27話 とある魔導師の雷撃魔法 3
首都であるハイリッピン市内の周りをグルリと真っ白な防壁が囲って、それと白龍大帝城を合わせて眺め見る景色は絶景だけ、此処を訪れる人々が絶賛して居た。
リナとミナワの二人は、市内へと通じる城門を潜り抜け抜けて行くと、その先の中央通りを通って城の正門へと向った。
ミナワの話では、白龍大帝城で、この国の主であるエリノア・ドラグリア白龍大帝が、リナとの面会の為に待っていると言うのだ。
リナは城内に通されるとミナワと一緒に謁見の間に通される。
其処には、小学生位の背格好をしている少女が玉座に座っていた。
それも偉そうな態度で座って居る。
「エリン陛下、ミナワ、ご指示通りにリナ・ミーサガ・リンバースを連れて参りました。」
「良く来たのう、遠路遥々とこの様な不毛で自然豊かな地に来たものじゃ、リンバース家の小娘。」
「はい、エリン大帝陛下。これからお世話になります。」
この皮肉った物の言い方をしてる少女、白龍大帝と呼ばれる白龍族一族の皇帝位に就いて居るこの国の元首にして、このドラグリア白龍大帝国の地を治めるエリノア・ホワイト・ドラグリア大帝である。
親しい者や顔見知りに自国民、彼女を良く知る諸外国の民等は、愛称であるエリンと呼ばれていた。
見た目が子供と侮ってはならない。これでも齢600歳を越える立派な大人であるも有るのだ。
そして、この世界の竜人族は、エルフ等を含めた長寿な亜人族の一種族の一角でも有るのだ。
だが、寿命はバラバラで、いつ頃歳を重ねて老けて行くかは、個人差に由って差異が有る。
それは数千歳単位から数百歳までと言われているエルフに匹敵する長寿でも同じ事でも有るのだ。
この見た目からエリノアは、諸国ではロリババアと揶揄されている。そして、この姿は仮の姿でも有った。
本来の姿は絶世の美女であり、少女の姿を取るのは強力な、竜人族としての力の制御と魔力の燃費の節約も兼ねて居るのである。
ちなみに真の姿は、滅多な事ではお目に掛かれないらしく、ドラグリア白龍大帝国の国民や一般人で見た者は稀であるとの噂だ。
その白いドレスと腰から伸びた白い尻尾に白い羽。頭部には二本の角が後ろに向って伸びている黄色い目がエリン達白龍人族の特徴的な容姿であった。
補足説明をすると角や羽に尻尾は、変身能力を使えば出し入れが自由と言うオマケ付きだった。
エリンは、初めて会う来リナを威圧するかの様にして、キリッと目をやりながら彼女を品定めしていた。
「まぁ、良い。お主は他の弟子共の姉達とは違い、糞面白くもないのう。」
「はぁ?」
「何じゃ、あ奴らに聞いて居らぬのか?わしが主の姉とその友等を時折じゃが、稽古を付けて鍛えてやっておったのよ。」
エリンが言うその姉達に付いて説明しよう。1人目はリナの姉であるレナ・ミーサガ・リンバース。
彼女はダバード・ロード王国では、古代魔法文明技術考古学研究や電撃魔法研究と電撃魔導師の秀才として知られている。
その戦闘スタイルもやはり雷撃戦闘魔法を駆使するので雷光の魔術師と呼ばれていた。
2人目はヴァロニカ・サークラ・レアモン。ドラグナー王国第一王女。
アイアン・ブラッド・プリンセス、血染めの鋼鉄姫将軍と呼ばれ、容赦のない強さと用兵術を兼ね備えていた。
3人目はマーヤ・リリロッカ・ヨシカーナ。アセリアの閃光の聖騎士と世間では言われて居るが、妹のハンナと似た様な感じてドジでうっかりさん。
トラブル起こしたり酷い目に遭ったりと騒がしい頭の可笑しな人物として知られていた。
アセリア王国は、天使族と自称している亜人族達が住んで居る。
だが、本当の天使ではない。
本当は只の普通の翼人族である。
