328話 東京サミット国際合同軍事演習会っ!!! 31
アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月27日・午前11時55分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸東側地方・コヨミ半島・東京サミット特別指定会場国・コヨミ皇国・東京サミット国際合同軍事演習会特別指定開催都市・万代藩・万代港・東京サミット訪問使節艦隊・寄港地・コヨミ皇国の万代藩・万代市から35キロ地点・北東部一帯・コヨミ皇国・万代藩・コヨミ皇国軍・万代藩軍・共同演習場・東京サミット国際合同軍事演習会・東京サミット国際合同軍事演習会場にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
再びアースティア暦 1000年・西暦2030年・8月27日・午前11時55分頃に戻ると、リナは何やら企んで居る様子。
そんな事とは知らずに、万代湾沖に在る特設ステージである東京サミット国際合同軍事演習会場・観閲飛行演武会場へとやって来ようとして居た。
「さてさて、リナはどんな魔法や手段を用いて、私をもてなしてくれるのかしら?」と澄ました顔立ちで言うラピス。
「まぁ、夏休み旅行の時に、貴女との対決に向けて、竜史さんに相談に乗って貰って置いて正解だったわ。」
「鎌倉旅行の最中に、暇を見つけては何やら造って、注文もしていたみたいだし・・・・絶対に何か企んで居たわよね、アレは・・・・」
「でも、そんな事は、この私も・・・・百も承知の上よ、敵を知り己を知ればと言う言葉は、地球世界でもアースティア世界でも変わらないわ。」
「リナ、貴女の悪い所は、学者としての才能が高いが故に、勝負事の知恵が最後まで回らない事よ・・・・今回も勝たせて貰わね。」と、一瞬だけ、清楚で爽やかな感じの美少女の顔立ちが、クールビューティーな澄まし顔へと変わった。
どうやら勝つ気で居るらしい。
パフォーマンスを主体とする模擬演習では有るが、此処は腕競べをする場でも有る。
ラピスもまた、久しぶりに再会した親友たるリナの噂と、再会した本人を目の前にした事で、少しだけ腕競べをして見たくなったらしい。
その企みとは?その話は、リナと同じく・・・・1週間ほど前まで遡る事に成る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月21日・午後14時15分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本列島・日本国・関東地方・神奈川県・鎌倉市・長谷・4丁目・2番・28号・高徳院・鎌倉大仏にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
東京サミット国際合同軍事演習会が6日後に控えていた中で、竜史たち一行らは、東京サミット開催地の横浜市から近い神奈川県・鎌倉市に来ていた。
横浜国際ホテルに泊まった者達らの移動方法は、羽田空港の民間チャーター便を使う予定なので、集合日時までは、自由行動と成って居るので、竜史達ら一向らも中休みを取って、近くに遊びに行こうと言う事に成った。
其処で近場でみんなで遊べそうな所は何処かと言う話に成り、戦時下とは言え、日本国と言う比較的に治安と戦火が遠い国に居と言う立地は、滞在中の紅葉たち紅花園の誓い(こうかえんのちかい)のメンバーたちに取って久しぶりの再会と一緒に遊びに行ける又とない機会であった。
そのメンバーらは、まだ夏らしい事をして遊んで居らず、久しぶりの親友同士での小旅行であるので、何処か良い所はと時間が無いが故に悩んで居たが、竜史がそれならば、地球世界時代もインバウンドで外国人観光客も多かった神奈川県・鎌倉市に行って、鎌倉時代の寺社仏閣の見学や庭園観光。
近くには由比ヶ浜海岸・海水浴場が有るし、喫茶店や外食店も多いからと勧められた事に賛成した一行らは、涼風を求めて海にも行きたいなぁ~と思って居た事も有り、東京サミット会場である横浜市や次なる会場への出発予定地である羽田空港に近い観光地である鎌倉観光へと足を延ばして居た。
