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6.変身ヒロインになれました!

7歳になりました。

この1年特にイベントらしいイベントもなく、マナー教育と歴史と魔法の勉強を続けています。

セラーナ先生は、初日の私の行動が衝撃だったらしく、守りと回復の聖属性魔法が、肉弾戦がバリバリ出来るとわかってから、私から魔法を教わる立場になった。

なんでも、騎士団内で聖属性魔法を攻撃力に変換することで、訓練時に同期を叩きのめしているらしい。

今年の、騎士団昇格試験試合で優勝を狙っているんだとか。

大丈夫だろうか、私なんかいなくても、セラーナ先生がラスボス倒しそうな勢いだ。

逆に、私はセラーナ先生から魔法の常識を教えてもらっている。

ゲーム知識の影響で、魔法をぶっ放すことばかり考えていたせいで、この世界における魔法の常識が欠落していたからだ。

まさか普通にしているだけで、魔力が駄々洩れになるとは思わなかった。

いろいろな文献を読んでみたところ、自分の魔力容量より、回復力が大きくなりすぎると、魔法も使っていないのに魔力が漏れ出すらしい。

聖属性の魔力が漏れていただけなので、周りの草木が元気に生い茂ったり、男爵家の人が誰も風邪をひかなくなったりした程度の影響しかなかったが、火属性だと火災になったりと危ない状態らしい。

しかも、魔力の回復には、エネルギーを使うようで、7歳にしては私はちっこかった。

もともと平民だし、発育がよくないと思われているので、それほど問題じゃないが、食べたご飯を全部魔力に変換しているような状況だったらしい。

最近は、自分の魔力総容積と、各魔法の消費量を数値化できたので、保有量以上魔力を使わないようになった。

つまり、総容積以上に使うと急速に回復しようと体が反応して、体にためたエネルギーを魔力を変換してしまうということ。

やたらお腹がすくと思っていたら、原因があったわけだ。


そ、し、て、

ついに私はセラーナ先生と一緒に、変身魔法を編み出した。

厳密には違うのだけど、マジックバックと呼ばれる、よく異世界ものにある、異空間に物を保存できる小さなポシェットに、変身するための衣装を入れておいて、光魔法を使って自分を光で包み込んでいるうちに、着ている衣装を転移魔法で入れ替えるって感じ。

変身中に攻撃するのはダメ絶対。

衣装は、騎士団の制服をベースにしつつフリルとか羽飾りをふんだんに使い、最近見つけた伸縮性がある布で作ったスパッツとフリル付きの膝上丈のスカートにして、白いタイツやニーハイソックスと、動きやすいショートブーツなどを用意した。

貴族なので、肌が出ない様に、一応気を使った。

フルスペックで身体強化を使っても壊れたり、破れたりしないようにセラーナ先生に教えてもらいながら、魔力を込めると装備の耐久力が上がる魔法陣をすべての装備に刻んでいる。

やっとイメージ通りの変身ヒロインに成れた私は、セラーナ先生と一緒に街に現れた魔物や、街道に現れる盗賊を一緒に叩きのめして回っている。

騎士団員のセラーナ先生のおかげで、不審人物扱いはされないで済んでいるが、街ではだいぶ噂になっている。

「光の戦士エリカ!悪い奴らはさっさとお家へ帰りなさい!!」と口上を垂れながら決めポーズをする瞬間は、アドレナリンがドバドバ出て、最高に楽しい。

おかげで、光の戦士エリカは街でちょっとしたブームになっていて、女の子たちのあこがれになりつつあるらしい。

こないだ街の商店で私をデフォルメしたぬいぐるみを見た。

すばらしい、変身ヒロインはどこの世界でも人気だ。


さて、そんなある日のこと、私はセラーナ先生と共に、御爺様からお茶会に呼ばれた。

何で呼ばれたのかと思ったら、街で噂の私(光の戦士)に会いたいご婦人淑女の方々が多いらしくて、お婆様主催のお茶会に、ぜひ来てほしいとのことだった。

一応正体は隠しているのに、なんで御爺様にバレたのかと思ったら、普通にセラーナ先生が報告していたらしい。

おい、変身ヒロインの正体ばらしちゃいけないのは、オセアニアでは常識なんだよ。

しまったこの世界にそんな常識はない。

流石にお茶会でドレスも着ずに、光の戦士エリカの格好で赴くわけにはいかないだろうと思い、普通にセラーナ先生とドレスで赴いた。


「なんで、このお茶会に男爵家の人間がいるのかしら?」

会場で御爺様とお婆様にごあいさつした後、端っこの席でセラーナ先生とお茶をしていたら、なんか絡まれた。

御爺様から聞いていたが、今日のお茶会は、上は公爵家、下は伯爵家だそうで、私は完全にイレギュラーな存在だ。


一応伯爵家の血族とはいえ、爵位は男爵。


そういう言いがかりをつけられるかもしれないとは、言われていたけど、本当に付けられるとは。

声をかけてきたのは、私と同い年ぐらいの金髪ストレートの先っぽがドリルになっている緑の目のご令嬢。

かなり豪華なドレスで着飾り、宝石のついている扇子をお持ちだ。

とりあえず私は黙ってカーテシーをする。

「ふん、挨拶だけは一人前ですのね。まぁいいわ。あー、早く光の戦士様に会いたい」

んんー?このご令嬢も目的は私かぁ。

でも、私=光の戦士とはなっていないようで。

あと、このご令嬢どこかで見覚えがあるんだよなぁ…

やっとプ●キュ●になりました。

JSキ●アにしても幼いか7歳では

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