#027 惑星レッド~一つ目のコア~
レインボープラネッツの最初の惑星、レッドに降り立ったタケル一行。事前に打ち合わせたようにコアの暴走解決にタケルとカナ、市民の聞き込み及び水樹達の護衛をポポとリンゴに分かれて行動を開始した。
レッドの惑星はイメージの通り地面が赤く、火柱がそこら中に燃え上がっている光景だった。当然気温も高め体中が燃え上がるぐらいに感じた。住民もその環境に適応しているらしく、むしろ利用して火力発電や不要物処理を中心に行っていた。
「街で得た情報によるとここから北へ進めばコアがあるそうです」
「了解。ポポ達は引き続き今回の件について調査を頼む」
タケルはポポに言うとカナと共に北へ向かった。
*
「にしてもあっつい……」
「暑い言うと余計に暑いからやめてくれない?」
「ならカナ。魔法でアイス作れない?」
タケルがそう言った途端、頭上からダイヤのような塊が落ちた。ズドンと同時にタケルは押し潰された。
「なっ!?冷たっ!?」
「望みのアイスよ。煮るなり焼くなり好きにすれば」
「溶けるだろ!?」
「それ一つください」
「また?しょうがな……」
カナが振り返る先にマグマの手。声の主は見上げるほどの赤い巨人だった。
カナがその場で状況が理解できずに立ち尽くしていたが、咄嗟にタケルがカナの前に立った。
「あぁ、巨人さんか。ここの門番に用があるんだが、存知ないか?」
「私ですが、何か用が?」
暴走しているにしては妙に大人しく振る舞う巨人。タケルは疑問を抱きつつ交渉を試みる。
「コアを知らないか?暴走を止めに来たんだが」
「はい。知っています。しかし何故か案内したくありません。私の使命なんでしょうか。」
(なんかおかしくなってないか……?)
「何かを守っている。それにむかしはもっとあつかった。私は一体……ガガ」
次第に巨人が自問自答を繰り返すようになり、やがて蒸気を発した。
「ちょ!?暴走してるじゃない!?コアの場所わからないのに!」
「お、落ち着け!ここに守護者がいるなら近くに――」
タケルがあたりを見渡すと守護者の背に塔が立っていた。その下部にコアのようなものが赤く輝いている。
「あそこか!カナ、瓶をくれ!奴を惹きつけておいてくれ!」
カナはタケルに瓶を投げ、同時に氷の魔法を守護者に放つ。タケルは瓶をしっかりと受け止め、塔のコアへ押しつけた。するとコアは瓶に色を吸うように魔力を吸収していき、瓶が一杯になるとコアは輝きを失った。
「蓋を閉めてっと。これで大丈夫なのか?」
「守護者の動きも止まったからそう……じゃない?」
一息をつこうとした二人。しかし守護者の蒸気が突然噴き出し、マグマが飛び出した。
マグマが噴出したと同時に振り返り逃げる二人。
カナが杖をまたぎ、ジャンプすると魔法使いが使う箒のように飛んで行った。飛び出す様子を見たタケルは急いで杖の先っぽをつかむと引っ張られるように飛んだ。マグマが直前に迫っていたため、間一髪巻き込まれずに済んだ。
「大丈夫?二人乗りは想定してないからちょっと不安定かもしれないけど」
「腕が引きちぎれそうだ……っと両手でつかんだからしばらく持ちそうだがっ」
「何とか耐えてよ……」
*
ようやく街の前へと戻ってきた二人、ここなら大丈夫だろうと歩いて戻ることになった時、カナがタケルにある質問をした。
「そういえばあの剣、どうして使わなかったの?あれで守護者倒せばよかったじゃない」
「あれか……威力が強すぎて二次災害が尋常じゃなかったんだよなぁ。今回ならコアを壊してしまうとか。何とか使いこなせる方法があればいいんだが、できれば使いたくない」
「そう……でも使いこなしたほうがいいと思う。持ってるだけじゃ意味ないじゃない」
「そうだな……努力する」
二人が町の入り口に入るとポポの姿が目に入った。
「お帰りです、早かったですねー。こっちではマグマが出てきて避難をさせようと思ってたのですが、ここでは日常茶飯事でしたようでヒヤヒヤしました……」
「あぁその件は俺が起こしてしまったものだ。心配させて申し訳ない。だが、コアは何とか正常に戻った」
「それはよかったです。こっちは中心の星がなにやらいつもよりおかしいようで急ぎ目にコアの暴走を止めたほうがよさそうですね」
「そうだな……て水樹達は?」
「リンゴは船で整備しています、水樹達ふたりは……」
とポポは奥のほうを差す。そこには水樹達がこちらにゆっくりと近づくもタブレットに記事を書いている様子があった。
「コアの暴走。原因は〇月×日に突如として起こる。見慣れない不審物と不審者の目撃……なるほどなるほどぉ!?」
水樹が転びかけそうになったところを田中が受け止めた。
「水樹さん、足元には気を付けて」
「えへへ、すみません……あっタケルさんお戻りになられてよかったです」
「見たところ、収穫はあったそうですね。一応情報の共有したいところですが、次の惑星に行きながら話しますか」
タケルの提案に賛成した一行は船に戻り、出発した。




