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13私の大切な人

私は目を閉じる。

ここで、死ぬのか?

そう思った。でも私の命はまだ燃え尽きなかった。

「マリー様?」

マリー様が私を抱えていた。

「無茶なことしたのね。私だって半分くらい暇なんだから呼んでちょうだいよ。」

マリー様が言った。

「ははは、それはすいません。」

私も返事をした。

とにかく、この魔王を倒さなければいけない。

マリー様は魔法を使える、強力な味方だ。

「くっくっく。私は、不死鳥…そう、フェニックスだ。倒れようが何だろうがよみがえる!」

魔王が笑った。

「私たちは別に、あなたを殺そうなんて考えてないわ。」

マリー様も言った。

魔王はまた火を出し始めた。

「これが真の炎。火の鳥の炎だ。」

私たちはよけながら作戦を立てる。

「槍が使えるわね。毒を塗ってあるでしょ。」

マリー様は私が持っている槍を手に取り、投げた。

「当たるわけないぞ。」

魔王はしっかりよけている。

「それが望みよ!」

マリー様は呪文を唱えた。すると、槍が魔王をものすごいスピードで狙った。

そして、魔王に直撃した。

「く、そ…。」

魔王は倒れた。

「私たちの勝ち。」

「ええ、そう」

「!」

突然マリー様が倒れた。

「俺の、鏡写し、成功だな。」

そういって魔王は気絶した。

「マリー、様?どう、なさったんですか?」

私は慌てて声をかける。

「大丈夫、ですか?冗談ですよね。」

「ニ…ス…。」

「…死んじゃうなんてこと、無いですよね。」

「お、大げさすぎるのよ、心配、症なんだから…。」

マリー様は微笑んだ。

「この程度の怪我、すぐ、治せるわ…。」

「え、でも、あの巨大な魔王が倒れるのと同じくらいの怪我を…。」

「もう、こんな怪我何度もしたこと…なかったわ。でも少しはしたことあるし。」

マリー様はとりあえず大丈夫だろう。

「心配、かけないでくださいよ…。」

「そんなに心配してくれたのね。」

私だってマリー様を失いたくない。私を育ててくれた大事な人だから。

「そうだ、ソフィリアも助けないと。」

私はマリー様は大丈夫だと信じ、ソフィリアのもとへ駆け寄った。

腰に縛られた縄を解き、さるぐつわを外すとソフィリアは自由になった。

「ありがとう、助けてくれて。」

ソフィリアは私たちにお礼を言ってくれた。

そして私は怪我をしているマリー様と精神的に疲れているソフィリアを支えながら何とかお屋敷に帰ってきた。

マリー様はその日一日寝込んでいた。というより寝かせた。

なんだかんだ心配だ。マリー様も体は人間と同じような感じなんだから。

でも、みんな無事でよかった。

この事件はみんなにばれることはなく、わずかな人しか知らない事件となった。

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