334話 東京サミット国際合同軍事演習会っ!!! 37
アースティア暦1000年・4月20日・午後13時35分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央部地方・シベリナ中央地方・ダバード・ロード王国・イングラード州・王都インディクス市・インディクス城・ダバード・ロード王国女王・アーヤ・シュチュ―ド執務室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
東京サミットが開催される5ヶ月ほど前の事である。
この日、魔法と魔導技術大国であるダバード・ロード王国は、国家元首たるアーヤ・シュチュ―ド女王を中心に、異界から現れたと言う国家、日本と言う国に対して、どう対応すべきなのか。
また、彼の国と国交開設をするのか、どうかを話し合うべく、必要な首脳陣や官僚らを緊急招集して会議が行われて居た。
その会議では、ダバード・ロード王国政府と国家元首たるアーヤ・シュチュ―ド女王としの決定として、シベリナ連合諸外国と共に食料と各種地下資源の輸出を進め、輸出に当たって必要な設備と街道などを整備し、自国の工業発展をさせるカンフル剤として、日本企業を多く誘致する事を決めた。
その中でもバイクと自動車生産な著名なであり、ヒト型歩行ロボットでも有名でもあるモトダ技研工業株式会社こと、モトダと中小企業を積極的に誘致し、新開発や改修を目的とした魔導機兵をサンプルとして、ニホン国に無償提供をする。
最後にニホンとの交渉を通じて、必要な法律の整備と新規技術や知識の習得の為に、二ホン国へと人材を留学生として派遣し、長期的な人材育成を行う事とした。
そして、陛下と周辺国の代表および国家元首の方々に対して、秘密裏にニホンへ供に参りませんかと打診をし、その一件を二ホンに提案をするとした。
そんな会議を終えて会議室を後にしたアーヤは執務室に向った。
彼女の執務室には、併設してある応接室に予め、其処に呼び出しある者達を待たせてあるからであった。
応接間に入る前の秘書室には、二人の取り次役を担当して居る秘書官たちが居る。
その二人が女王であるアーヤに会議の社交辞令を述べると、午後のスケジュールの確認と既に来て居る来客との会合の準備に入った。
応接間に入ると、4人の女性達が立ち上がり女王である彼女に礼をとった。
その女性たちの内の2名は、トキアード市立総合学園の大学部の者達で、もう二人は同地方のダバード・ロード王国立士官学校・トキアード士官学校の者らである。
そんな学生たちが居並ぶ中でアーヤが座ると四角いテーブルを囲んで全員が席に着いた。
女王から見て右からサミー・シライン、アッキー・ウインハルン、カナリエ・サーティーン、ミナコーネリア・コンゴルンと言って、その娘達の年齢は、どの子も18歳であった。
この子らを女王自ら、この4人を呼んだのは対帝国戦への布石でもあるのだった・・・・とは言っても、単なる市立学院の大学生と軍系列の地方士官候補生らに特別な事をして貰う訳ではない。
カナリエとミナの二人らは、日本への魔動機兵の運搬作業の指揮と操縦をさせる為に、サミーとアッキーの二人らは、ユウ外務大臣が提唱した「二ホン国を含む、この世界たるアースティアに転移して来て居る異世界国家群との国交交渉を希望する反帝国同盟諸国や帝国と相容れない国是と考えて居る国々を引き連れて、二ホン国に近いコヨミ皇国の大きな町か日本国内での国際会議を開こうと提案するのは、如何だろうか?」と言った事が、予めアーヤ女王に近い閣僚幹部の間で決められて居た。
その事が後の東京サミット開催に繋がって行く事に成るが、今の段階では国際会議としか名称が無かったが、その国際会議決まった際に、その序でなので、国際会議の為に日本国の近くに行くのだから、アーヤ女王と側近や閣僚幹部らを引き連れて、日本国へと向かいつつ、日本国内の視察調査をしようと言う交渉が水面下で行わて居た。
その視察調査委員として、サミー・シライン、アッキー・ウインハルン、カナリエ・サーティーン、ミナコーネリア・コンゴルンらを若手の人材育成交流の一環として、日本国へと派遣させる為に、今日ここに集められたと言う訳であった。
本来は学識のある学者や士官が行くべきと思うだろが、女王は異界国家・日本国を見て、若者たちが見識を広めるのは、寧ろこれからを担う若者だろうと考えて居たからであった。
他にも随行する者達も居るが、このメンバーは、あるイベントを手伝う事にもなって居たからだった。
それは国際会議のプログラムの項目として、地球諸国の武器・兵器と軍隊の実力が知りたいとのコヨミ皇国・力仁国皇からの要望で、総合火器演習の開催が模索されており、その選定場所に自衛隊総合火器演習も含まれて居たからであった。
そんな中で、異世界戦争に措ける地球製武器・兵器の評価試験もやりたいと考えがあった事から、日本政府は何か良い的はないかとコヨミ皇国に問い合わせた所、名乗りを上げたのがダバード・ロード王国のコヨミ皇国駐在大使だった。
