277話 会議は踊るっ?されど進まずっ?けれどもみんな集まれば、其処はお祭り騒ぎの東京サミットっ!! 24
アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月14日・午後21時03分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本列島・日本国・関東地方・東京都・千代田区・皇居・豊明殿・天皇陛下・日本国政府主催・東京サミット開催式典祭・国際交流晩餐会場にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
天皇陛下・日本国政府主催・東京サミット開催式典祭・国際交流晩餐会場と言う題名が掲げられて居た宮中晩餐会場。
その晩餐会場には、立食パーティー用のテーブル席が置かれ、席は基本的に自由席と成って居り、各国のグループは、それぞれの国同士の間で見知って居る。
知人・友人と言った者同士でテーブルを囲みながら談笑をしつつ、好きな飲み物を片手にしながら、取り皿に乗せた料理を楽しんで居た。
そんな中で、雷帝の魔導師と言う異名を持つダバード・ロード王国の出身の放浪魔術師。
ユーラシナ大陸各地の悪党とローラーナ帝国やその同盟国から恐れられて居るリナ・ミーサガ・リンバースこと、リナも交援省の特別公務員職資格枠で雇われた職員の一人として、アドバイザー役も兼ねて招待を受けて居る一人であった。
そんなリナは、クリスとアリスの姉妹と問題児・・・・いや、頭の可笑しな天使族の小娘と言われて居る中二病で、バカと揶揄され虚仮にされると、稀にキレる事があるが、本当は素直でとっても良い子たる・・・これも褒めては居ないな。
まぁ、そんな感じの中二病翼人族であるヨハンナ・リリロッカ・ヨシカーナこと、ハンナ。
フローレイティア輸送商船商会の商会長であるシェスカーナ・フローレイティアこと、シェスカらを含めた4人は、紅葉がコヨミ皇族としての挨拶回りをして居る最中だったので、予め紅花園の誓い (こうかえんのちかい)のメンバーが集まれる様にと、晩餐会場内に在るテーブル席を二つ確保して居た。
「・・・・美味い。コヨミ皇国の濁り酒も良いが、二ホンの清酒と言う澄み酒も奥が深い。」
「シェスカ、こっちのは一本5千円のお酒ですって、こんなのがタダで飲めるなんてラッキーっ!!」
「何っ!!銘柄は何所のだっ!!美味ければ家でも、是非とも取り扱いたいっ!!」
「リナちゃん。シェスカちゃん。そんなに強く値段が張って居るお酒をぐびぐびとのんじゃうと、お開きに成る頃にはべろべろに酔っ払っちゃうよ。」
「そうだぞっ!!二人の事を担ぐのは、今の私達には無理だからな。」と、親友たちの振る舞いに呆れる双子姉妹たち。
リナやシェスカを含めた親友達らは、何だかんだで、お仕事も兼ねたパーティーとは言え、一緒にはしゃげるのが楽しくて仕方が無いのであった。
「クリスとアリスも、こんな美味しい物なんて、滅多に手が出せないのよっ!!食べて、飲まなきゃ、大損ってものだわ。」
「ほほう、これは伊達男と言うのか・・・・何々、酒造株式会社は宮城県・仙台市か?」
「ああ、竜史が好きだって言う偉人が治めた都市だな。後で人をやって見るか?」と、仙台市に酒造蔵を構えて居る酒瓶を片手に眺めながらも、シェスカの口から、何故か自然と竜史と彼が話題にして居る事が、本人も気付かずに自然と口に出ていた。
シェスカと竜史の二人は、本人たちも気が付かぬ内に、雑談が増える関係を築いて居たりする。
其処へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「シェスカ~」
「リナ~」
「クリスとアリスも~」と、フランとラピスの二人が、紅葉と竜史の二人を伴って北海道産のホタテとサケ、それに最高級バフンウニと北海道産の各種カニを使ったミニ海鮮丼を片手に、やって来た。
「うわああ~っ!!ラピスちゃんっ!!久しぶりだねぇ~」とアリスは、身分的な社交辞令を気にもせずに、きゃぴきゃびと大はしゃぎして駆け寄って行く。
「フラン。妹と叔母さん達が何時もお世話に成って居る」とクリスは社交辞令の挨拶をフランにして居た。
「アリスも相変わらず元気そうね。クリスも。」
「ああ、ラピスも相変わらずと聞いて居る。」とブラコンの事を皮肉った。
「フランちゃん、その手に持って居るのは?」
「海鮮丼って言うの。酢と幾つか調味料で味付けをしたライスに、生の魚貝類を散らして乗せた物よ。」と説明する。
