23話 ゼロから始める異世界の外交政策 8
アースティア暦 1000年・西暦2030年・5月21日・午前10時40分頃・ユーラシナ大陸・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・コヨミ半島・コヨミ皇国・万代藩・万代市・万代青葉山城・伊達愛海私室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
伊達愛海の私室と言っても、個人的にお客を持て成し、迎える為の部屋である。
案内された一同は、部屋では円を囲む様にして座っていた。
右から愛海、紅葉、諏訪部、竜史、羽佐間、家中、池田の7人が座って居る。
愛海は緑茶と茶菓子の饅頭を出すと、その態度は相変わらずな態度で話を始めた。
「さっきは失礼したわね。」
ギョッとする紅葉と竜史以外の面々。直に諏訪部が疑問を尋ねた。
「では、さっきのは・・・・・・・」
「勿論、本音も有るけど殆んどが冗談よ。」
竜史は「本音も有るかよっ」と心の内でツッコミを入れつつ、周囲の者等は、性質の悪い冗談だとも思った。
「重臣達と他所の藩やその他の勢力が送り込んで来ている間者に対する牽制よ。」
「では、この万代藩も割れて居るのですか。」
「いいえ、違うわ。どちらかと言うと、考えが割れて居るのはわたしよ。」
「えっ、愛海様がですか。」と竜史が言う。
「率直に本当の事を言うわね。日本は何処までやってくれるの?」
「何処までと言いますと?」
「諏訪部、中途半端な受け答えはやめなさい。」
「政治家として貴方は、わたしの先輩かも知れないけど、国家首脳関連の執務経験での長さは、わたしの方が先輩よ。」
「地方大名君主の地位は、他国の大臣や地方長官と同じなの。」
「わたしに対して年の功と経験で考えるのは止めてくちょうだい。」
諏訪部は言い返せなかった。
現在彼女19歳、10年前に彼女の兄であり、先代の万代藩主である伊達政実が戦死して、4年が経ってから伊達当主に成って居る。
それ以来、万代藩主を務め上げて居るのだから、大した物だと誰しもが言うだろう。
そんな人物に、日本政府の外務大臣が翻弄されている上に説教して居たりするのだから面白いと言える。
一方の諏訪部は、25歳で衆院選で国会議員に当選、現在35歳になる。
議員歴10年目に当たり、外務大臣に成ってから3年目。
大学出の平民の政治家が帝王学を叩き込まれ、異世界の学業の遅れた学校出身の大名の小娘に風格的な面で威圧され、負けている光景は滑稽だった。
「失礼を致しました。」
「愛海さん、お聞きしたい。我が日本国に何をしろと言うのですか?いや、何を求めているのですか?」
「諏訪部、貴方は愚かではない様ね。」
「貴方の所の部下は、特にからかいがいが有るわ。」
「それでは駄目よ。交渉で相手に簡単に譲歩するようでは、幾ら国力と先進的な技術と文物を持って居ようとも、外交で負けて居ては国家の程度が知れるわよ。」
愛海は、何度か日本の外務省を始めとした各省庁の皇国の対応している担当官僚らと面談をしていた。
その内の何人かをからって居たのだが、どの官僚も愛海の事をふざけた人物とは言って居ないのである。
寧ろ、若いのに油断の成らない人物と評している。特に手痛い交渉強いられたのは外務省の者らであった。
万代市の再開発事業での資金面に関してかなりの譲歩させれた日本は、代わりに北方方面の藩主らへの口利きと、万代藩の全土のでの開発の一任を任される事と成った。
「お恥ずかしいです。」
先の部下達がしていた交渉に関して諏訪部は思い出して居た。
実に日本として弱い外交交渉でもあった。
