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1.転生したっぽい

この国では、国民全員が5歳になると、魔力やスキルについて教会で調べてもらう機会がある。

私は、母に連れられ、教会でその儀式を受けた。

魔力の属性や、魔力量、スキルなどを見るための水晶に手を置いた瞬間、水晶が強烈に光りだした。

目をつぶってしまった私は、後頭部を思いっきり殴られたような感覚と共に気を失った。


意識が混濁している。

日本に生まれ、社会人になって初めての飲み会の帰りに、車に轢かれた?

ここはブロッサム王国で、私はお母さんと二人で生活しているはず。

科学技術が優れ、鉄の馬車に空よりも高い建物が立ち並ぶ世界?

エリーカ・ノザルが私の名前?

野沢恵梨香が私の名前でしょ!

私は寝かされていたベッドから飛び起きる。

「?!」

「エリーカ、目が覚めたのね?」

「えっと、ここは?」

「ここは、フローレンス男爵家の客室よ」

見慣れない豪華な部屋に、私と母の二人だけがいた。

ベッドはとても大きく、住んでいる長屋でいつも母と二人で寝ているベッドの3倍はある。

「どういうこと?」

「あなたに、聖属性の魔法があることがわかって、お母さんも一緒に正式に男爵家の人間になったのよ」

「あなたの本当のお父さんは、アレク・フローレンス男爵。今まで黙っていたけれど、お母さんはここでメイドとして働いていた時にあなたを授かったのよ」

つまり、母はお手つきされたってことか。

いままで父は死んだといわれていたけど、生きていたんだな。

しかし、現在の奥さんほったらかして、急にお母さんと私を引き取って大丈夫なんだろうか?

それにしてもフローレンス男爵か…そうすると私はエリーカ・フローレンス男爵令嬢になるのか・・・


ん?


「あ…たぶん乙女ゲームだ、これ…」


私は自分の名前で今までぐちゃぐちゃしていた頭の中がすっとクリアになったのだった。


百合になるまで時間がかかります。

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