アースティア大戦史・歴史紀行・第27回
アースティア暦1000年・5月22日・午前10時30分頃の事です。
かつて転移災害で、アースティア世界へとロード・コスモ資本星間連合国が所有して居た多目的空港で、宇宙・空軍基地が置かれて居た、アイリッシュ湖・ガイダル諸島・ガイダル本島に在る旧ロード・コスモ資本連合国・ガイダル諸島空港遺跡。
アイリッシュ湖畔ガイダル諸島調査団は、シェスカーナ・フローレイティア率いるフローレイティア輸送商船商会の私設商船艦隊が立ち去った後も、同地の整地や清掃を推し進めて行くと、付きの段階である改築工事の準備へと移って行きます。
時よりダバード・ロード王国軍のアルインランド州の州軍が、開拓作業を手伝いに来てくれても居たとの記録も残って居ます。
ガイダル諸島での調査と作業は順調に進み、自衛隊と民間企業の作業員達らは、周囲の木々と雑草の刈り取りは殆んど済んで居ました。
そして、施設の本丸である滑走路のコンクリートの張り替えや誘導等の設置、管制塔らしき建物の改装に着手が始まったが、その前にやる事が有りました。
旧ロード・コスモ資本連合国ガイダル諸島空港遺跡の調査・・・・詰まりは、遺跡としての発掘と記録調査をする事でした。
これには、ダバード・ロード王国政府・総合文部技術省の官僚、アルインランド州庁と州都・ベルクラネル市役所の役人。
ダバード・ロード王国軍のアルインランド州の州軍の文官たちも立ち会う事に成ったと言います。
建物の調査を進めながら、荒れ果てた建物の作業に必要なヶ所の補強工事と清掃作業を進めるが、これには必ず自衛官とアルインランド州軍人の護衛が付く事に成って居たのです。
各員は、各所の建物らを順番に、一つ一つ丁寧に調べて行きます。
そして、この日は格納庫と物資倉庫の探索の日の出来事です。
アースティア暦1000年・5月22日は、後にアースティア世界転移災害史考古学に措ける記念すべき大発見が有りました。
その中心人物と成ったのが、考古学者の吉村義治博士です。
アースティア世界ではSF考古学者として名を知られて居ますが、地球世界時代では、エジプト考古学者として名を馳せて居た有名な人物でした。
佐々木一尉の護衛を受けながら調査団の団長を勤める吉村義治は、記録を取って行きます。
最初の作業が始まった当初、彼ら学者組は民間人と言う事も有って、後方に位置する所で待たされて居ました。
飛行場までの通路と安全が確保されると、周囲を探索し、草刈などが終わり始めると、いよいよ建物の内部を調査を始めます。
そして、その過程で建物内に残された文物を回収して行きます。
調査を始めた最初は、特にコレと言った物は無かった様でしたが、当時の物を思わされる物が結構残って居たようですね。
超薄いタブレット、立体映像機、小型のパソコン、メモリチップの様な音楽ソフト。
日記帳に生活雑貨。有り触れた物だが、異文明の物なので貴重な物だと言えるでしょう。
アイリッシュ湖畔ガイダル諸島調査団の団長である吉村博士は、元々はエジプト文明専門の考古学者でした。
こんな未来的な遺跡を調べるのも専門外でした。
この世界にも古い石を用いた建物の遺跡も存在して居るが、ガイダル島等と同じ様な未来的、宇宙的な文明の廃墟や現役の設備がたくさん残って居ました。
吉村博士は、好きだったエジプトへの思いは有る物の、これからはこう言った文明の歴史編纂も必要に成るかも知れないと考え、文科省から出された写真の無い説明文だけの資料を見て頼まれた、このガイダル島調査団の仕事を引き受ける事にしたそうです。
そんな施設の調査を進めて行く中で、自衛官達らは、内部を進めながら、とあるドアの前に立ちました。
それは古くなり、ドアノブが壊れたのか、開け辛かったドアを無理やり切断して中に入り、薄暗い格納庫の中を懐中電灯を片手に進んで行く調査団。
先頭には、陸自の普通科隊員が、89式小銃を構えて進んで居ました。
調査開始から半日が経とうと言うのに、上層部の建物には、武装した人骨の遺体や罠の類は見つかって居ませんでした。
電気が通って居ないので、閉ざされた建物の中は真っ暗な所だらけだったそうです。
その記録映像が以下の通りでした。
「佐々木隊長、中は大丈夫の様です。」
「分かった。今そっちへライトを持って行く。」
佐々木一尉からの無線通信の返答が返って来ると、取り合えず戦闘態勢を解いた隊員達。
其処へ、手にライトを携えて入って着たのは吉村博士。
「吉村先生、済みませんですね。お手数お掛けして・・・・・・」
「いやいや、此方こそ命を張って頂いて居るのです。これくらいのお手伝いは、させて頂きますよ。」