竜史たち一行らは、江の島灯台から見える由比ヶ浜の景色を堪能し、最後は鎌倉大仏で有名な高徳院や長谷地区方面の観光にやって来た。
国宝・鎌倉大仏
鎌倉大仏が在る高徳院は、神奈川県鎌倉市長谷にある浄土宗の寺院。
本尊は国宝銅造阿弥陀如来坐像の鎌倉大仏で、正式には大異山高徳院清浄泉寺(だいいざん こうとくいん しょうじょうせんじ)と号する。
近世以前に造立された大仏について、東大寺大仏(現存)、鎌倉大仏 (現存)、雲居寺大仏(現存せず)、東福寺大仏(現存せず)、方広寺の京の大仏(現存せず)などの大仏が挙げられるが、天災や戦乱で失われたものが多く、鎌倉大仏は、造立当初の姿を良く留めて居る貴重な存在である。
高徳院は、鎌倉のシンボルとも言うべき大仏を本尊とする寺院であるが、開山、開基は不明であり、大仏の造像の経緯についても史料が乏しく、不明な点が多いとされて居る。
寺の草創については、鎌倉市材木座の光明寺奥の院を移建したものが当院だという説もあるが、定かではないようだ。
「わざわざ、我が高徳院にいらっしゃり、このような高額なご寄付をありがとう御座いました。紅葉皇女殿下、ラピス王女殿下。」
「いいえ、立ち寄った寺院・史跡施設の文化財保護は、王侯貴族の務めですから、お気に為さらず。」
紅葉とラピスの二人は、高徳院の住職にして、慶應義塾大学教授でもある佐藤忠雄住職と挨拶を交わして居た。
見るからに歳若い女の子たちから、いとも簡単にポンと、高額である100万円ものお金を寄付された事に驚いたからである。
鶴岡八幡宮の時30万円、二人合わせて60万円を寄付したが、今度の高徳院場合には、寺院に対して50万円で、鎌倉大仏に対して50万円を寄付し、合計で200万円を寄付したと言う事に成って居る。
二人は創建時の年代は分からないが、鎌倉時代から大雑把に言うが、凡そ900年くらいの時が経って居る寺院や建造物に対して、文化財保護の為に寄付をしたと言う事である
未だに鎌倉時代の始まりに付いて諸説紛糾して居る1185年(文治元年)・11月・文治の勅許に基づき守護・地頭を設置か?
1192年(建久3年)・源頼朝、征夷大将軍就任のどちらかが分からないと言う理由だけで、未だにどっち付かずの鎌倉時代の始まりに付いて置いておいて、それだけの文化財に対して、王侯貴族として慈善事業活動をして居るのだった。
「「それでは失礼します。」」
「終わった?」
「ええ、お邪魔する神殿・寺院や文化財施設には、予め連絡を入れてあるから、迷惑に成る事は無いわよ。」
「問題なのは、アースティア貨幣や貴金属のインゴットの換金くらいでしょうね。」と言って、苦笑するラピスだった。
「へえ~・・・・・」
「これを昔の人々が・・・・・」
「これでも随分と手入れされて居るから、100くらい前の昔の写真がこれだよ。」と、リナとクリスの二人にパンフレットを見せる竜史。
それを見ようとアリスも混ざった。
「本当だね、今と周りが全然違うね~?」
「観光地化されたのも有るんだろうな。」
「100くらい前って言うが、いつ頃の物に成るなんだ?」とシェスカが聞く。
「明治頃だって書いて有る。これを撮ったのは、イタリア人のアドルフォ・ファルサーリだって、横浜市を拠点に活動して居た写真屋さんだった人だってさ。」
「・・・・竜史。済まないが、少しだけ席を外す。」と言ったシェスカは、スマホを片手に何所かに電話を始めた。
「ああ、私だ。直ぐに三葉UFJ横浜支店に送金して欲しい。其処で小切手と交換するようにして置く・・・・急な頼みで無理を言って、済まない。それではな・・・・」と言ったシェスカは、お寺の事務所へと向かった。
「あれ?シェスカは、何所へと行くの?」と紅葉が、皆に聞く。
「紅葉、シェスカさんつてば、ひょっとしたら寄付をする気に成ったのではないでしょうか?」とラピスは、推察をして居た。
「あー、このパンフレットの写真を見て、何かを思う所があったんじゃないの?」とリナは思った。
「・・・なるほどね。これじゃね~」とパンフレットの写真を見た紅葉は、納得した。