その昔、戦場で戦うアセリア王国の騎士達の姿を、言い伝えにある神に仕える天使みたいだと言われたと諸国の人々から言われた彼らは、そのまま調子に乗って以来、自分達の事を天使と言いふらす様に成る。
まぁ、なんだ、アセリアの一部の人達と言うのは、何て言ったら良いのか、あっそうそう、頭の中身の思考がと言うかアレなんだ。
所謂、思春期の心の病気みたいなものを抱えている。と言っても本当の病で無い。
アレな感じの病気、思春期やオタクがとても罹患率がとても高い中二病なる病を患った人々が多いお国柄な所である。
アセリアはエクスプロン・ランサーと言う魔槍が主力武器とする。アセリアの翼人の人々は先天的に魔力が高い。
そんな彼らはエクスプロン・ランサーを使って鬼神に勝るとも劣らない姿で戦うのだ。
この武器は二又の槍であり、遠距離に成ると二又に分れた槍の中央から放たれるエクスプローションを応用した魔動砲ぶっ放し敵を焼き尽くす。
この通称エクスプロトンバスターを放たれた地は一円は荒野と化す。
この武器を使ってマーヤは、攻めかかって来た帝国軍の一軍を壊滅させたとか。以上の3人がリナと紅葉らが最も恐れている姉達の事である。
これ等3人は、それぞれの母国の軍で、既に戦場に従軍を経験して居た。
だが、この時点でドラグナー王国のヴァロニカは、帝国に敗戦した関係で、互いの交流を絶たれており、レナとマーヤとは敵対関係に成って居た。
「陛下と姉さん達が、そんな関係だったなんてね。」
「まぁ、そんな訳で、この国に居る間はわしがお主を鍛えてやろう。わしだけでは無いぞ。この国の騎士や諸国を回って居た白龍人族の戦士等を、わしのコネを通じて講師として呼んでやろうぞ。」
「あの~ミナワさん、何でエリン陛下は、こんなにもやる気を出していらっしゃるんですか?」
ミナワは微笑と呆れ顔で言う。
「それはすっね、このドラグリアは、冬の間は外に碌に出られず暇を持て余して居るっすから、陛下も多分・・・・・・・・」
「決まって居るであろう、こんな楽しそうなオモチャ、いや、困っている若者を助けたいだけじゃ。本当じゃぞっ!」
(いま、あたしの事をオモチャ扱いしたわよね・・・・・・)
ニヤニヤと楽しそうにしているエリンは、暇つぶしの為に若者をおちょくって鍛える悪癖があった。
その悪癖振りは、しっかりと弟子らに受け継がれており、幼少時代に豪い目に遭った原因をリナは、それを仕込んだ張本人から直接思い知らされる事と成る。
そして、今「姉たちの悪癖の元凶は、この人のせいか」と怨みの声を心の中で呟いく。
かくして、リナの修行時代の幕開けであった。
リナがドラグリアにやって来てから2年の間。様々な事が有った。
リナが故国を出てから4か月後、久しぶりにリナの実家を訪ねたハンナが、「えっ、リナ居ないの?」と地元の学校に通い続ける為に、リンバース家の持ち家だった旧実家を譲り受けた従姉妹達に、リナの諸事情を聴かされると、そのままリナを追いかけて、下宿先に着くと「あーそーぼーっ」と言う始末。
リナは呆れ顔でドアを開けて応対するが、ハンナは「リナは何所に居るのであるかっ?」と本人を目の前にして大ボケをかます。
この時のリナは、エリンの異常過ぎる魔導師としての修行生活のせいか、バストが88を超えて、165センチの背丈に加え、容姿や身体つきが激変していた。
「アンタね。あたしは故郷を追放されて色々とイライラ、むしゃくしゃをして居るのっ!」
「気軽にに遊びに来ないでよっ!」
「???」
「一体何のことだ?我はリナと遊ぶ為に居るのだ。お前ではない。」