チョビ髭の温厚そうなおじさんが言います。
そんな彼は、常陸那珂製作所がメインスポンサーであり、この木なんの木のテーマソングで有名なミステリーツアー形式のクイズ番組でも、お茶の間でも有名な人物でした。
それなので派遣された自衛隊員でも良く見知った著名な人物でもある為、何より気さくな人柄なので、調査団とダバード・ロード王国から訪れる人達からも、何れも吉村博士の呼び方が、吉村先生で通って居たそうです。
「では皆さん、明かりを設置しながら、安全を第一にを作業進めて下さい。」
「何か珍しい物をを見つけた場合は、声を大きく呼び掛けて言うか、近く人に声をかける様に・・・・・・・・・」
「「「「はいっ!」」」」
吉村達は、壁で仕切られた一つ一つの部屋を慎重に探りながら進んで行く。
進んだ先の幾つかある部屋を見つけ、陸自隊員達と考古学者等は、手分けして部屋を調べて行く。
進んだ先の幾つかある部屋を見つけ、陸自隊員達と考古学者等は、手分けして部屋を調べて行きます。
何れの部屋も、飛行機を運搬する車か、部品や工具にクレーンが有る部屋と言う倉庫の類の部屋だけで、どれも取り分けて珍しい物で無かったそうです。
「先生、これは・・・・・・・」
「うむ・・・・・ひょっとしたら昇降機では、無いかな。」
「では、この建物の何所かに、地下室への階段が?」
「在るかも知れん・・・・・いや、在る筈だ。」
「よーしっと。」
同行していた前田一尉は、近くの隊員達に階段が無いか探させます。
すると、15ある格納庫に昇降機が2機づつ在り、その内、15ヶ所で地下への通路が確認されました。
だがしかし、10ヶ所の内、階段が壊れたり、鉄板の作りゆえか腐食で危険と判断されて通行が断念された所も在ったようです。
其処で調査団は、東側の入り口から1番近い階段が、一番に安全と確認された所を使う事にしました。
「では降ります。」
「気を付けてな。」
吉村達に見送られながら前田一尉達は、記録用のカメラを回しながら地下へと降り立つ。
格納庫一階と外の指揮所では、カメラから送られる映像をモニターで見ていた。全員に緊張が走ります
これまでとは違い、丸で未知の何かを発見するかの様な雰囲気が出て居たそうです。
「こちら前田、地下に到達した。」
「此方でも見えて居る。慎重に行けっ!!」
「はい。」
此処は400年間も放置された建物です。
こんな所で未知の生物が隠れて居るとも限らりません。
出発前に説明で、調査団の団員の方々には、そんな話がされて注意されて居ました。
例え安全圏な場所でも油断をしないようにと。
が入ったのは、調査団が第五格納庫と仮呼称した格納庫でした。
前田一尉は、ライトを南の方角へと向けると、其処には・・・・・・・・・・
「うわぁ、これは・・・・・・凄い。」
前田一尉が見た物は、アメリカのF-14・トムキャットに良く似た戦闘機でした。
「こちら前田、地下格納庫にて戦闘機らしき物体を発見しました。」
ライト急いで持ってきた隊員に明かりを灯させると、その戦闘機の全容が明らかに成ります。
「2機ほど、格納されて居る様だな。」
「佐々木君、もう降りても良いかね。」
吉村は佐々木一尉に、地下室へ行く事の許可を求めました。
「前田、他には何も無いか?」
「ええ、大丈夫です。此処はどうやら戦闘機の格納庫区画の様です。」
「吉村先生。」
「分かった。みんな、急いでカメラや機材を持って行こう。」
学者組みが荷物を纏めて地下へと降り立った。其処には、宇宙戦争に出て来そうな戦闘機が置かれて居ました。
「吉村先生、見て下さい。まるでアメリカのF-14の様ですよ。」
「確かに、これは考古学とは別の意味で凄い発見だな。」
吉村が発見された物を見て感慨く答えた。
その横でSF作家で空想科学関連の参考人として召集され、調査団の顧問に付いて来て居る板川二郎と科学者である岩本昭彦博士が、戦闘機の側で何か気付いたそうです。
「これは宇宙で飛べる様な設計に見えるな。岩本さんどう見ますか?」
「確かに、後部の二つの噴射口は小型だが、良く造り込まれたロケット噴射口だね。」
「それも未知の技術が使われて居るかも知れない。」
「ひょっとしたら、これを研究すれば、飛行技術が数十年は進む大発見に成りますね。」
「そうだな、だが、そうなると所有権利の問題も有るな。此処はダバード・ロード王国の領土だ。断りも無く研究の為だと軍事兵器を持ち出せるかね?」
「そうですね。上手く交渉が出きたら良いですね。」と板川は目の前のある意味、技術のお宝のを如何するのかが心配の様だったそうです。
