#028 惑星オレンジ 行きは楽々帰りは……
コアの暴走を止め、レッドからオレンジに向かう宇宙船。タケルはソファに腰かけ、ポポに町で得た情報を聞く。
「というわけでまとめた情報ではコアの暴走は誰かしらの悪事してると……目撃情報はあるけど特徴がバラバラ……うん、わからん」
「考えてもしょうがないんじゃない?私たちの仕事はコアの暴走を止めることだし」
カナの意見にタケルは同意した。なるほど何も諸悪の根源を断つのが目的ではない。あくまで仕事を遂行するまで。それ以上の介入は足手まといになりえると。タケルは大きく背伸びをしたのち外を眺めると目の前の広がる光景に目を奪われる。七色に光る惑星とそれを覆うように黒いオーラを出している惑星。まるで壮大で抱えきれない問題を乗せようとしているような感覚だった。
「……寝るか」
「ですねー。家から出発して一睡もしてませんし」
しばらく睡眠をとることになり、宇宙船は寝静まりながらも次なる惑星にゆっくりと移動した。
*
「…………で次の惑星についたわけだが」
「ここは岩だらけですねー荒野みたいな」
ポポが言う通りオレンジ色の大きな岩がまばらに立っている光景が広がる。いつも通りにタケルは行動を開始すると水樹が声をかけた。
「あの、ここから先は私たちも同行してもよろしいでしょうか。コアの暴走の現場も取材したいのです」
「……自分の身は自分で守れるか。命の保証はできない」
「危険を冒さずに情報はとれません!」
水樹の覚悟を感じ、同行を許可したタケル。また、ポポとリンゴも共に行動することになった。船は町の住人が管理してくれるらしいとのことだった。
*
町からしばらく歩いたタケル一行。ゴツゴツした岩から一変、平坦な道のりが続き、なんなくコアの前にたどり着いた。コアには台座とコアのみがありそこからはレッドと同じオレンジ色に輝いている。
「ポポ。やるか?」
「お、やります!えーと蓋を開けて瓶の口をコアに押し付ける……おぉみるみる吸われていってますね……」
しばらくするとコアは輝きを失った。
が、途端に地面が大きく揺れる。動揺する暇もなく周りから大きな壁がそびえたつように地形が変わっていき、やがて囲まれてしまった。
どこからか、声が聞こえる。
(――汝らの旅路に終焉を)
「え、これ帰り道が塞がれたということでしょうか?」
『まぁおちつけ……クイック解析ではどうやら迷路になってるらしいぜ、それに敵がとごろどころにいやがる』
「宇宙船を呼ぶにもここは狭すぎるし飛ぼうにも人数制限がある……やっぱりの展開か」
「とりあえず、空いてる方向に進みましょう。出口はあるはずです」
しばらく道なりに進むタケル一行。道中の羽が生えた騎士の姿をした守護者の使者が行く手を阻むが、ポポとカナで対処し進む。しかし、いけどもいけども出口が見つからず、むしろ同じところを通っているようだった。タケルはリンゴがマッピングしたマップを見ながら考えている。するとはっとした顔で声を挙げた。皆タケルの注目が集まる。
「これ、出口繋がってなくね?」
普通、迷路には入り口があり、出口がある。実際マップには迷路から出る出口がある。しかし、繋がっていなければ意味をなさない。
「じゃぁ律儀に通った意味がないってことですか」
「となると、壁を壊すしかなさそうね」
カナがそうつぶやくとタケルがあることに気づく。
「そういえばカナ、あのときの赤いコアの魔力の瓶があるよな?それでこの壁壊せないか」
「少なくとも街一つ吹き飛ばす威力よ?巻き込まれるよ?それよりもタケルの持ってる剣で穴開けたほうがまだましよ」
「あれか……あまり使いたくないがしょうがない」
タケルは手を上に掲げると金色の剣が現れる。
「これをそのまま壁になげつければ……」
「タケルさん!剣は投げるものじゃなくて振るものですよ!」
槍を投げる構えをしていたタケルはまたハッとする。なぜ今まで剣は投げるものとして使っていたんだろう。しかし時すでに遅し、剣はもうすでにタケルの手から離れていた。そのまま岩を突き破り、轟音とともに穴が開いていった。迷路にトンネルが出来上がってしまった。
「……行くか」
そのまま皆無言のまま宇宙船に戻り、次の惑星イエローにたどり着くころまで気まずい空気になっていた。