「下処理をした生魚に香辛料と調味料、それにオリーブオイルを掛けたカルパーチョ(この世界でのカルパッチョのこと)以外の生食料理は初めてなの。」とフランは興奮しながら親友たちに説明する。
竜史は、フランの視察旅行での話を聞きながら、旅行中は調理済みの料理しか食べ居らず、生食をして居ない事に注目。
それにフランも色々と食べ回りたいと言う要望も有るので、出来るだけボリュームを抑える必要があった。
それに女の子が油っこいものばかりだと美容にもよくないし、お腹がもたれるかも知れないので、海鮮コーナーで北海道産の海産物を贅沢に使った超ミニサイズに抑えた海鮮丼を作って貰ったのであった。
この世界では、生食を食べる習慣が有るのは、習慣的に生物をバリバリと喰らう事の出来る亜人族くらいだろう。
しかしながら、この世界の人間族では、先ず有り得ないのだ。
因みに紅葉は好奇心旺盛なので、竜史に勧められるがままに刺身や寿司を平然と食べて居る上に、今では日本に来てからドハマりをして居る清酒と併せて飲むのが大好きであったのする。
「フラン、ラピス。これは誰のお勧め料理なんだ?」とシェスカはフラン達に聞く。
「竜史さんです。」
「ああ、彼は食べ歩きも趣味らしく、色々と詳しかった。」
「もぐもぐ・・・・うん。やっぱり利尻島のバフンウニ、根室産のタラバガニや花咲ガニ、石狩川産のサケとイクラは最高だよ~」と、彼もちゃっかりと、滅多に食べられない最高級ミニ海鮮丼を堪能して居たりする。
お値段にしたら、ミニ丼と言えども、一杯あたり5千円はするだろう。
「「「「ゴクリ・・・・・・」」」」と唾を飲み込む、リナ・ハンナ・シェスカ・クリスとアリスらは、目の前で宣伝されたミニ海鮮丼を見つめた。
(旨そうだが・・・・・)とシェスカ。
(うん。)と頷くリナ。
(でもなぁ~生物だろう?)と疑いの眼差しをするクリス。
(でもリュウくんが美味しいって・・・・)とアリス
(ああっ!?そうだっ!!ハンナっ!!)とリナが、ハンナに言う。
(なっ!!何なのだっ!!)
(お前なら何でも食べるだろう?何時もあちこちで、お金に困った時に食べられそうな物は何でも食べる様にって、マーヤねぇから色々と食わされ居たよな?(人はそれを訓練と言う名の拷問と言う。))
(それを言うのならば、リナだってっ!!レナねぇ・・・・ガタガタブルブル・・・ガタガタブルブル・・・・ガタガタブルブル・・・・・)とハンナは、レナの名を口にしただけで、トラウマスイッチが入ってしまった。
「ええいっ!!ままよっ!!」とリナは魔法で、海鮮コーナーで出来上がったばかりの海鮮丼を取り寄せて、片手の掌へと運び、わさび醬油で軽く味付けしてから、スプーンで一番のゲテモノに見えていたエゾバフンウニを口に放り込んだ。
それは嫌がらせ行為にも程が有ると言えるくらい、幼馴染み同士の悪戯染みた行為だった。
「ごっくんっ!!」と、ハンナは、トラウマ状態の中で、何を口の中に放り込まれた事で、ハッと気が付くと、ごっくん飲み込む。
「・・・・・・・・・・・・うーんんんんんっ!!美味しいいいいぃぃっのだああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」と叫んでしまった。
其処からのハンナの行動と言うのは、実に素早かった。
ハンナはリナからミニどんぶりを奪い取ると、物凄く勢いで食べて行く。
実は紅葉の親友達らは、偶然にもと言うか、此処に来るまでの間、食生活の習慣の違いを考慮して、あらゆる施設で生食を避ける配慮が為されて居た。
まぁ、宮中晩餐会場で出されたのは、生食を好む亜人族も来ると言うので、者は試しにと出されたので、後は好みと慣れて貰うしかないだろう。
「よしっ!!これで食べられるな。」とシェスカは、安心して海鮮丼を食べる事にした。
「確かに。」とクリスは頷く。
「いやー、良かった、良かった。本当は泣かれると思ったけどね。」とリナは悪戯っ子ぽく言って居た。
「もうっ!!みんなっ!!ハンナちゃんで遊ばないのっ!!」とアリスは怒って居るが、久しぶりにふざけてはしゃいで居るだけなのを分かって言って居る。
それを海鮮丼を食べながら苦笑して居るフランとラピスなのであった。
其処へ・・・・・・・
「フラン、久しぶり。ラピス・・・・・・一緒に食べよう。」
「リリィっ!!本当に久しぶりね。」
「これで昔馴染みが揃ったわね。」と微笑むラピス。
紅葉を含めた幼馴染みが揃い、揃った皆は楽しい、一時を過ごして行くのであった。