31話 自衛隊西方への大遠征。発動!輸送艦隊護衛大作戦・・・・・・なのです! 1
アースティア暦 1000年・西暦2030年・5月30日・午前10時30分・ユーラシナ大陸・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本国・近畿地方・京都府・日本国海側地域・舞鶴市・舞鶴港・海上自衛隊・舞鶴地方隊・舞鶴基地にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この日、海上自衛隊の舞鶴地方隊が置かれて居る舞鶴基地には、第二次大陸派遣艦隊が集まっていた。
編制は以下の通りである。
いかづち・いなづま・くらま・あしがら・きりしま・あかつき・ひびき・しらつゆ・しぐれ・すずかぜ。
海洋観測艦しょうなん・にちなん。
多用途支援艦ひうち・すおう・あまくさである。
これらの艦隊は、万代港で第一派遣艦隊と合流し、ある作戦に参加する為であった。
その作戦に付いての話の始まりは、今月の中旬にまで遡る事に成る。
ユーラシナ大陸の中央の東端から東側に掛けての地域をシベリナ地方とこれまでも散々述べて来たと思う。
そのシベリナ地方に在る国家郡の連合同盟の名であるシベリナ連合。
そのシベリナ連合諸国が、日本に関する情報が入って来る主な経路であるシベリナ街道は、日本と言う国家の出現を伝える様々な情報が錯綜していた。
各国はコヨミ皇国の在コヨミ皇国大使館から送られて来る日本国に関する情報は、驚く事ばかり物であった。
この世界はその昔、原始の暮らしをしていた人種(亜人を含む)が世界中で暮らすのどかな世界だった。
其処へ世界規模で激しい揺れを感じさせる時空地震が起こり、異世界から様々な国家や地域に、人や文物等がこの世界へと転移をして来たのである。
詳しい事は後の話で語るが、この世界では過去2回の巨大な時空震が起こって居る。
オローシャ帝国とダバード・ロード王国の二カ国は、第1次転移国家と第2次転移国家の文明が、合併して出来た国家の末裔達が、治めている国なのである。
第1次転移国家は魔法文明王国家と西暦2000年の地球文明と同等の国力と文明水準を持って居る国家郡の事で、第2次転移国家は、SF世界の様な宇宙文明の国家が転移した来た国々の事である。
まぁ、今は衰退した技術と文明が残された遺産を使って居るか、忘れて知らずに放置して居るかの2通りであった。
オローシャ帝国は、オローシャ正統王国とアース世界連合国との合併国。
ダバード・ロード王国はダバード王国とロード・コスモ資本連合の合併国である。
この2カ国が大国である故は、先史文明時代の第1次転移後の創世戦争時代と第2次転移時代の巨人戦争時代の遺産を使って居るからでもあるのだ。
・・・・・と言っても技術と遺産は衰退して劣化すらしているらしいが・・・・・・・・・・
さて、ダバード・ロード王国が、今回各国に対して音頭を取る形で、日本への国交交渉をする為に正式訪問をしないかと打診すると、各国は一斉にスケジュール調整と国内での政務調整が始まった。
そしてその結果、各国の返答は行くとの返答で決まり、準備に一月を要して居た。
それとロシアの件だが、ロシアとラクロアナ王国の軍と警備隊の偶発的な衝突を避ける為に日本が例外的に認めている外交交渉である。
日本は、転移している地球系国家郡らに勝手な異世界国家との外交交渉を認めていない。
それを先んじて交渉を認め、始めて居るのはロシア共和国である。
彼の国はラクロアナ王国との領海の国境線を決める協議を日本国を仲介人として札幌で協議を行っている。
これには交援省の外務課の職員が議長(仲介相談役)として立ち会って居る。
両国共に異世界の専門相談窓口である交援省の対応は評判が良いとの事だ。
ラクロアナ王国が日本国とロシア共和国と先んじて国家間の交渉を進めて居るのは、国境を定める事と、両国間の様々なトラブルを未然に防止する狙いが有るので、重要な国交交渉の部分に付いては、後に東京サミットと呼ばれる大国際会議にて決められる事と成るが、ちょっと先の話なので、此処では控えて置く。
