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異世界の国々が驚いた異界国家日本は本当にすごーいデス~ネ。  作者: 伊達教宗
第25章 勇壮なる大行進と交流演習っ!!東京サミット国際合同軍事演習会っ!! 1
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315話 東京サミット国際合同軍事演習会っ!!! 18

アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月27日・午後14時35分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸東側地方・コヨミ半島・東京サミット特別指定会場国・コヨミ皇国・東京サミット国際合同軍事演習会特別指定開催都市・万代藩・万代港・東京サミット訪問使節艦隊・寄港地・コヨミ皇国の万代藩・万代市から35キロ地点・北東部一帯・コヨミ皇国・万代藩・コヨミ皇国軍・万代藩軍・共同演習場・東京サミット国際合同軍事演習会・東京サミット国際合同軍事演習会場にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





東京サミット・コヨミ皇国・東京サミット開催記念式典・特別国際合同観閲式の陸軍行進は、尚もまだまだ続く。





「続きましては、施設科大隊です。施設科は建造物の破壊と構築修理、陣地の構築等を行う、第一線部隊に戦闘力を発揮させる為の後方支援部隊です。」


 陸上自衛隊の架橋部隊と言うのは、元々の車両数がそんなに多くはない。


2020年以降、災害への備えと海外での復興派遣が多くなった事もあって調達数を増やし始めて居る。


 シベ派遣隊にある架橋隊は幾つかの車両を合わせてワンセットの部隊である為、この車両行進に参加して居る部隊は、それぞれ都合に合わせた編成でと成って居る。



「最初に入って来ました施設科の車両は架橋部隊です。91式戦車橋隊、この車両は河川の幅が短い場所に架橋をします。架橋から収納に至るまで外での組み立て作業が無いのが特徴です。堅い装甲と発煙弾を装備し、河川付近の戦場において素早い架橋ができます。」


 91式戦車橋隊は、全部で10両で車両行進し、その重厚さを見せ付けながら通り過ぎて行った。


「81式自走架柱橋隊っ!!こちらの装備は旧式ですが架橋車両の一つです。」


「7tトラックと言う大型の荷車を荷台として、6両で1組で部隊行動して居ます。」


「最大で60メートルの橋の構築が出来ます。架橋高は油圧で簡単に調節が可能です。」


「但し、重量が50tを超える物の通過は、耐久性に問題があるので、渡れる事が出来ません。」



 81式自走架柱橋隊の参加部隊は全部で30両、5部隊の参加である。


 

 既に旧式でお蔵入りと成り廃棄が待たれて居たが、転移災害によりアースティア世界での紛争・戦争など対策として、新世界アースティア・ユーラシナ大陸調査自衛隊派遣隊に派遣されて、日本国内での穴埋め問題には、後継装備である07式機動支援橋隊の増強で対応する事に成って居る。



「92式浮橋隊、この架橋装備は主に浮き橋と呼ばれる橋の装備を持った部隊です。」



「橋節、動力ボート、運搬車、道路マット、道路マット装置から構成されおり、これらの各装備は7tトラックに車載されて運搬します。」


「橋節及び運搬車12両、橋端及び橋節運搬車2両、動力ボート運搬車7両、道路マット施設装置搭載車2両、合計で23両編制で1部隊と成って居ます。」


「また、橋を掛けずに展開した足場と小型動力船を使って車両を載せたまま運搬する事もできます。」


「この車両行進には部隊車両が多い為、一編制呑みの参加と成って居ます。」


「07式機動支援橋隊っ!!こちらの装備は81式自走架柱橋の後継として開発された装備です。」


「81式自走架柱橋は架柱(橋脚)を用いて河川に架橋する為、河川の水量や流速及び河床の土質など制限されてしまいます。」


「07式機動支援橋は、これらの問題を考慮して開発された装備です。架設車1両、ビーム運搬車1両(中間ビーム6本・端部ビーム2本)・橋節運搬車4両(中間橋節6台・端部橋節2台)、支持装置・補強リンクなどの付属品を含めて構成しており、運搬車両は7tトラックを用いています。」


「パネル橋MGB隊っ!!これも新しい架橋装備の一つです。これまでの架橋装備の耐久性を考慮し、最大で60tまでたえられる様になっています。輸送には7tトラックの改装した専用車両を使います。」