頼まれると嫌と言って断れ難い。
弱みを突かれると、実に弱い国家なのだ。
「まぁ、小娘の説教はこれくらいにしましょうか。」
「日本については親友からの手紙と日本政府からの資料で理解して居るわ。」
「一番に心配なのは、日本国民達の厭戦気分よね。」
今も続く反戦運動。福岡市内を含めて主要な都市では、反対運動が常態化しつつあった。
事もあろうに帝国との和平をすべきだと言ってる団体もある。
異世界大戦に半ば巻き込まれているにも関わらず、戦争をやる前から止め様と言ってる国を信用としろ言うのは、無理ではないだろうか。
特に2010年代の安保法制の改正が始まる頃から大学生を中心にして、活発に活動を続けている反戦反政府系団体ピース・シールドの動きは、公安でも神経を尖らせて、危険視して監視している団体でもある。
初期のメンバーよりも反政府的な反戦活動している派閥が幅を利かせて居るらしく、膨大な寄付金が給料に成りつつ有ってか、当初の反戦を訴えて世の中を良くしようと言う理念は、消えつつあった。
参加している者の中には、子供の養育すら放棄までして居るほど、熱中している人たちも居るらしいとの報告が入っていた。
近年は、金で集めた浮浪者や金に困った失業者、ヘイト主義者にヤクザと半ぐれ組織の類も入り込んで居るらしい。
中には赤旗の国や北の某国の工作員に加えて、半島国の南の民族主義団体の黒い影と資金が入り込んできな臭い噂が絶えないらしいとの話だ。
「あなた達の国の思想である民主主義、それを聞いて驚いたわ。」
「王室が権威を振らず、貴族も武士と騎士もいない世界で平民が政治を行い戦争も戦う。」
「古代の世界に有った共和政治体制の国が衰退の一途を辿って消え去り、今や都市国家や商業国家くらいしか、その体制を維持して居ないと言うだけで、今では殆んど有り得ない出来事なのよ。」
「日本国の憲法明記を聞いて、ホンと耳を疑ったわ。」
「そんな法律が機能している状態で、良く前の世界では、他国に喧嘩売られなかったものね。」
「でもこの世界では、平和主義と戦争放棄と専守防衛は幻想よ。」
「その主義を帝国に突きつけたいなら戦いなさい。」
「どんな犠牲者が出て死んだとしても、決して一歩も退かないと言う決死の決意の覚悟が必要よっ!」
この異世界では、過去に異世界から大規模な国家転移が在ったらしく、民主・共和政治の国家は、後に起きた大規模な戦争の後に、国家の合併と共に政治体制の衰退が在ったと言うのだ。
その際に民主・共和政治体制と科学技術の殆んどほ失って居たのである。
「それはアメリカ合衆国と言う強力な同盟国と世界中の国々と友好条約を結んだお陰です。」
「これまで戦争を避けて来れたのは、先輩方の外交努力の賜物だと思ってます。」
「それでも国民を無視してでの、政治と戦争を好き勝手に出きません。」
「先の大戦から80年以上が経過し、我が国は今、正に時代の分水路に差し掛かっている事は分って居ます。」
「軍国主義の行き着く先は何も残らない。」
「それが先の戦争からの答えでした。」
「だからこそ、どんな世界でも悲惨な侵略戦争は、即刻終わりにすべきです。」
「そして、多国間の争いは、国家間の話し合いで決着を付ける事と考えて居ます。」
そう、戦争やるのも、止めるのも難しい物だ。
しかし、ある程度の計画を立てやるのも一つの考え方やり方だと思う。
無計画に彼方此方に戦争を仕掛けると、今日のアメリカ見たいに四面楚歌に成るし、何の落ち度もない某国に薄汚い手と方便で喧嘩を吹っ掛けた某国の様に手痛い目にだろう。
今の日本は、自衛隊も防衛省も装備開発生産を担って居る企業らは、何所もちゃんと組織統制が取れて居るし、法律も守っている。