まぁ、何しろ交援省の職員の人材の数々は、某怪獣王映画の登場人物の如く。
オタク雑用大臣を筆頭にして、霞ヶ関の厄介者の副大臣、外務省の影の大臣と呼ばれる官僚。
文科省が推薦するのは学会の異端児だったり、環境省の鼻つまみ者、国土省のお荷物、好き勝手に裏付け捜査をして警察上層部から嫌われて居る警視庁の窓際警部補、財務省の経理の鬼。
腕が立つのにやる気の全く無いレンジャー持ちの自衛官、工作員船の臨検時には、何故か撃沈率の高い海保安官、ヤクザ見たいな公安課の人達。
文科省がスカウトしたマッドなサイエンティストの科学者、総務省の人事課が集めたオタク公務員等々と、非常に濃くて厄介な人選が集められ、官僚の筆頭の調整官だけが、何故かマトモだと言う集団である。
竜史がなるべく腕が立って頭が切れる人が良い。
人格は二の次でと言う事になったので政府は、各省庁と民間から集められた厄介な人物達が任官される形と成っていた。
さて、話が脱線したが、地球系各国は日本を国連代わりにしていた。
異世界国家との国交交渉を日本に派遣している駐日大使に全権委任にしている形を取り、日本を仲介役頼む形で、この世界での生き残り道を模索していた。
今の所、アメリカ、ロシア、台湾(中国共産党は解散状態)は、中華人民共和国と華人系団体と合流。
東南アジアとスリランカ等の南アジア系国家、欧州系国家、ジブチとソマリアなどアフリカ中東系国家、中南米系国家、北米系国家等が大使館ぐるみで纏まり、転移後の事後処理を進めていた。
特に国土と軍隊を持っている国家の発言強く、その中でも飛びぬけて特に軍隊と飛び地の国土を持って居るアメリカを筆頭に、イギリスとフランスを含めた欧州系国家はの発言は強く有るらしい。
それら比べて、軍隊だけと旅行者とビジネス関係者しか転移していな国土を持たない人々の集まりを準国家扱いとし、その集団の救済の為に傭兵会社を立ち上げて各国に、欧州傭兵株式会社として出資を呼びかけ、無人の土地を買い取ろうと画策して居たりする。
まだ、マスコミにも他国にも発表されていないが、外務省と交援省は、全ての基本条約や国際ルールを決めたりする異世界サミットが必要であり、東京サミット(仮」としての開催計画を立てている。
この計画は、当初は外務省と交援省が画策してい日本国独自の計画で有ったが、丁度その計画が始まった段階で、ダバード・ロード王国からも多国間交渉の席をと、国際会議の開催の打診が有ったのである。
と成れば、サミット開催は半ば決まった様な物だと、計画が極秘裏に進められた。
世界大戦の真っ最中で有る事も考慮して、アースティア世界が大騒ぎに成る様な事態を避けるべく、開催時期がまじかとなるまで、シベリナ連合国との間でサミット開催が秘匿されることが決まる。
これが漏洩すれば、間違いなく帝国側勢力が動いて、サミット開催を妨害される恐れが有るからだった。
そして、サミット開催された時の流れは、次の通りである。
日本はコヨミ皇国とサミット開催の交渉に入って居るが、帝国対策や国境など基本合意を決める事、貿易に関する条約や技術支援を含む様々な条約。
それに関する取引の項目や国際的な法整備、互いの法律の格差、首脳同士や軍同士ホットラインの設立など色々とやる事がたくさん有る。
先ず皇国の要望のあった自衛隊の演習を見せて欲しい件だが、現在、予定を立てている真っ最中である。
その演習の進行の流れだが、観閲行進、航空観閲式とアクロバット飛行、観艦式、海上総合演習、総合火力演習等を予定している。
その開催地は万代市から北へ20キロ離れた海岸付近を利用した演習場で行われ、二日間の予定で調整が進められて居る。
1日目は航空観閲式とアクロバット飛行は、万代市の南に在る自衛隊派遣隊基地で、続けて行われカメラ撮影による実況中継を交えて公開される。
