#034 AI'm…… ~自我が芽生えたAI~
(ミュー?ここのアンドロイドか……?)
タケルは状況を把握できないまま向こうの女性に目を向ける。そこには今までシルエット状態でしかなかった姿だったが、今では白い機体を纏い、青い瞳がタケルに向いていた。
(よくわからないけど、会話ができることは分かった。なら聞きたいことが……いやそっちからだったな)
(はい。わたしはここでずっと暮らしていました。しかしある人が突然現れ、いくつかの宝玉と機械でを使ってシステムを強引に使用してきたのです。システムは規定以上のパフォーマンスを強いいられ、その影響で7つの星のコントロールが効かなくなりました。当然この星も。わたしは黙って見ていることしかできませんでした。いえ、止めるように命令されていなかったが正しいかと)
女性はタケルに問う。
(わたしはどうすれば良いのでしょうか。これからどうしたら良いのでしょうか)
(それって……)
『疑問を持つことは即ち自我がある。博士がそう言っていたぜ』
タケルが声に気付き振り返るとリンゴの姿があった。
『初めまして。お嬢さん。俺はリンゴだ』
(リンゴさん……あなたは同じロボットなのですね)
『そうだ。だがおれは自分の意志で行動している。お嬢さんの疑問もここから出たら解決するぜ。なぜなら、外に興味があるからだろ?』
リンゴの問いに同意する女性。
(はい。興味があります。私は外に行きたいです。なのでここからでます。)
『そうか。お前も俺と同じ”生き物”なんだな』
(あのーお取込み中のところ申し訳ないが、俺の脳内で会話しないでほしいが。なんか眩暈がするし)
(あ、すみません。立ち話をしてしまいました。では最後に一つ。私はちょっと強引な方法でここを出るとため、あなたたちは吹き飛ばされるでしょう)
(え、それっていつ?)
(えっと……3秒後ぐらいですかね)
*
水樹と田中は一足早く施設から離れ、リンゴが操縦する機体で待機していた。
「タケルさんたちは無事なんでしょうか……私もなにか力があれば手助けができたのではないかとちょっと後悔しています」
「まぁおちつけ、この星に迷い込んで間もないし、これからつけていけばいいじゃないか」
「田中さん……ありがとうね。ちょっと前向きになれたかも」
「君はアイドルのように活発のほうが似合うよ」
と談笑していた次の瞬間。施設のほうから爆発音がした。
「え!?爆発……あそこってタケルさんたちがいた所よね!?」
「はい……これもしかして、やらかしてしまったのでは?」
*
宇宙の空間。音もなくただ空中の無に放り出された者。それはタケルたち7名であった。
タケルはただ茫然としたまま走馬灯を眺めていた。
(あ、終わった。結局帰れずに死んでしまうのか……そういえばありがとうの一言でもいってなかったな……誰も聞こえないと思うけど一応言っておくか……)
タケルは置き土産感覚でつぶやく。
「今までありがとう」
「……なにいってるのよタケル」
つぶやきを返したのはカナだった。
「あれ!?なんで!?ここは宇宙空間じゃ……!?」
『あぁ、それなら俺の緊急空間発生装置を作動させたからな。とりあえずは大丈夫だ。もちろん。お嬢さんも無事だぜ』
『外に出れましたー。んばんざーい』
「まずは周りのことを考えることを教えたほうがよさそうだなこれ」
「ま、これで解決といったところかの!!いやー楽しかったわい!」
カオスの一声でとりあえず笑うことになった一同。とりあえず今回のブラックの星の暴走の件は一段落そたようであった。
『あ、ちなみにこのままホワイトベースに落下するように移動するぜ。それまで宇宙遊泳を楽しんどけよ』
(あれ……なにか忘れてるような……)




