3/8
降る
風化していく日々
張り詰めている空間
ハードカバーの小説は
リュックサックに入れると
重くて 邪魔で
燃やしたいと
にじりたいと思った
火の粉 降る
これが燃え尽きたら死のう
夢は隔離したの
もう見えない
もう見せないよ
一生ぶんのひみつ
心象をレイアウト
くっきり浮かぶかなしみの春
帰らないなんていまさら
苦しいなんて
最悪を彩れ
もう二度と生きようなんて思うな
息を吐いて
もう吸おうなんて思うな
かなしみが殖える
必然が横たわる
それを踏み越えてゆけ