 西側の待機所では、コヨミ皇国軍の兵士が自衛官と一緒に車両の誘導を行って居た。


 手の空いて居る兵士は、日本が用意したテント内から続々と通り過ぎる自衛隊車両を目を丸くしながら見ていた。


 紅葉の親衛隊の加藤絵美里とその部下達は、異界国家日本の自衛隊を興味深く、そして驚きを隠せずに居ながらも、続々と通り過ぎる部隊の装備の一つ一つ凄さを実感していた。


「仮設橋だけでも、あんなにも多くの部隊が有るのね?」


 部下の一人が、大型車両で運ばれる装置と装備の種類の多さに、目を丸くしつつも、更には品目の多さに目を回していた。


「アレを見てよ、荷車に積載されて居るのを見た事が有るわよ。確か施設設営に使う機材だったわね。」


 次に会場に入って来たのは、施設科の建設作業の機材を積んだトラックやトレーラの部隊だった。


 クレーダ・油圧ショベル・掩体掘削機(えんたいくっさくき)・資材運搬車・施設作業車。


 75式ドーザ・大型・中型・小型の各種ドーザ・道路障害作業車・坑道掘削装置。


 小型ショベルドーザ・バケットローダ・タイヤローラなんが10台を積載しつつ、または10両づつ自走しながら行進を終えて行った。


 これらの装備を持った部隊もまた、この世界での国々では、有り得ない物だった。


「こんなにも、たくさんの土木作業用の資材が、軍事利用されてるなんて驚きだわ。」


「この装備や機材は民生品を改装して居るだけらしいよ。」


 目の前の大型の土木作業の機械は親衛隊やコヨミ皇国軍だけでなく、市民や諸外国の大使の目にも止まり、新たなビジネスチャンスと感じ取る者達がいた。


 続いては、4種類の装備を紹介の為に行進させて居た。


 83式地雷施設装置・・・・・これは地雷施設の装置である。


 人道的な側面も強い筈の組織たる自衛隊に措いて、身体的な殺傷力と損壊力の高い地雷を持って居るなんて・・・と思う人も居ると思うが、対戦車地雷は装備されて居る。


 従って、自衛隊で使われて居る地雷とは、対人地雷では無いのだ。



 相応の圧力が掛かると爆発する仕組みになって居るので人一人が乗ったくらいでは爆発する危険性は低いのである。


 他にも指向性散弾ってなんて物まで有る。


 これは対人地雷禁止条約の推進が始まった為の装備だ。


 指向性散弾は地雷扱いされない為、仕掛け罠の類であり、障害システム扱いと成って居る。


 83式地雷施設装置は装甲車や大型トラックで牽引されて移送する。


 94式水際地雷施設装置は海岸線に地雷を施設し、水際地雷原を構成する装置である。


 水陸両用で地上を走行し、そのまま生海へ侵入して海岸線と平行しながら浅海に対舟艇用地雷を施設する装備だ。


 92式地雷処理装置は、ロケット弾で発射し内部の子爆弾で地雷を処理する装置だ。


 敵が仕掛けた地雷を爆破し、味方の道を切り開くのが役目である。


 82式通信指揮車は指揮官用の装備として開発され部隊の先頭に立って走行する姿みられる。


 観閲行進などで見かける事があるだろう。勿論、この観閲行進でも部隊の指揮官車両として走行して居る。


 これ等の装備をわざわざ編隊させて行進させるのは、自衛隊装備の紹介を分かり易くする為の処置だった。


 土木作業機械と地雷装置が一緒では分かり辛いし、何らかの誤解を招く可能性も考慮される。


 82式通信指揮車は、指揮官機であるが故に部隊編制が無い為だった。


 次は通信科隊の行進である。


 野外通信システム・無線搬送装置1号・2号・衛生譚通信可搬局装置JMRC-4等を含めた輸送車両で行進する。


 レーダーを有する車両隊が続いて行進する。


 まだまだ続く自衛隊の行進に人々の目は釘付けに成って居た。


 新たに入場してきた部隊である化学科隊であり、異世界人には聞きなれないものである。


 NBC偵察車を先頭に入って来た。



「化学科隊。この部隊は毒物を含んだガスと呼ばれる物質や薬物、病原菌をばら撒く兵器に対する対抗処理部隊です。」


 車両には武装はあまり付いてませんが、NBC偵察車と化学防護車には、12.7mm重機関銃が搭載されおり、隊員にも小銃は勿論の事。」


「病原菌に汚染された物を焼却する為に携帯火炎放射機を装備し居ります。」


「他にも炭素菌、天然痘等の病原菌を散布され汚染地域を偵察する事を目的とした生物偵察車。」


「毒物を除染する除染車。」


「化学物質や毒物を感知監視する化学剤監視装置・燃料・薬品等の火災事故に対応できる消火装置持った液体散布車と粉末散布車等の車両で構成されて居ります。」


「自衛隊は戦場での毒物や生物兵器に対して対応だけでなく、特殊な火災による事故や天災による病気の蔓延にも対応する事があります。」


 これらの話を聞いた人々は、日本には毒や病気をばら撒く焦土戦も対応する能力が有ると事を知ると共に、それらに対抗する専門部隊をも有する事に驚いて居た。