「だーかーらーっ!!このあたしがリナだって言っているでしょうがあああああぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!」
「えええええぇぇぇぇぇーーーーーっ!?」
ハンナは、リナの容姿の余りの変貌振りに、衝撃を受けて大声で叫んでしまう。
「其処まで驚く事は無いでしょう。」
「えっえっでも・・・・・・」
「まぁ、背丈と胸が以上に大きく成り過ぎたのは、ちょっと嫌なんたげどさ、最近はお尻辺りの筋肉と張り具合が良くなりすぎて、お尻事態も何だか大きくなっちゃったのよ。お陰で下着を買い揃えるのも一苦労よ。」
「どどっどうやったらそう成るのだ?」
「分からないわよ。」
「まぁ、そんな事はどうでも良いわ。さっと実家に帰んなさい。此処に居ると厄介な師匠に玩具に・・・・・」
「おお、その後ろ姿はマーヤ・・では無いか、マーヤの妹のハンナだったか。リナに会いに来たか。それは丁度良かったな。」
「折角だからお前も扱いてやろう。」
ハンナの背後に不意に現れるたのは、エリンであった。
「さぁて、我は数日後に母との大切な用事か有ったのだった。では我が友リナよ。達者でな。」
ハンナは適当な理由を付けて立ち去ろうとする。
「まぁまぁ遠慮するな。お前の実家の母やマーヤには、話を付けて置く。暫くとは言わず、ずっと居ても良いのだぞ。その方がリナも寂しくは無いだろうしな。」
「嫌だああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!我を助けるのであるリナああああぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!」
「はぁ~、だから、アンタとは連絡を取りたく無かったのに・・・・・・・」
「もう、手遅れよ。実家には当面は帰れないと覚悟しなさい。相変わらずのうっかり者のバカね、この子は・・・・・・」
「ひいいいいいぃぃぃぃぃーーーーーっ!!!助けてえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」
こうして、ハンナはリナの魔導師の修行下宿暮らしに、うっかりで半ば強引に加入させられる。
当然のことながら、ハンナの実家からは「暫くの間、娘をお願いします」と母から厄介払いさせられ。
姉のマーヤからは「我が妹よ、我はお前と離れ離れに成るのは寂しいが、我が師匠との修行を頑張るのだああああぁぁぁぁぁーーーーっ!」と手紙に一言添える様にして書くだけで師匠エリンとは、余り関わりたくないらしい。
こうしてリナとハンナの二人は、世界各所に居構えている龍族・龍人族らとの厳しい修行の日々を送る事と成る。
赤龍帝・黒龍帝・黄龍雷帝、紫龍帝・緑風龍帝等々、ハンナと共に、その修業で死かける事100数回。
各地の龍人族から一撃の一本取れば勝ちと言うルールの下、何とか合格を勝ち取り、高卒資格に合格した後、この国を後にした。
彼女が竜人族の国を飛び出して後、先ず、最初にやった事とはと言うと・・・・・・・・・・・
パイプ・ライン大河を越えた南に在るとある帝国領内の帝国砦にて・・・・・・・・・・・
此処はパイプ・ライン大河を越えた南に在るとある帝国領内の帝国砦。
その砦近くに在る小高い岩石の塊の丘に隠れる二人が居た。
「・・・・本当にやるのか?」
「無理して付き合わなくても良いのよ。これから先はあたしの私怨なんだから、あんたは実家にでも帰ったら?」
「水臭い事を言う出ないのだ。我らは友であろうが?」
(ううっ、それに実家には姉ちゃんが居るから帰りたく無いのである。)
「ホンとに・・・・・?」
「本当である・・・・ぞ・・・・・・・」
