アースティア大戦史・歴史紀行・第25回
アースティア暦 1000年・西暦2030年・5月2日・午前8時00分頃の事です。
ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸東側地方・コヨミ半島・コヨミ皇国・賀谷野藩・賀谷野市・賀谷野港に、日本国の海上自衛隊の護衛艦隊と民間建築企業の作業従業員や事務社員と機材や車両が満載された輸送艦隊がやって来ました。
この艦隊は、ダバード・ロード王国・ガイダル諸島の再開発計画が持ち上がり、その再開発と対ローラーナ帝国との安全保障問題対策計画を日本国の自衛隊と民間建築企業によるガイダル諸島のガイダル諸島空港遺跡の再開発と改修工事の委託が為される事に成り、それらを担う委託業者と自衛隊員らが、作業予定地として指定されたガイダル諸島へと向かう事に成ったのです。
コヨミ皇国・賀谷野藩・賀谷野市は、北部宣政と言う人物が治めて居る州国自治藩主政府の一つです。
賀谷野藩は、コヨミ皇国の北東部に在る賀谷野藩は、コヨミ皇国とラクロアナ王国の飛び地でシャン・ライア州の南端に接する国境の地方藩で、コヨミ皇国内での地位は、対ローラーナ帝国に措ける政策では、徹底抗戦派閥と講和・宥和政策派閥と言った者達からは距離を置いて居る中立派閥の藩主が治めて居る藩政府でした。
その賀谷野国藩の主都である賀谷野市と賀谷野港は、ユーラシナ大陸西側諸国との貿易路との中継寄港地としても栄えて居る都市の一つとして知られており、アースティア世界大戦後も、その地位は変わらず、パイプ・ライン大河を通じての東西線貿易の中継地点であり、巨大な倉庫とコンテナプール場が整備され、巨大なクレーンが幾つも有るハブ港都市と成って居ます。
此処から万代市やミンフィル王国東南諸国同盟、それに加えてアセニア亜人連合同盟へと貿易商船が行きかい、今も賑わって居るのです。
アースティア大戦末期頃からは、地球世界から転移諸国の一つである日本国とも直接貿易を行う事で、特需景気に沸いて居り、アメリカ合衆国・ロシア共和国・台湾共和国・東南アジア諸国と言った地球系転移諸国との貿易で巨万の富を得る事にも成功を収めて居ました。
西はリユッセル北欧同盟の各国からだが、一番の出発地点として上げるのなら、アルビオン王国の王都、聖騎士王都ロンデニュウム市から東へと向かうルートでしょう。
其処から主要な地域を回りながら東へと進むと、オローシャ帝国の 帝都・パリーニャへと至ります。
其処から更に東へ、パイプ・ライン大河を通って只管に東を目指し、ダバード・ロード王国のアルインランド州の州都・ベルクラネル市の近くのアイリッシュ湖を通ってパイプ・ライン大河をもっともっと東へと進んで行きます。
するとその行き先には、アセリナ王国の南部に在るテムリオン州の州都・ザーキオス市。
アルガス公国のレジェンダリア州の州都・セイジョン・ローグリア市。
ラクロアナ王国のシャン・ライア州・ロウデニィオン市を経由して賀谷野藩・賀谷野市に至ります。
そんな歴史があり、未来にも経済・軍事に措いて必要不可欠な湾港都市である賀谷野市と賀谷野港にオローシャ帝国の東方の州で、フローレイティア州を管理して居るフローレイティア家のフローレイティア輸送商船商会の商戦艦隊に所属する五隻の空挺輸送艦と6隻の空挺魔導巡洋艦。
更には一隻の空挺魔導戦艦が、海岸沿いに建てられている空挺魔導艦専用の飛行場に入港して居ました。
そして、旗艦である空挺魔導戦艦の艦長であるシェスカーナ・フローレイティアは、海軍中佐にして、フローレイティア州を治めて居る若き20歳の当主であったシェスカが、日本国からやって来る海上自衛隊の護衛艦隊と合流するべく待ち合わせて居たのでした。
フローレイティア家は、旧アース世界連合国の有力輸送船商会を経営していたチャイルド家の分家の子孫で、爵位は伯爵位と、そこそこ高い地位にある家柄でした。
オローシャ帝国では、中央政府が貴族称号持つ貴族領州と地方自治を認められている有力家に貴族称号与え、自治統治が認められて居る自治州が在る国で、それ以外の土地は国の直轄地として認めて居ました。
そんなフローレイティア家は、有力者貴族家の一つであり、フローレイティア家のフローレイティア輸送商船商会は、アースティア大戦末期に活躍する私設艦隊として勇名を馳せ、やがてはシェスカが立ち上げ、竜史が会長に収まる事に成った高見総合商事株式会社の母体にも成って居ます。
しかしながら、この時のシェスカは、故郷たるオローシャ帝国政府とコヨミ皇国の皇女からの手紙に苛立ちを露にして居ました。
そのシェスカの手には、魔力水晶通信による自国の大使館の大使から発行された代筆によるミランダ・ランティー女帝から勅令状と、コヨミ皇国に居るオローシャ帝国大使から手渡す様にと、頼まれたと思われる紅葉からの手紙が届けられて居たそうです。
彼女は本国での軍の定期任務の前に、自分の家の輸送商船商会の仕事でオローシャ帝国からコヨミ皇国まで荷を運んで来て、これからコヨミ皇国で、南方からの交易品を積み込んで帰国しようとして居た所でした。
しかし、コヨミ皇国のオローシャ帝国大使館から待ったが掛けられたのです。