 そんな中にローラーナ帝国やバルバッサ帝国同盟の所属国家が放った密偵達が密かに会場に潜り込んで居た。


 彼らは普段は善良な市民や旅人として活動しており、互いの顔を知らず行動するのが決まりで、今回のニホン軍のを探る任務に就いて居た。


 たが、彼らの今回の任務は普段とは勝手が違って居た。


 観閲行進の見学は、厳正な一般公募でなければ成らないと成って居り、書類申請一つとっても日本側の厳しい審査が待って居た。


 何時ものように他人に成り済ましたり、とある市民を暗殺して入れ替わったり、書類偽造は言うに及ばず、定番的な手段が取れないように成って居る。


 書類審査、バーコード入力、指紋認証に入場パス一つ手にするのに厳しい決まりを守って、数日の後に送られた書類を会場の入場口に提出して初めて入場できるのだ。


 その為、コヨミ皇国内に潜伏して居る多くの密偵達が、駄目元で応募してみると言う珍事が見られた。


 そして、会場入りした密偵らは心から歓喜の声を上げて喜び、日本を罵り、小馬鹿にして何食わぬ顔をして、ニホン軍の軍事パレードを見学して見ると・・・・・トンでもない物ばかりのオンパレードな内容だった事に、腰を抜かすのを通り越して、苦笑交じり呆れてしまうしか・・・無かったのであった。


 最初の内は、日本は軍事機密すら守れない下等な国と詰って居たが、全くの見当違いである事に気付かされた。



「日本国とは、軍事機密をダダ漏れする愚かな国?トンデモナイっ!!!」


 

 日本は機密を機密にする必要の無いほどの強力な軍隊を持って居た。


 彼の国とって機密とは、もっと別の事だろうと思われた。


 更に常套手段の一つである毒物と病原菌をばら撒く焦土作戦が通じないと見せ付けられ、舌打ちする者たちらが多数居たのである。


 汚染された場所を除染するだけで無く、汚染して居る飲み水すら浄化して使う技術すらある事に驚くばかりであった。


 余程の汚染水でなければ、日本の浄水技術は世界有数の技術力がある。


 雨水すら浄化して使う発想と泥水を予算のかからない方法で浄化するタンクを発明してまう国家、日本っ!!


 その辺の金にモノを言わせてインフラ整備をする専制政治国家とは発想と技術力が違う。


 彼らが見た対焦土戦と毒物を用いたテロ対策の専門部隊の存在は、ローラーナ帝国やバルバッサ帝国同盟諸国らの脅威の一つとして、それぞれの本国へと知らされる事と成るのである。


 それこそ、異世界の国々が驚いた異界国家日本は本当にすごーいデス~ネとでも言うべき御業を見せ付けられたと言えるだろう。


 続いては、ある意味、要の部隊である。


 赤い回転灯を回し、赤い十字マークがトレードマークの衛生科隊である。



「衛生科隊・手術車・手術準備車・滅菌車・衛星補給車11/2t救急車・機材運搬用のトラック等から編制される医療専門部隊です。」


「俗に衛生兵と呼ばれる兵科で有ります。戦場での手当てだけでなく、重症の隊員を直に治療する事ができます。」


「また、災害時には民間人の迅速な治療も任務の一つです。この医療は緊急時と災害時であれば無料で受けられます。」


 この事実も、アースティア世界の人々に取って衝撃的な驚きの事実の一つだった。



 何所の世界でも、どこのパラレルワールド、平行世界と言えども、医者に掛かるのと治療費と言うのは、見て貰う事も難しく、費用も高くて大変な物である。


 この世界、アースティア世界でも、一般市民は滅多な事では医者に掛からず、昔から知られて居る民間療法と薬草で病気や怪我を治して居た。


 魔法での治療は傷の直りが早いだけで、とても医療とは呼べるものでは無かった。


「戦地での重傷者の治療を直に行えるなど聞いた事がない。」


「ああ、そんな兵士や将校は戦闘中か、帰還途中で死亡するのが殆んどだろう。」


 戦場や戦地からの帰途の途中で、多くの別れを経験する者らは、それぞれ思い思いの事を口にして居た。


 これ等があれば、どれだけの命が救えるだろうと思ったのである。


 戦地でのトップレベルの医療はとても凄く、魅力あるものとして此処に居る多くの人々に受けいられて居た。


 また、市民らは別の事柄に耳を傾けていた。


「もしもの時は私達でも治療をタダで受けられのかしら?」


「もし、そうなったら凄い事だな。」


 まぁ、無理もないだろう、診察と治療が無料と聞けば誰でも受けてみたいと思うのが人情だ。


 たが、肝心な事を言わなければならない。


 厳密言えば、自衛隊の医療はタダでは無いのだっ!!


 当たり前の事を忘れがちだが、医療費は我々日本国民の血税から成って居る事を忘れては為らない。


 海外や国内の災害時での医療は、日本国の善意と国際貢献と言う支援から成り立って居る事をアナウンスで丁寧に説明を付け加えた。


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