(本音はマー姉ぇが怖いだけ何だろうけど・・・・・・・)
「本当だぞっ!」
「まぁ良いわ。ハンナは此処に居てっ!帝国との初戦だし、アンタが暴れると最悪動けなくなるでしょ。それが面倒だから此処に居て。」
「ううっ、それを言われると困るのだ。」
「じゃっ、行って来る。」
親友漫才コント見たいなやり取りを終えた謎の二人は岩陰で分かれて、背の高い女が一人、帝国の砦へとあっと言う間に入り込んで行く。
「ヒック、最近は楽な戦ばかりで歯応えが無いな。ヒックっ・・・・・」
「おいおい、不謹慎な事を言うなよ。上官に聞かれたら、どやされだけじゃ済まないぞ。」
「大丈夫だって、ヒック、酒を飲んだくれて居たって、我が帝国は無敵、無敵の連戦戦勝よ。がはははっ!」
「大分、酔ってるな。」
とある兵士は、不謹慎にも酒を煽り飲みながら、見張りをしていた。そして、モブキャラとして一番に言っては成らない台詞でフラグを立ててしまって居たりする。
「さぁて・・・・それはどうかしらね。」
「えっ?」
酔いつぶれた同僚を尻目にして、謎の声が聞えて来て居た。
「そんな事を言ってると、何時か痛い目に遭う事に成るわよ。」
「だっ、誰だ?」
「ホンっと、この手輩は、殺られる前はどいつもこいつもお決まり口上が全く同じよね。」
何所だ何所だと丸でズバット参上し、ズバッ解決と登場するヒーロー探しているヤクザ組織の雑魚な構成員の人達か、鷲と蠍のマークの組織に所属している戦闘員の様に、兵士らはキョロキョロと辺りを見渡す。
すると見張り用の櫓からドサリと黒漕げの死体が落ちてくると兵士らは一気に謎の侵入者の居場所に注目が集まる。
「何者だ。此処が帝国領内の砦と知っての狼藉か?」
これまたお約束な台詞だった。部隊長の1人が見えない敵に対して叫ぶ。月明かり顔が映り、風で背中の黒いマントが翻って靡いて居た。
「そんなの知ってて、やってる決まってるわ。バっカじゃないのっ!」
肩まで掛かる癖っ毛風の金髪ロングヘアースタイルと気の強そうなツリ目をした顔立ち。
170センチを越えると思われる高く伸びた背丈と、態度がデカイと言わんばかりに踏ん反り返った立ち姿に、それと同じくらいデカイ豊満な巨乳のバスト95センチ。
明らかにスタイル抜群の美人と言いたいが、何処がイタイかも知れない女性が暗がり中に立って居たのだった。
「おい、そこの態度もデカイ上に胸も馬鹿でかい女っ!我々帝国に逆らって只で居られると思うなよっ!」
「そうだ、貴様ぁぁっ、本当に只で済むと思うな、貴様が手にかけた奴はな、コイツはな。此処での任期を終えたら故郷にいる片思いの相手に告白するって言ってたんだぞっ!」
「何て酷いっ。」
「こんな仕打ちは、あんまりだ。酷すぎるぅぅっ!!」
「知るかボケっ!!大体、戦地や戦場でそんな台詞吐くから、こうなるのよ。全くもって自業自得よ。」
襲撃者の言う通りで、そんな台詞を言うと死亡イベントが発生するのは世の習いであり、物語に取ってはどうでも良い事だった。
数名の兵士らは、怒りの声と嘆きの声を上げて泣きながら黒焦げの屍と化した兵士の事を語った。まぁ、しつこい様だが、本当にどうでも良い事をだと思う。
「まぁ、良い。言いたい事はそれだけか。」
「ふん、慌てなくとも、こちとら逃げも隠れもしないわ。でも名乗り口上は大事よね。言われて名乗るのも言われなくとも名乗るのが、あたしらしいって決めたからっ!!」
「あたしは、リナ、リナ・ミーサガ・リンバース!あんた等の帝国に怨みを持つ者。そして帝国を横暴をあたしは、決して許さないっ!帝国の全てを焦土とし、地獄に変える者の名、今此処で帝国に宣戦布告してやるわっ!!」