依頼元には、便宜を図って上で、輸送艦も別に用意するので、此方の頼みを聞いて欲しいと言って来たのでした。
シェスカは本国と親友から同時に自身のスケジュールを邪魔された事に怒って居たようです。
そんな彼女の前に現れたのは海上自衛隊の護衛艦隊と第一輸送艦隊でした。
シェスカは、先祖代々聞かされて来た科学技術力と言う物が伝わって居り、ロストテクノロジーと化して居ました。
シェスカは、日本国海上自衛隊、護衛艦あたごの艦長の栗田武男一佐と引き受ける依頼内容の確認をやり取りする中で、談笑もして居た時の事でした。
その話中では、栗田一佐が映画・アニメと言った単語は理解が出来なませんでしたが、宇宙戦艦や宇宙と言う言葉は、伝承として実家に代々聞いて居たので理解が出来たそうです。
「はい。先祖の記録では天よりもはるか上に、星の海の空が有ると言う言い伝えが伝わって居ます。」
「祖先は其処で、商船の仕事をして居たとの記録が残ってました。あの船も先祖が残した遺産だとか。」
「もう他国では、お伽話として語られて居ますが、私達は普通に科学と言う記録にしか残っていない学問や技術が、実在はて居るの事を知っ居ます。」
「今やロスト・テクノロジーですが・・・・・・・・・」
「科学と言う概念が、この世界にも在るのですかっ!?」
「これは凄いっ!後で政府に報告しなければ為らないな。あの~貴国に付いて書かれた資料を後で頂きたいのですが。宜しいでしょうか?」
「はぁ?それは、どうしてでしょう?」
シェスカは、栗田一佐が何を言って居る事が、分からなかったそうです。
(科学なんて過去の遺物よ。今さら何処にも残って居る筈が・・・・・って・・・・まま、まっまさかアレってもしかしてっ!?)
彼女は栗田一佐が乗って来た乗り物や直近くまで来ていた護衛艦を見回します。
すると、魔力で動いて居るようには、見えない代物である異に気が付きます。
「栗田さん、ひょっとして・・・あの船は・・・」
シェスカは、恐る恐る聞いて見る。
栗田一佐は何かを察したのか、シェスカの言いたい事の答えを答えて上げた。
「はい、動力はガスタービンエンジンで動いて居ります。」
「自然界にある物理的な法則を元にして居ますので、あの船は科学力で動いて居ますよ。」
「ああ、ああのぉっ!!通信機に電装品やその他の部品って発注できますか?」
「それとも点検や修理は?この船もう、後何年使えるのか、内装部品を魔力式に切り替えて500年。」
「そりゃもうっ!騙し騙し使ってきたんですが、私を含めて国中の艦はあと百年前後が限度と言われてまして・・・・・・・・」
「ちょ、ちょっと落ち着いて下さいっ!」
シェスカが混乱し、気が逸るのも無理もありませんでした。
彼女を含めて、官民訪わずにオローシャ帝国が所有して居る古くて、鋼鉄で出きていた空挺魔導戦艦の殆どが700年も前に在った科学文明国家である旧アース世界連合国が、保有していた宇宙船を改修して、延命処置を施して使い続けて使用して居た代物でした。
まぁ、中には戦争で沈んだり、艦の対応年数の延命に限界が来てしまうですが、各国家と民間組織は、何とか使い続けようと努力して居ました。
彼女の祖先や700年前の技術者達は、出来る限りの生産設備。資料データを本や電子データに残して居ました。
その子孫達は、それで何とか使い繋いで居たのです。
且つて在ったと言う核融合炉心や縮退炉とか重力子とか、他にも色々と使っていたエンジンは、早々に廃炉成って居ました。
それはSF物の創作作品集に在る様な壊れた挙句に、お決まりの動力炉の大暴走をしたら、本当に危ないからでした。
その代わりに、この世界でも有力なエネルギーの代替として魔鉱石をドロドロに溶かして結晶化した物であるマナクリスタル作り出して居ました。
更に船の心臓たる魔力式動力炉を開発して、全ての船に搭載して現在に至って居るのでした。
オローシャ帝国の先人達は、とっくの昔に船の完璧な補修と整備に関して匙を投げて居ました。
その昔、1000年前には新品で、巨人戦争で活躍し、700年前にしっかりと整備と修理をし、必要な部品と部品の生産設備と関連物資の生産設備が停止してから300年。
代替品を使用しながらやって来たオローシャ帝国とフローレイティア家とって、技術的にロスト・テクノロジーと化して来た元宇宙船たる空挺魔導戦艦は、地球系転移諸国の出現によって生き延びる事が出来たのでした。
こうして、フローレイティア家のフローレイティア輸送商船商会は、アースティア大戦末期に、日本の造船ドック企業の手に由って、大規模に修繕改修が為され、アースティア大戦を駆け抜けて行く事に成るのです。
この賀谷野市・賀谷野港での依頼を受ける事によって、シェスカは、第一線で活躍る私設艦隊司令官兼商船商会長としても知られ、日本国の太いパイプを手に入れる事に成るのでした。
賀谷野市・賀谷野港
コヨミ皇国・万代市から鉄道で2時間から1時間。
皇都・星都市から3時間から2時間。
万代港からは1時間半。
日本国・新潟港からは3時間
ロシア共和国・首都ウラジオストク港からは2時間
ラクロアナ王国のロウデニィオン港とゼングリラ港からは1時間。
ゼングリラ市とロウデニィオン市各鉄道路線から45分。