先の大戦での前後の徹を二度も踏まないと決意して居る日本。
そして、諏訪部は自分なりの考えと答え言った。それを聞いた愛海は満足した様である。
「わたしはね、引越しの準備前だっのよ。」
突然、何を言ってるのか思った日本の面々。
「領地を返上して南方の亜人国家郡地域に逃げたいと言う国民を連れてね。」
「有るだけの財を投げ打って逃げる積もりだっのよ。」
「でも、そんな時に貴方達が現れた。」
「鉄の船で現れて港や土地を貸してくれって。」
「それと主上に会わせてくれとね。するとやる事と成す事が全部、全部が無茶苦茶凄いじゃない。」
「だから、此処での席で試したの。」
「貴方達がこの世界全ての国家国民と世界平和を築く為に一緒にやりましょうと言えるかをね。」
「その結果は、如何でしたか?」
「まだまだね。ギリギリのおまけで及第点ね。」
「諏訪部、貴方に問うわ。日本国の代表として反帝国戦線をどう処理するの?」
「万が一、我が国との交渉中か、これから行われるかも知れない国際会議の間に、帝国が戦争を貴国か周辺地域に仕掛けて来たら如何するの?」
「それらの場合は、戦争を仕掛けられた。」
「または仕掛けられそうだと言う状況となった場合は、内閣と国会にて対応を決めますが、外務大臣としては、集団安全保障を説き、国会内で賛同を多く募って、必ず対帝国戦争を承認を成功させる事を努力したいと思います。」
「万が一、政府機能がし難い状態に陥った場合の緊急時には、此処にいる高見竜史交援大臣の最高司令官代理権限にて対処する予定です。」
愛海は後ろに控える幕僚幹部もに話を振った。
「日本国の将軍らに問いたい。貴官らは命令、もしくは眼前に迫る敵に対してどうするのかしら?」
愛美の問いかけに羽佐間が代表して答えた。
「我々自衛隊は、勝手な行動は取れませんが、日本国と周辺国とで決められた範囲と自衛隊法に置ける対処範囲で敵勢力を排除します。」
「中々良いわね。日本の将校は出きる人材が多く居そうね。喜多、地図をお願い。」
側に控えていた喜多に、大陸東側の地図を皆の前に広げさせた。
「此処から本題よ。さっきの評定の席では、只の挨拶だけで済ませる積りだったけど、少し前に西方に忍び込ませた間者から繋ぎが有ったわ。」
羽佐間達の表情が変った。その横で家中陸将が愛海に聞いた。
「帝国が動いたのですかな。」
「ええ、流石は陸軍の将軍ね。」
「正確には、これから動くらしいの。」
「先の龍雲海沖での海戦での敗戦のせいらしく。国境での兵の増強と失った軍艦の補強と増強を図って居るらしいわ。」
愛海は更に話を続ける。
「わたしは商売をする傍らに、商人に間者の真似事をさせて居るわ。」
「商人は出入りが自由と言う、この世界の慣例的な国際ルールがあるの。」
「この事に関しては日本は何故と思うでしょうね。」
「その答えは簡単よ。東側勢力と西側勢力には、お互いに欲しい者が有るからよ。」
「東側の交易品として作られて居るのは、茶葉、絹、木綿、麻布、暦酒(日本酒と同じ米酒の名前)、胡椒、香辛料、岩塩、漆器、磁器、陶器、鉄細工、米、大豆、暦式調味料、(味噌や醤油等の加工食品)、薬剤なんかが有るわね。」
「それに対して西側の交易品には、真珠、銀細工、金細工、ガラス製品、絨緞、塩、ワイン、大麦、小麦、麦酒、香料、貝細工、林檎・オレンジ等を含む各種果物、宝石、砂糖、植物油、化粧品等が上げれられるわね。」
「他にも色々と有りそうだけど、取り敢えずはこんな物かしら。」
「この東西貿易の関係が有るお陰で、互いに戦争して居ても、最低限の収入と足りないものが相手国に入る様に成って居るのよ。」
