第二話 此処はいったい何処でしょう?
素人です。システムにも慣れてませんが、やはり手直し多いです。
気が付くと、辺りは緑色の草原、そのど真ん中で、空を見ていた。
「イテテ・・・」
どうやら、後頭部から背中にかけて、岩で強く打ったらしい。そうでなければ、『気を失う』様なことは貧血でもない限り無かっただろう。
時間とともに、自分が何者だか、思い出しつつあった。第三者が居ないとはいえ、「此処は何処? 私は美人??」といったギャグを口にしなかったことに、胸を撫でおろす。
どう考えてもおかしい。
痛みはあるのに・・・。『夢』ではなく、さっきまでの渓流は全く見えず、どころか対馬ですら無い。
ひょっとして、『死後の世界』というやつなんだろうか???
しかしながら、天国とも地獄とも思えず・・・・・・傍らにはヌイグルミのような細いものを掴んでいた。
おまけに、なんだか誰かに呼ばれているような気がする?
「・・・・・・・・」
「?????????」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「やっぱり気のせいか?」
「ニンゲンさん、早う放してくれんか!」
「・・・・・・やけにリアルな空耳やな~」
「誰が「空耳」言うとんやー!!!」
ほとんど妄想大爆発である。
「なんか、直接頭に響いてくるような???先程の「記憶喪失気味のセリフ」を喋ってしまった事の、心身的ダメージなのだろうか?」
とりあえず、此処が『死後の世界』と思うのはやめにして、草原の植生を調べる事にした。何とはなしに「オーラロードを抜けたのか~」とバカ言いそうになる自分を押し殺し・・・・・・・・・・・・右手に持っている”ぬいぐるみ”が動き出しそうなのを考えないように、現実逃避したのだ。
緑いっぱいの植物は、どうやら稲科の植物のようだった。しかも、夏だというのに、実った穂が確認出来る。(・・・ここは対馬?高知なら二期作で当たり前)陸稲というか、ススキの変種と言おうか、水田のような整った生え方でも無く、当然だがあぜ道もない。一面ススキ野原状態だが、雨季があれば、ナイルの賜物よろしく水没するのかも知れない。そういえば、かすかに「ミオ筋」のような窪みが連なる部分が見えた。
「・・・ええ加減に放せやコラ~!!!噛んでまうぞ~」
不幸なことに、非常識の塊が、激しく動き出した。