鎌倉大仏の背後は、明治頃の写真には、緑が多く生い茂る風景写真だったが、今の高徳院の周辺地域は、宅地化と道路に江ノ電が走ると言う近代化の風景が濃い土地柄だった。
これ以上の手入れは、鎌倉文化財の危機とでも思ったのだろうと、わざわざ寄付をしに行ったらしい。
しかしながら、流石の竜史や紅葉たちらは、鎌倉市への寄付とは考えなかった。
取り合えずシェスカは、高徳院へと小切手で、100万円を寄付し、フローレイティア輸送商船商会経由から鎌倉市役所の文化財担当課宛ての電話を入れさせ、指定時間に三葉UFJ横浜支店に一千万円を送金させ、小切手で寄付金すると言う連絡をしたらしい。
日本での商売を始めると決めた際に、フローレイティア輸送商船商会は、寄港地近くの銀行や東京大手銀行とのメインバンク契約を結んで居るので、金貨や金塊、それに宝石類が日本円との両替えが出来る様に成って居るので、商会幹部の社員であるリゼットは、小切手が何所でも切れる様に成って居た。
フローレイティア輸送商船商会は、東京都の大手銀行で、東京都千代田区に本店を置く、三葉グループの三葉UFJフィナンシャル・グループ傘下の都市銀行の三葉UFJ銀行と新潟市を地盤に周辺地域に展開している地元銀行である越後新潟銀行とメインバンク契約を結んで居る。
同時に新潟県を中心とした地方銀行の事で、地域に根差した経営をして居り、石川県・富山県・長野県北部・群馬県・山形県等に支店を措いて居る地方銀行とも業務提携を結んで居る。
それと小切手事業は2026年度末まで廃止れさるらしいが、この世界線の日本国内でも同様な歴史の流れをして居るが、アースティア世界諸国との取引先に限って復活する事に成った。
何せ、未だに小切手でやり取りをして居るのが当たり前なので、地球世界諸国だけデジタル取引をして居るのは、先進的過ぎる所か、先に進み過ぎて後塵を拝するアースティア世界諸国とのカルチャーショックの差が有る為と付け加えて置く。
其処で地球世界諸国の間では、それでも法改正を行い、アースティア世界諸国との取引先に限って小切手での取引を復活する事に成ったのであった。
そんな訳で、シェスカは、何時でも必要なお金ポンと出せる様にして居た為、いとも簡単に寄付金を支払えたのであった。
この事から鎌倉市役所職員と市長らは、涙を流して感謝をしたらしい。
感謝の気持ちを表すべく、名誉鎌倉市民の授与をと持ち掛けだが・・・・シェスカたちは、それを丁重にお断りをして居た。
新潟県と新潟市からあつ~い好待遇を受けたことが、色んな意味でトラウマと成って居るらしい。
もう、騒がしいのと暑苦しい・・・・お持て成しはお腹いっぱいとね。
そんな事とは知らずに、竜史と親友たちらは観光を続け行く。
「竜史、アレは何なのだっ!?」
「何で銅像の背中に扉が在るのだ?」とハンナは聞く。
鎌倉大仏を見た事が有ればも一度は背中に開閉式の扉が開いて居るのに気が付く事だろう。
それは大仏を造った際に、大仏成形をする際流し込んだ銅を成形させる為に必要な土を完成した際に、中にから書き出す作業をする為の扉だったからだ。
「あー、なるほどね。確かに型を造って、それを支える為に土で固めて、銅を流し込んで、最後に要らない土を捨てる作業口は居るわよねぇ~」と、納得したリナは、頷いて居た。
「アレならば、わざわざ梯子や木組みや鉄造りの足場が要らないな。」とクリスも、昔の人々の知恵に関して、関心をして居た。
「済まない、少々遅れた。」
「そろそろ、近くの喫茶店にでもよって、それからホテルに行くか?」
「賛成です。」と言ったラピスの言葉に、頷く一同らは、鎌倉大仏を後にした。
「あの~、竜史さん、夕食を済ませた後に、ご相談が有るのですが?」
「・・・良いよ、ホテルの食堂で良い?お茶かデザートでも楽しみながら、話そうか?」
「はい、ありがとうございます。」と言って、ラピスは竜史と約束を取り付けた。
そんな事に成って居るとは、気付かなかった紅葉は、双子姉妹とリナやハンナらと、宿泊先の展望露天風呂でも行こうと言う話をして居た。
特に意識も危機感も無かった為に、星読みの巫女の力は、お味方にはならなかったようである。