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5話 「ついに正体あらわしたわね」

「あんたは確か同じクラスの相なんとやら」


「学級委員の相坂 綾よ」


「ああそうそう別に知っていたけどね」


いやさっき名前出てきて無かったよね...というツッコミは心の中にしまっておく。


「それでその学級委員が私に何か用?」


「さっきの小宮君への対応、流石に酷いんじゃない?」


「そう?別に全くもって問題ないと思うけど」


「い、いやちょっと言い過ぎな感じが...」


とすかさず俺は口をはさむ


「コミュ障君みたいな人に同情でもしてるの?」


「俺いつの間にそんなヘイトを買ったかな...」


「同情ってほどでもないけど、だけど見過ごすわけにもいかないから」


「...なんか複雑な気持ちだけどありがとう相坂さん...」


「へーそう、そんなに周りからの評判を上げたい?」


「そうよ...じゃなくてそんなつもりじゃない」


「相坂さん俺の事フォローしてくれてるんだよね!?」


「ま、まあとにかく今後は彼をぞんざいに扱うのはやめてね犬塚さん」


「周りからの評価を気にするいい子ちゃんぶってる腹黒女にそんな注意されたくないけどねー」

「なっ、私は別にそんなつもりじゃ...」


「(おい、ちょっとそれはいいすぎだろ)」と俺は口を挟もうとしたがあいにく俺にはそんな勇気を持ち合わせてはなく


「い、いやちょ、そ、それは、ちょっと...」

と聞こえるか聞こえないかわかない程度の声量で反論したがまあ聞こえてなかったらしく


「まあいいわ、こんな所で時間を潰していても勿体ないし私行くわね」

と彼女はいって綺麗な髪をなびかせながら去ってしまった。


「大丈夫だった?小宮く...」


「綺麗だなぁ...あ、なに相坂さん大丈夫だよありがとう助かったよ」


そんな酷い事を言われても尚彼女の事を完全には嫌いになれなかった。

多分俺今キモい顔してんだろうなぁ


「あ、う、うん。そ、それは良かったぁ」


相坂さん顔ひきつってる?ひきつってるねこれ


「そ、それじゃあまたね」


「うん、また」


そう別れの挨拶を告げ彼女の背中を見送った。

階段を降りる音が聞こえなくなると、俺はホッと胸をなでおろした

いかんせんまだ人と話すのは慣れていないからね。


「初日から濃いなって.....ん?これ」


ふと足元を見るとそこには可愛らしいデザインのハンカチが落ちていた。


「これって...今やってる深夜アニメのキャラハンカチじゃないか.....はああぁ!?」


そう思わず声を荒げてしまうほど信じ難い光景が目に映った。


広げたハンカチの端っこに刺しゅうで縫われたローマ字の[Akane]という文字が


あの忌まわしき美少女、、じゃない腹黒女 犬塚 あかねの名前が目に飛び込んできた。

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