二日目は海上総合演習、総合火力演習が行われ、これにはシベリナ連合各国の軍や艦船が集まり、合同演習が行われる予定だが、情勢によっては自衛隊と近隣地球国家だけで演習が組まれるかも知れないとの話も有る。
全ての自衛隊と軍事演習の行事が終わると、各国一行は福岡市へと移動するが、自前で予定通りに目的地に辿り着ける乗り物が有れば、日本国の乗り物の使用が可能と成っているし、自前の乗り物の場合は、羽田か成田の空港及び横浜港の使用を許可する予定だ。
シベリナ連合各国は、日本までの交通手段をそれぞれが用意すると言って来て居るが、ダバード・ロード王国は隣国と一緒になって魔導機兵を引取りに来る自衛隊を護衛役に利用する積りらしい。
それにダバード・ロード王国制の魔導機兵の日本国への譲渡引き渡しの件は、偽装工作なのだが、元々は日本国の技術力を高く評価したアーヤ女王が、ダバード・ロード王国制の魔導機兵を是非に日本国の技師達の手によって改良して欲しいとの話で譲り受ける事となったからだった。
そう言った計画や話が進められて行くなかで、サミット計画も絡んで来た形でその両方計画が利用される運びと成ったのである。
その事は交援省に話を通して、日本政府が応じている。なので現場には封書を渡しておいて各国首脳の護衛の件は、現地に着くまで秘密に出きると言う算段で居た。
日本に来る各国首脳らは東京・横浜・千葉で開催予定で現在調整中のアースティア世界国際東京サミットと、最終的な略称が東京サミットと言う名前を冠する予定である。
この国際会議は、アースティア世界に元から存在する国家で敵対政策を取っていない国と地球からの転移国家同士で行われるサミットである。
まぁ、サミットが始まれば、どの国も国同士のお見合いみたいな装うを呈す事は想像に堅いだろう。
どれくらい開催期間が必要なのか費用がどれくらい必要になるか、まだまだ決めることがたくさんあるが、初めての事だらけで調整が難航しているのだ。
このサミットで少なくとも地球転移国家組とシベリナ連合各国、中立国が参加する予定で、国交基本条約、通商条約、個別条約。
そして、日本国を含む地球系転移国家群がシベリナ連合各国等に、求める各国共通の国に対して法的拘束力のある国際条約、それとは反対に、シベリナ各国が日本側に求める安全保障条約など含む国家間条約を一気に締結させたい狙いの国際会議なのだ。
そんな大計画は、日本国とダバード・ロード王国の思惑が複雑に絡み合って結果、急遽、西方への大遠征作戦を計画が持ち上がったのであった。
その計画は、シベリナ連合の西側の勢力とその向こう側のリユッセル北欧同盟の首脳陣を護衛して、東京サミットへと無事に連れて来る事で有る。
その偽装工作として、この世界の主力兵器の一つである魔導機兵、ナイト・マギアを日本へと譲渡輸送したいとの計画で進められ、サミット開催の求めているダバード・ロード王国の在コヨミ皇国大使館を通じて、日本国の在コヨミ皇国臨時大使館に計画の概要を提案して来ていたのだった。
この申し出を受けた日本は、今回受け取った魔導機兵をどうするのかを検討した。
其処で防衛省と自衛隊で評価試験。つくば市の各大学専門機関での構造解析、コヨミ皇国で行われる予定の総合火力演習で、戦車と各種誘導弾の的にしようと考えに至る。
其処で日本は、ダバード・ロード王国に破棄予定の魔導機兵と稼動に十分耐えられる機体を求めた。
返答は了承され、両国の計画通り、機体の輸送は日本側で請け負うを返事していた。
如何に魔導機兵の運用に長けたダバード・ロード王国と言えども、自国からコヨミ皇国、日本国まで大量の魔導機兵を運搬するのは、帝国の動きを心配する観点から、とても無理な計画なのである。
別の方法も有るのだが、その方法の頼める相手は、別件で手がいっぱいらしいのだ。
其処で防衛省は、第2次派遣艦隊が万代市にいる第一次派遣艦隊と合流後に、護衛艦隊を再編制し、輸送艦の艦内に積載している車両を陸揚げと入れ替えを行い。
積荷の整理を終えた輸送艦と共にダバード・ロード王国へと向う遠征任務に付いて貰う事と成ったのだ。




