5毒
今日はたくさんの雨が森に降り注いでいた。
部屋の中でも微かに聞こえる雨の音を聞きながら、私たちは食事をする。
この館では毒見なんて堅苦しいことはしない。マリー様は魔女だから毒程度で簡単に死にはしないからだ。
そんな日のことだった。
「う、ゴッホ、ゲホゲホ!」
「だ、大丈夫ですかマリー様!」
マリー様がせき込んだ。
「大丈夫。ちょっと毒が盛られてただけだから。」
「毒っ!?」
どうやらマリー様の料理に毒が盛られていたようだ。
問題ないっぽいけど、誰がやったんだろう。すると、
「あ、がああ、ううう…。」
突然人が倒れた。
「え、ジュリー?どうしたの!?」
隣の人が慌てて声をかける。
「マリー様とジュリーに毒が盛られるなんて…。」
ソフィリアが言った。
「誰がやったんだろう?」
私もつぶやく。
その時、誰かが言った。
「犯人はリークだ!」
「え?僕じゃないよ!」
リークが慌てて反論する。
「リーク、あなた今日料理の配膳をやってたよね?で、毒が入ってたのはスープ。あなたが配膳したのもスープ。毒も入れられるはず!」
フェインが言った。
「それだけじゃ理由にならないって!」
「フェイン、落ち着いて。リークじゃないかもしれないし。」
ジュリーを治療していたマリー様が言った。
「一体、だれが?」