日本国政府・外務省と防衛省らの担当官らは、自衛隊に装備に関する大まかな説明をダバード・ロード王国のコヨミ皇国駐在大使にしつつ、異世界アースティアに措いて、主戦力兵器である戦車とロケット兵器に耐えられる又は粉微塵にならないような異世界兵器や標的物は無いかと質問をした。
それに対して、ダバード・ロード王国のコヨミ皇国駐在大使は、国内に老朽化と耐用年数の限界に達した、廃棄予定の魔導機兵と魔法創造召喚されるゴーレム使う事を提案した。
他にも各国の廃船を海自の護衛艦の的に、魔法道具で作られた風船は空自の的にと提案がされた。
中でもドラグリア白龍大帝国・コヨミ皇国駐在大使からは、竜人が竜形態へと変身し、標的の牽引して、複雑な射撃演習を手伝うとの提案がされた。
斯くして、8月中旬頃以降に行われる予定の国際会議を中心とした、一連のプログラム項目の一つである自衛隊総合火器演習は・・・・一応、シベリナ連合の協力の下で行われる事と相成ったのだった。
そんな国際イベントを手伝う4人らが、やって貰いたい内容とは、魔導師の二人は、デコイ魔法やゴーレム精製魔法での自衛隊の標的作り、これには機兵の操縦者であり、魔法も使えるミナコも参加する。
そして、魔導機兵の専門のカナリエは、廃棄寸前の魔導機兵を演習会場へ運搬し、自衛隊は運び込んだ魔導機兵で、戦車砲とミサイル攻撃の被弾によるダメージ評価試験を行うと言う物であった。
そんな4人らは、アーヤ女王と挨拶を交わし、面談会議の開口一番に際して、アーヤが4人に謝辞を述べた。
「先ずは集まってくれた事に感謝するわね。」
4人も頷きつつ彼女の話を聞く。
「集まって貰ったのは、貴方達に仕事を依頼する為よ。」
「早速ですが、アーヤ陛下に、ご質問を宜しいですか。」
「良いわよ、ウインハルン。」
手を上げて質問をしたのはアッキーである。
「陛下は何故、シラインさんやわたしの様な一介の学生を呼び出した理由をお聞きしたいです。」
「ワタシも聞きたいです。ウインハルンとシラインさんは学生です。士官候補生であり、士官学校に通うワタシとコンゴルンでさえ呼び出される理由に心当たりがないんですけど。」
「私もですわ。」
カナリエとミナコーネリアの二人も、女王に呼び出しを受ける心当たりが、全く無かった。
其処へ、サミーが皆を嗜める
「まぁまぁ、あなた達、もう少し陛下のお話を聞いて見ようではありませんか?」
「さぁさぁ陛下、お話を続けて下さいませ。」
「ありがとう、シライン。」
「今日、この場に貴女たちを呼び出したのは、貴女達にコヨミ皇国に行って貰いたいからなの。今皇国では、ニホン国なる国が現れて大騒ぎに成って居るのよ。」
「ニホン?」
「陛下、そのニホンと言う国は、何処に在るんですの?」
アッキーとサミーは共に聞き覚えの無い国名に首を傾げる。
その疑問を透かさず説明するアーヤ。
「今から数週間前に、異世界から転移してきた異界国家よ。」
「異界国家?そんな御伽噺に出てくる様な国家が、東の果ての海に現れてって言うんですの?とても信じられないですわね。」
ニホンの存在に付いて懐疑的なミナコ。
しかしながら、信じられないと言う物も致し方が無い事でもあった。
このアースティア世界に措いて、地球世界の様な情報伝達組織機構や伝達網と言うのは遅く、情報伝達方法の中で一番に早いのが、竜達便であった。
竜達便と言うのは、国家が緊急時に使用する事が多いので、一般人が使う事は先ずは無いだろうされて居るからだった。
アーヤ女王は、宰相大臣であるアイサを含めた閣僚幹部の間で、まだ部外泌として居た、あの日本紹介本・・・・・日本国が各国の政府と大使館宛に配った日本に付いて書かれている文面と各種紹介写真が載せられて居る分厚いカタログの様な紹介本こと、カタログ本をその場に居た秘書から受け取り、この場に居る者らに見せる。
数百ページにも及ぶ紹介覧の内容は、異世界各国が腰を抜かすほどの好評価だった本をその場にいる全員が「凄~い」と目を丸くして、見入ってしまって居た。
日本の各地の紹介一覧では首都である東京都のビル郡に立体高速道路や静岡県内の陸橋を颯爽と走行する新幹線、後ろには富士山が写って居た。
そして、一面に広がる茶畑に北海道の漁師らの姿と漁船、市場では新鮮な海の幸。
何処までも続く北海道の平野に広がるジャガイモ畑、その畑にはトラクターが作業して居たが、その近くに帯広・荒河農園と言う看板が見られて居た。
荒河農園は、日本人のごく一部の方には良く知られた農園で、漫画・鋼鉄の錬金術師やイルスラーン戦記、銀色の匙 Silver・COLLAR・SPOON。
百姓貴族一家と言った漫画を描いた著名人である荒河弘の実家農園であるが、それは今は関係ないが、その手の事に関して詳しい方々からすれば、気に成る所かも知れないが、其処を指名した人物と言うのは、作者とファンレターやメールを通じて親交があった竜史である事を付け加えて置く。
何せ明治時代から3代に渡って北海道・帯広地方を開拓した百姓一家で、今だに広い農場をお持ちの家柄である事からの推薦であったからだった。




