表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人権ドゥラメンテ  作者: タナカ瑛太
第二章「端末の中の暗殺者」
7/73

第06話「ただの眩暈だよ。もう治った」

「おはよう」

「…おはようございます」

 鍵を開けながら僕の存在に気づき、振り向いた戦隊長と僕は朝の挨拶を交わした。

 この男は暗殺されたはずだ。

「あの、お体の具合は大丈夫なんですか?」

「ただの眩暈だよ。もう治った」

彼とのやりとりはそれだけだった。


退庁の時、車に乗り込むとすぐさま僕はベリーを起動した。

「ターゲットが生きてた」

 絞り出すように僕は言った。

「面目ない。私の失敗だ」

 彼がミスをしたようには思えなかった。ベリーはその道のプロが持つ特有のオーラを持っているように感じるのだ。

「差支えなければ今回の暗殺方法を聞かせて欲しいんだけど?」

「了解した。今回の落ち度は私にある。説明しよう」

 そして、彼は淡々と説明を始めた。

「木材谷マサオミ。結論から言うと奴の心臓は止まり、生命活動の停止を確認した。しかし、 今日は生きていた」

「どうやって確認を?」

 プロがどうやって自分の仕事ができたかを確認する術が知りたかった。

「奴はアプリロイド社のスマートウオッチを手首に巻いていたから、それをハックして脈を測った。数値はゼロだった」

 それが本当だとすれば戦隊長は生き返ったことになる。

 ベリーは続けてこう言った。

「ターゲットが生きている以上、私は仕事を完了していない。この暗殺は続ける」

なぜ、戦隊長は死ななかったのか?いや、ベリーの話によれば、戦隊長は一度は死んだはずで、なぜか次の日は生きていたということだ。そんなことがあり得るのだろうか?そして、プロの暗殺者がターゲットの死、を誤認することなどあるのだろうか?どちらもあり得ないと思えた。

 奴には何かがある。

 しかし、それが何なのか僕には見当もつかなかった。

 彼は溶けるようにスリープモードに入った。

痛恨の失敗。プロの暗殺者はどう動く?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