#023 研究所の道中は危険がいっぱいありま
翌日、タケルはドクターKの研究所へと向かっていた。
回想――
「あのじじいはある機械をつくってての、学習がてらサポート要員としてとってきてほしいのじゃ。知識の疲労がうるさいが、実力実績は間違いなく本物じゃから安心していけ」
――回想終わり
(と言われたが、本当にそうだろうか)
半信半疑だったタケルは大家からもらった地図を頼りに森の中へと進む。比較的明るく、通行人もちらほら見かけ、遊歩道のように迷わず進んでいった。
しかし、しばらく進むと日差しが木に覆われていき、周りが分かりにくくなる。そしてタケルは迷ってしまった。
「ヤバい迷った。誰かいないか……?」
するとタケルの後ろからぬるりと現した。視線に気づいたタケルはすぐさま振り返るとーー
「どうしました。迷われているそうですが」
紳士のような優しい声かけたその姿の正体は二本足で立つ熊だった。
「ー!?!?!?」
目の前の光景に大声をあげかけたが、寸前で止まった。
(え、こんなとこに熊が!?いやなぜしゃべった!?突っ込みたいが、それよりも命の危険がっ!確か死んだふりは逆効果で視線をを合わせながら後ずさりするのが効果的だと聞いたことがある!)
刹那に思い、後ずさりを始めたタケルだったが、熊が呼び止める。
「あぁすみません、食ったりはしませんよ。私はそんな殺生は好みませんので」
「あ、あぁハイすみません。この地図で分かればいいのですが、ドクターKの研究所を知りませんか?」
「あぁあの人の研究所ですか。私もちょうど向かう途中でしたのでよければ乗せていきますよ」
「ほんとですか!?ありがとうございます!」
こうしてタケルは熊の上に乗せていってもらうことになった。ちなみに肩車の形式で乗っている。
(思ってたのと違った……)
周りを見ると森の奥からかゴブリンやスライム系の魔物とイノシシやキツネの動物が多かったが、みな温厚からか互いに遊びまわる景色があたかもある一件が解決した影響が物語っていた。心なしか解決してよかったと思うタケルだった。
*
「着きましたよ。こちらがドクターKさんの研究所です」
すると、熊は丁寧にドアを開ける。研究所の中には多くの機械が並んでおり、奥のほうに一人の男が機械の修理をしている最中だった。
「ごめんください。頼まれたもの持ってきましたよ」
「おぉジョナサン、ありがとな。それと……あぁあのババァの使いか」
(あの熊さん意外と紳士的な名だった……)
ドクターKがゆっくりとタケル達に向かう。その最中にジョナサンとの要件を与太話ついでに済ませた。
ジョナサンはまた用があればいつでもお呼びくださいと言い、研究所から去っていった。
「さて、お前さんの名は……なんじゃったかの」
「あ、申し遅れました。タケルと申します」
「タケルか、ババァもまだ運があったようだな。こっちへ来い」
「あ、はい。お邪魔します」
タケルはドクターKの言われるがまま研究所へと入っていった。暗唱番号のあるドアを通り、地下へと進み、しばらく道なりに進むとそこには大きな部屋に入り、そこの中心には台座がポツンとあり、上には布で隠しているものがあった。
「さて、タケルとやら。ババァから名や話は聞いておるようじゃがわしはある研究をしておってな。それは限りなく人間に近い機械を作り上げることじゃよ」
「それって人工知能のことですか?」
「近い。が、それの実用化する最終段階といったところかのう。それを今からお見せしようではないか」
タケルは息をのむ。ロボットのようなものなのかそれとも人間に近い形をしているのだろうか。しかし、布にかぶさっているものがそこまで大きくないことから推測が全くつかめない。そして、ドクターKはその布をつかみかかった。
「お見せしよう!これが人類いや万物の未来の結晶を!」
そしてドクターKが布を勢いよく取り広げた。布に隠された物の正体は――
「り……りんご……?」




