#025 とりあえず隣惑星へ
~3日後~
「というわけで、これからお前さん達には宇宙に行ってもらう。といっても隣惑星の衛星じゃけどな。場所はレインボープラネッツ。そこで起きている異変を解決してもらう。詳しくは隣惑星の拠点になるであろうホワイトベースの依頼主まで、以上。GO」
「了解です」
そう答えたタケルは町で買った青いジャケットを羽織り、リンゴが操縦する機体へと向かった。それにポポ、カナと続く。
「おぉ、あれだけいやいや言いそうかと思っておったが、案外素直になったもんじゃの」
「そこまで記憶力悪くないですよ、じゃあ行くか」
「わかったわ!レインボープラネッツは素材がいっぱい手に入るらしいの!楽しみだわ!」
「もしかしたら記憶戻る手掛かりになるでしょうか」
『機体準備完了したぜ!全員乗り次第すぐに出発するぞ!』
*
機体の中に入るとそこには大きな空間が広がっていた。リビングからキッチン、バストイレ別といった生活感があり、カジュアルな背景を彩る。
「もろ部屋じゃん、ここで生活しても変わらないんじゃ」
「モニタがありますよタケルさん!何かいろいろ出てますよ!」
ポポが丸い体から手のように指をさす。モニタには現在地と目的地が示されており、他にも天気やニュースが映っていた。
そこでタケルが目に留まったのはニュースに出ているアナウンサーだった。見た目からして、地球人ぽい様子だったためかもしかするとと注視していると。
『本日のニュースは私、水樹 穂香がお送りいたします。最初のニュースは――』
「え、あの人俺と同じ地球から来たのか?」
「あぁ、穂香さん?すごいよね、最近出てきた注目のアナウンサーだって。プロデューサーと一緒に地球に来ましたとか言ってたかしら、それに地球では全く違う仕事でアイドルというのをやってたらしいのに凄いわね」
(水樹 穂香……テレビは何となく見てはいたが、アイドル関連は疎いせいか覚えてないな……)
タケルがもしかするとその辺を調べれば何か帰れる策でも見つかるのではないかと思った矢先。
『これより、ウェストファクトリーのホワイトベースへと向かいます。およそ30分と短いですがごゆっくりどうぞ』
と無機質な女性の声が聞こえた。タケルがはっと窓を見るとそこには町が点に見えるほどの景色が広がっていた。
「いつの間に……そういえばあいつ乗ったらすぐ出発するとか言ってたな……」
「最新の船は凄いわね!離陸時の衝撃が全く感じないわ!」
「ここを新しい拠点にしてもいいかもしれませんね!」
こうしてタケル達はしばらく船旅を楽しむことにした。
*
ホワイトベース。そこはウェストファクトリーにおけるレインボープラネッツの最寄駅のようなものである。名の通り白くて丸い要塞でありながらも商店や市場が立ち並ぶ資源供給場所として多くの生物が行き来している。
また、宇宙を行き来する機体も多いため、泊められる場所も豊富にある。そこの一つにリンゴが操縦する機体は泊める。
『到着しました。ホワイトベース。どうぞ新しい世界をお楽しみ下さい』
(仕事に来たんだけどな……)
そう思いながらもタケルは機体から出る。呼吸はできる。リゾートサウスと同じ惑星だが、周りは工場の作業服を着たものや石で覆われたゴーレムのような大きな生物等が多くみられ、全く違った光景が新しい刺激を与える。
「ここが、ホワイトベースか……やはり仕事人が多めといったところか」
「ヤアヤア、コノイシ、オモシロイヨ、カッテク?」
「ホント!?見せて!」
「おいカナ仕事中。すみません遠慮しておきます……」
ホワイトベース内は商売魂が盛んな商人が鉱石を中心に販売している様子。タケルはカナの好奇心旺盛を抑えながら依頼人探しをするが、その途中で白いクラゲのような生き物が触手を伸ばして
「タケルサン、タケルサンですね。ワタシが依頼人です。」
(人じゃない、クラゲだ!)
タケルはツッコミを堪え、クラゲの元へと向かった。




