#003 森の中へ
向こうの街に行くことになったタケルとポポ。
しばらく歩き、森の入り口まで到着した。
「どうやら、ここを超えなければ街にいけないようだな」
「ですね—— あ!あそこになにかいますよ!」
ポポの目線の先に小動物達二匹が威嚇している。
「参ったな。これじゃ先に進めない」
タケルは少し考え、突然ポポをつかみ——
「うわっ!?ちょ!?なにするんですか!?」
「すまねぇポポ! 少し我慢してくれ!」
とタケルは小動物達に向かってポポを投げつけた!
すると、勢いよく小動物二体にヒットし、気絶した。
「おぉ、意外と威力あるもんだな」
「「あるもんだな」じゃないです! ひどいですよ!僕を道具みたいに使うの!」
「や、申し訳ない。だがこれはいい攻撃手段になりそうだ。これからも使っていくか」
「いやいや!そんなのいやですよ!」
「ならこのまま餓死するか?」
「うっ……」
「大丈夫だ、俺も極力ポポを投げるのは抑える」
ポポは少し怪訝そうな顔しながらも、仕方なさそうに頷いた。
*
「ようやく半分といったところか」
かなり歩いたかのように息をつくタケル。ポポもそれに応える。
「意外と深いのですねー。このまま何事もなく抜ければいいのですが」
と、次の瞬間——
ギャオォォォォォォ!
大きな鳥が上空から現れた——