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ふれる
現在進行形で佇む
公園の寒々とした夕日
走り去る車のエンジン音
立つ、鳥
いつの間にやら
鉄棒は年老いて
背もうんと低くなった
街灯に見下ろされる
あたしはまだ
そのひかりを掴めないでいる
記憶がぶつ切りなのは
あたしたちが幼かったせいだよ
まだ 触れられるだけましだ
消えてないだけましだ
綺麗なだけましだ
打ちひしがれて
もうさよならの時間がくる
公園を出る
自販機で缶コーヒーを買う
日は落ちる
暗闇が寒い
まだ泣かない
まだ泣けない
泣いてやるもんか