ハッキリと襲撃者は姿を露にする。其処にいたのは立派に成長したリナの姿だった。
それも育ったのは背丈だけではない。彼方此方が立派と成ったスタイル抜群の美女が居た。
「なーにが、許さないだ。たった1人で何が出きる?」
「ちょっとだけ美人だからって生意気な。野郎ども、全員でやっちまえ。」
「ひっ捕らえた奴には、あの女は好きにして良いぞっ!」
「よっしゃーっ!!」
「ヒヤッハー!!」
「横取りするなって、俺が先にやってやるーっ!」
「「「「おおーっ!!!」」」」
明らかにこの時点で、どの兵士も死亡フラグの一言を言っていた。
特にヒヤッハーと叫ぶ辺り・・・・・・・・・・・・
そして、帝国兵等は一斉に櫓の上にいるリナを目指して襲い掛かった。
リナは魔法の詠唱を始める。それも一撃必殺の魔法を。
「我は風と天と請い願わん、我と汝ら世界の理を操りて我の前に立ち塞がる全ての愚かなる者共に等しく雷帝の裁きを与えん事をおおおぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!!
「喰らええええぇぇぇぇぇーーーっ!サンダースレイィィィブうううぅぅぅぅーーーーーーーーーっっ!!!」
リナの手先から雷撃の閃光が一挙に放たれる。
それは帝国兵ら全てを飲み込みつつ、砦の全てすらを飲み込み包んで行った。
やがて閃光が消えると、砦の周囲は焼け焦げた死体と建物であふれていた。
因みに、この世界の魔法は教本に出てくる基本魔法以外は決まった名前は無いし、詠唱する呪文の文章も自由に自作しても構わないのであった。
魔法は想像力と魔力で決まると言われいる。
ぶっちゃけて言えば詠唱呪文の台詞が適当でも魔法がぶっ放せば良いと言われて居る。
後に雷帝のリナと呼ばれる魔導師が、此処に誕生した瞬間だった。
「はぁ、はぁ、はぁ、ふうーっ、何ともあっけない物ね。」
「でも恨むなら、このあたしを戦場にまで引っ張り出した帝国に所属していた事と、その上層部を恨みなさい。」
「あんたら帝国が姉さんとリンバース一族に手を出さなければ、あたしは此処に居ないのだから・・・・・・・・・・・・・・」
「うっわーっも本当に一人でやってしまったのであるな。」
「最初くらいはね。でも良いのよハンナ、アンタはあたし付き合わなくても・・・・・」
「別に良いのである。友の願いだ。我が助けるのは当然なのだ。」
とか言って、他の友達達が構ってくれないから、リナと離れたくないとは言えないハンナなのであった。
ここ数年の間、ハンナはリナの豊満なバストを抱く枕にして眠らないと寝心地が良くないと思っていた。
そんな様々な自己都合の理由から、実家に帰らずの放蕩三昧の日々、暇を見て帰宅はしているが、姉がアセリア王国総統の地位に就いてしまって居るので、妹のハンナも軍役に付かないと体裁が悪いと、軍に入るのが嫌なら嘱託軍人をする様に言われて居たが、適当に理由を付けてずっと逃げていた。
「はぁ~腐れ縁か・・・・・・」
「リナよ、この次はどうするのであるか?」
「ふん、風の向くままよ。付いて来られる?」
「まままっ、待って置いて行かないでええええぇぇぇぇーーーーっ!!」
突然、走り出したリナを大慌てで追いかけるハンナ。リナとハンナの凸凹コンビの旅は、この時から始まった。
「待ってて姉さん必ずあたしが助けるわっ!!絶対にねっ!!」
夜空を見上げ、リナは囚われの姉への思いを馳せるのだった。
この彼女の悲願は、数年後に達成される事に成る。日本の協力を得て・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