「帝国が自国と他国の商人達の貿易を止めさせないのは、帝国自身が税収と不平等な交易で、自国の利益を得る為なのよ。」
そんな話の最中で諏訪部が、地球でもお馴染みでもある国家の伝家の宝刀たるアレの存在を聞いて見た。
「詰まり、地球世界に有った経済制裁と言う考えが無いのですか。」
「無いわね。そんな方法が出きるなら、やってやりたいけど、帝国の国力と軍事力との差が在る前で、それをやろうと考えた国は居ないわよ。」
「わたしですら考えていないわ。」
「寧ろ、それをやると逆に交易が滞って、こっちの経済がガタガタになる上に、食料自給率の低い地域では、欲しい物が手に入り難く成るから、多くの失業者と餓死者を出してしてしまうのよ。」
竜史が何気なく言った。
「愛海さん。今し方言われた交易品ですけど、作ろうと思えば、全部を家の国で引き受けますけど、いやつ!寧ろっ!全部作らせて下さいっ!」
「何ですって!?全部ですって!?」
愛美は竜史が余りにもサラッと重要な事を言ったので、愛海は、間抜けな表情と声を荒げて叫んだのだった。
「はい。」
「海産物や地下採掘物、一部の畑作の作物なんかは、限られた地域しか作れないのよ。」
「特に果物は南方から船を使い。」
「魔導式冷蔵庫で運搬をしないと手に入らないし、時期を逃すと、一年は入荷出きないのよ。」
「やろうと思えばですけど、原料の仕入れも有りますが、生産と加工を含めて全部です。」
「諏訪部、本当なの。」
「嘘は言ってませんよ。農業生産は減ってますが、我が国は一部の作物や加工品を除いて基本的に作れない品物は無いですし。」
「竜史。それじゃ聞くわよ、最も大事な調味料である塩と砂糖は?」
「日本の塩は輸入に殆んど頼ってました。」
「国内の製造方法は海水を直接工場で汲み上げて加熱処理加工をして乾燥させて袋詰めするだけです。」
「その国内生産数は120万t前後らしいですね。」
「1kg約110円くらいで買えますね。」
「ライバルが消えたり、輸入先が途絶えたので、これからは自給しなければいけませんから・・・これからたくさん増産するでしょうね。」
「塩田を使わず、海水を直接加熱するの?」
「しかも価格が一袋1kgで100エイリスううぅぅぅぅっっ!信じられないっ!」
「10キロ買っても1000エイリスよ。塩がこの世界で一袋1kg5000エイリスはするわ。」
「塩田で作った物も美味しいですけどね。」
「僕らが普段使ってる塩は、工業製品であるから、天然の塩と違って塩辛いです。」
「それでも良いわよ。」
「塩田モノも作らないとは言わないわ。」
「寧ろ売る相手を変えるだけよ。国内の料亭や外国の店に売り付ければ良いし。」
「砂糖も輸入に頼ってますよ。でも沖縄県と鹿児島県、南方の離島と北海道で作っていますね。」
「原料はサトウキビとてん菜をブレンド加工したもので、年間100万tは自給しています。」
「お店で買えば1kg一袋で200円くらいで買えますよ。」
「これも輸入が途絶えたので値段が上がるかもしれません。」
「200円? シベリナ連合共通通貨で200エイリスよ。」
「私達が仕入れたら、1kgなんて6000エイリスするわよ。それにてん菜って何?」
「てん菜は白い根菜で主に寒冷地でも育つ作物の事ですよ。」
「農業の連作障害を避ける為にも植えて居ますので、大変にお勧めな作物ですよ。何より砂糖が作れますしね。」
「てん菜ね。全く聞いた事が無いわ。」
「砂糖の原料であるサトウキビは、主に南方や西の暖かい地域でしか取れないからコヨミ皇国やシベリナ地方の各国は、高いお金と物交換の貿易でしか手に入らないのよ。」
「だったら作りませんか?種か苗を用意しますよ。」
