#038 バザーでばざーる
「で、どちらから始めます?」
ポポが言う選択肢はホワイトの町がいかに美味しいものがたくさんあることを宣伝する手がかりを探すことと地球の調査の二つ。タケルは立ち並ぶバザーを見ながら答えを出した。
「宣伝からやるか。地球のことは何か資料がある場所がどこかわからんからな」
そうして始まった宣伝の調査。バザーを見ると値段の上に書いてあるマンションポエムに近い宣伝の文。そして、ラップ調に繰り出されるデモンストレーションがあちらこちらで飛び交っている。
その他にも兎に角大きな声で呼び寄せる、客寄せパンダ看板娘……あげだしたらきりがないほどの戦略や読みあいがリアルタイムで目まぐるしく回っているようだ。
タケルは目が回りそうな光景に意識が飛び出るポポを呼び戻し、ひとまずアクセサリーを売っている屋台へと進んだ。
「いらっさい!ゆっくり見ておくんなし~」
若干京都弁のような叔母さんが椅子に座って商売をしていた。癖のある気さくな話し方に客はそれなりにいる様子。
ポポが物珍しそうに眺めているとすかさず話しかける。
「やあ可愛い生き物さん。ここいらにあるものは皆綺麗でござんしょ。お土産におひとついかがかえ」
「あ、あははありがとうございます。でもこんな丸くて小さい僕に合う物なんてあるのでしょうか」
とポポが尋ねると叔母さんがすかさずアクセサリーを差し出す。それは帽子だった。帽子のつばに黄色い宝石が印象的なアクセサリーに思わずポポは見とれてしまう。
「ささ、どうだいお値段は300ポイント!」「買います!」
食い気味に購買に応じたポポ。タケルは止めようかと思ったが、思いとどまった。
(ま、こういうのもいいか。にしてもあの叔母さんホントに商売上手だな。特に引きから状況判断が)
と感心していたが。
「じゃ、これはどうだい?埴輪が一つ30万ポイント!」「買います!」
「おいマテ。コラマテ。これ以上煽りに乗るな」
*
「はぁ……ついつい買いそうになってしまいます……タケルさんがいなければ野宿になるところでした」
「だろうな。ここはいろんな種族がいるからその分商売の経験が豊富な者が多いことが分かったよ。あらかた見てたが種族ごとに接し方がまるで違うかった。あ、決して差別とかそういうことじゃないからな分かってるよな」
「明後日の方向に向かって誰に言ってるんですか……」
とタケルは明後日の方向に向かったままふと足を止める。その目線の先はいかにも緑色の建物だった。
その先の立て看板を見ると『資料館』と書かれていた。
「これってもしかすると俺の求めていた件が分かるかもしれない」
「地球でしたっけ?せっかくなので見に行きましょうよ。時間はまだありますし」
ということになり、二人は資料館へと足を運んだ。




