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4.親類の家に行こう!

今日は伯爵家に行きます。

当主はお父様の御父上、つまり私の御爺様で、アレックス・フローランス伯爵。

未だ現役の軍人さんで、役職は准将。

王国の第三騎士団の司令官で、お父様は第三騎士団所属第2中隊隊長となるそうです。

そして、第一大隊隊長が、お父様のお兄様でアレクサンドラ・フローランス伯爵令息となるそう。

近々、アレックス御爺様はアレクサンドラ伯父様へ家督を譲るらしい。

お父様の苗字がフローレンスなのは、爵位をもらった為、フローランス家の分家という形になる為、ちょっとだけ違うんだそうだ。


「ただいま戻りました」

フローランス家に到着した私たちは応接室へ通された。

お父様が騎士の礼をするので、私とお母様も併せてカーテシーをする。

「そんな堅苦しくしなくてよい、エルザ、エリーカよく来たね」

アレックス様は厳つい顔で立派なあごひげを蓄えた武骨なおじさんって感じの人だけど、笑うと目元がやさしかった。

「はじめてお目にかかります。フローレンス家長女、エリーカ・フローレンスと申します」

「は、はじめてお目にかかります。フローレンス家夫人、エルザ・フローレンスです」

私のあいさつの後でお母様が習って挨拶をする。

「つい半年前まで平民だったというのに、アレクの報告通り、エリーカは5歳とは思えないな」

アレクサンドラ伯父様が私を見て驚いている。

どうだ、すごいだろー。

「エルザ夫人も、まだ完璧とは言い切れないが、その調子で頑張りたまえ」

「は、はい」

伯爵家の人に囲まれてお母様がカチコチに緊張している。

席に座るよう言われたので3人でソファーに腰掛ける。

「さて、堅苦しいのは終わりだ、二人とも、私のことはお父様でも御爺様でも好きなように呼びなさい」

「ありがとうございます。御爺様」

私は座ったままぺこりと頭を下げる。

「私のことは伯父様で構わない。アレクサンドラとは呼びにくいであろう?」

「そんなことはございません。アレクサンドラ伯父様。今後は伯父様と呼ばせていただきます」

今度は伯父様に頭を下げる。

「アレク、本当に5歳なのかこのエリーカは」

「間違いありません。聖属性魔法に目覚めてから、どうも知能が上がったようでして」

「そうか、亡き妻とはうまくいかなかったようだが、エルザとの仲は良さそうだし、一安心だな」

「はい、エルザのことは心から愛しております」

「やはり、無理な結婚はさせるべきではなかったか…」

御爺様がため息を吐いた。

きっと、子爵令嬢の前フローレンス夫人は結構問題のある女性だったようだ。

まぁストーカーだしな…

「ところでエリーカ、もっと勉強したいかい?」

「はい、特に魔法を勉強したいです」

「よい心がけだ、聖属性魔法を持つものは国のために働くことになる。専門の教師を紹介しよう」

「ありがとうございます!」

よっしゃ!これで心置きなく聖属性魔法をぶっぱなし、目標の変身ヒロインを目指すぞ!!

「はじめて子供らしい笑顔を見たな」

「エリーカは魔法が大好きなようで、家でもこっそり何かしているようなのです。ちゃんと教師をつけていただければ安心です」

お父様が胸を撫でおろしている。

あれ、夜中に魔物を倒して回ってること、バレてたかな?


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