パレード
しみいるように痛む
潮風は死んでいた
たまに寂しくなった
128円のソーダを買った
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
物音がした
ひとのこころはしれない
おつりが溶けた床にふわりと飲み込まれて死んだ
ありふれた恋
とおい稜線のかなたに暮れていく
ありふれた恋
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
欠片として落ちていった
否定する海の青とはなびら
痛みのなかに見つけたこたえ
まちがいさがしのようなはっきりした音
リモコンで切り替える愛情と嘘
ほんとうをかくすようにマントを翻した午後
かわいそうな靴音
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
なまえを
おとして
すなのうえに
ただ足音だけがのこって……おわる
なにもかもおわる
くらいとかこわいとかつらいとかやわいとか
なにもしらなかった