「麦や大豆なんかと輪作すれば田畑が荒れずに済みますし、我が国も砂糖の高騰が防げますしね。」
「勿論よ。砂糖が自給できれば、帝国産や帝国勢力産の馬鹿高い砂糖を買わずに済むわ。」
「それどころか庶民達がお菓子を気軽に食べれるわよ。」
因みに日本の一般の人々は、てん菜の生産と存在を余り知られて居ないのと、北海道が日本最大の砂糖の生産地に成って居る事実を殆んど知らない。
それ故に「へぇー」と言うトリビアな事実だったりする。実の所、サトウキビよりも、てん菜の方が世界各地でたくさん作られて居る定番な農作物だっりする。
北国では、台風等の自然災害が少ない事も起因して居るからだ。
更にサトウキビと砂糖の原料の産地のイメージが南国風な離島地域と沖縄と鹿児島県のイメージが強いからである。
次に竜史が言った事実に、愛海がまた驚いたのは胡椒である。
「胡椒は流石に作れません。」
「そうよね。あれは熱帯地域が主ですもの。」
「ですが輸入先は在りますよ。」
「えっ、在るの?」
「ええ、丁度、異世界に来てしまった国家が3カ国ありまして1200万トンまででしたら作れるようです。」
「加工は現地の会社と我が国の企業が請け負いますので大丈夫です。」
「因みにお幾らなの?」
「僕は100グラムの便詰めしか店先で見た事がありませんが、およそ400円で変えます。」
「これから値が上がるかも知れませんけど。」
「それでも安いわ。胡椒は此方で買うと成ると、同じ量でも5万から10万はするのよ、安くてもね。」
「生産する畑が足りないって言うなら考えがあるわ。南方の亜人国家連合に伝手が有るから後で相談しましょうか?」
その昔ローマ帝国でも胡椒を扱うだけで大金が入るくらい貴重だった。
胡椒をふんだんに使う肉料理は高級品で贅の極みだとも言われている。
特に海賊や盗賊の襲われた時にも胡椒を渡すだけで命が助かったらしい。
中には胡椒を渡さずに金品や商品を渡して身を助ったケチな輩も居たとか。
「なんて事なの。あれ程お金を掛けて買って居る物が半額以下なんて・・・・・・塩や砂糖は、人が生きる上での生命線なのよ。」
「お茶も各種加工を変えれば紅茶も緑茶も作れますし、真珠は養殖をしてます。」
「ええええーっ!お茶も作ってるの? そ、そそそっれに真珠が養殖ううぅぅぅぅぅっ!有り得ないわよ。」
「ああ、そう言えば創業者が言ってましたっけ、この養殖真珠で世界のご婦人たちの首を締め上げるって。」
「締め上げたの?」
「はい。最近は売り上げは落ちて居るらしいですけど。」
「多分、その売り上げは、また上がるわね。」
「詰まり、日本には、私達が・・・・いえ、この世界で高級品や日用品の類は安い値段で売ってくれるのね。」
「そうですね。ですが、生産過剰に成ると国内の余剰分が無いと、日本国民の皆さんが困るので、全部は売れませんけどね。」
愛海は憔悴しきった様子であった。日本の国力の底が見えないと思って溜息を付きながら話を続けた。
「はぁ~、詰まりは、生産場所と原料が欲しいのね。」
「それなら安上がりよ。」
「此方は原料と場所を提供すれば、東側諸国は帝国にぼったくりされずに儲かるばかりか、帝国の売り上げを追い落として経済に大打撃を与えられるわ。
「(ついでに、わたしの伊達商会の売り上げを得られれば一石二鳥よね。うふふふふ・・・・・・・・・・)」
伊達愛美のその目が、丸で忍者の卵、略して忍○○のお金大好きなドケチ忍者少年みたいに、小判に所か大判の目付きに成っていた愛海である。
この娘は、やはり商人であった。
「愛海、その目、良くないわよ。そろそろ話しを戻してくれない?」
紅葉に注意され愛海は、慌てて金と商売で、ニヤケた表情を元に直したのであった。