「状態は?」
その二人の側に吉村博士はやって来ました。
「吉村先生。かなりと言うか、良すぎて不思議な位ですよ。」
「ですが、燃料か動力炉に関連する部分が意図的に外されて居ますね。」
「それはもしかして・・・・・・」
其れに付いては、吉村にも予想は出来て居ました。
「恐らくは小型の核エンジン関連かと。それも放射能の拡散を抑えている技術が用いられるか、似た動力炉を使用して居るか、それとも全くの別の物かは分かりませんが・・・・・・」
これはSF作品を良く見ていたりすれば、ある程度の齧った知識だけで誰もが予想が出来る事だったそうです。
「吉村先生、エンジンや燃料部分のパーツがワザと外れさて居るのは、将来に措いてその部分が劣化する事を恐れた事だと思います。」
板川は、知って居る知識や自分の作品でも書かれて居る事から予測して、私見を皆に述べて居ました。
「確かにな。後世の発見者が不意にエンジンを動かして、何らかの暴走や劣化による施設大破爆発。」
「それに伴う周辺地域の汚染は気を付けるべきと思ったのだろう。」
「しかし、良かったですよ。事前に放射能の計測をしましたが、問題は有りませんでしたし・・・・・」
念の為に調査前に放射能検知器で放射能を計測した結果、全ての数値が正常値を示して居ました。
「此処を放棄する前に、全てのパーツを取り外して何処かに破棄・放棄したのでしょうね。」
岩本も、倉庫内の状況を見る限り、そう結論付けました。
「しかし、一体、何処に・・・・・・・」
不可解な疑問が残る中、その謎は半月後に宇宙ステーションで勤務している宇宙飛行士らに由って解かれる事に成ります。
何でもこの惑星の周囲では、見た事も無い巨大な建造物が漂って居るらしいとの報告が為されたからです。
どうやらアースティア世界に転移して来た先人達は、宇宙技術や宇宙での生活を早々に放棄した様なのです。
しかしながら、後に発覚したのは、ルナルノワール・ブラックドラグリア族、通称名は黒竜人族が、放棄された月面都市や宇宙コロニーに居住して居る事が分かります。
直ぐに調査団を送りたかったが、大気圏突破の術が殆んど無かった為、転移ししてから初期の時代では断念せざるを得なかったそうです。
ダバード・ロード王国は発見された戦闘機を旧ロード・コスモ資本連合国の物と断定し、解析をする為に発見された物を日本国へ譲渡する事を決定し、技術解析が進められる事に成ります。
その見返りは将来の発見された飛行機から齎された新飛行基本技術の譲渡と各種人材の育成でした。
画して旧ロード・コスモ資本連合国・ガイダル諸島空港遺跡の大発見は、アースティア大戦末期のダバード・ロード王国と日本国らの秘密大作戦に発展。
戦闘機の発見と魔導機兵の運搬、それとダバード・ロード王国のアーヤ・シュチュ―ド女王の思惑も有って、その結果、両国の思惑反帝国同盟諸国をも巻き込んだ、日本自衛隊による西方方面輸送作戦の発動が、この後に発令されるのであった。
吉村義治博士
吉村博士・エジプト考古学者だった人物で、アースティア大戦当時は、日本国内の在籍して居た大学に居た。
しかしながら転移災害に巻き込まれ、エジプトへは二度と行く事は叶わくなる。
アースティア大戦当時は、好きだったエジプトへの思いは有る物の、これからはこう言った文明の歴史編纂も必要に成るかも知れないと、文科省から出された写真の無い説明文だけの資料を見て頼まれた、このガイダル島調査団の仕事を引き受け、アイリッシュ湖畔ガイダル諸島調査団に参加する。
地球世界時代では、エジプト考古学者として名を馳せて居た有名な人物でしたが、後にアースティア世界では、アースティア世界転移災害史考古学に関するSF考古学者として名を知られて居ます。
岩本昭彦博士
アイリッシュ湖畔ガイダル諸島調査団に参加した人物の一人で、航空力学と宇宙航空科学技術力学の博士でもある人物。
アイリッシュ湖・ガイダル諸島・ガイダル本島に在る旧ロード・コスモ資本連合国・ガイダル諸島空港遺跡で発見された戦闘機を解析に尽力し、後に戦闘機並みのサイズの宇宙船を開発し、その名もロケットビートルと名付け、スターマークがトレードマークと成った。
板川二郎
株式会社スタジオ・ヌオーで、超時空大要塞マクロデイァの制作に関わり、全長12キロメートルの巨大な大要塞戦艦と小型戦闘機型ロボット・ヴァルキュリアがロボットへと変形すると言う斬新な設定と美術作監と成った人物。
アイリッシュ湖畔ガイダル諸島調査団に参加した人物の一人で、意見参考人として随行し、様々な見地からの意見を述べたと言う。