ……はぃ」
ポポは少しためらいながらも頷いた。
「よし、作戦開始だ」
タケルとポポの反撃がはじまる——